セバシン酸

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セバシン酸
セバシン酸の構造
IUPAC名デカン二酸
別名1,8-オクタンジカルボン酸
分子式C10H18O4
示性式HOOC(CH2)8COOH
分子量202.25
CAS登録番号111-20-6
形状無色粉末又はビーズ状
融点131–134.5 °C
沸点294.4 °C (100 mmHg)
SMILESOC(=O)CCCCCCCCC(=O)O

セバシン酸(セバシンさん、sebacic acid)は有機化合物の一種で、直鎖ジカルボン酸である。セバシン酸の名称は、ラテン語の sebum (獣脂)や Sebaceus(獣脂製のろうそく)に由来する。

純粋なセバシン酸は、フレーク状または粉末状の白色固体である。ヘキサメチレンジアミンと共に6,10-ナイロンの原料となる。

アゼライン酸などと同様に、プラスチック可塑剤(エステルセバシン酸ジオクチルなど)、潤滑剤油圧油化粧品ろうそくの原料となり、最近ではウレタンの原料として使用されることもある。また、芳香剤防腐剤塗料にも用いられる。

セバシン酸の主原料はトウゴマの種子から得られる植物油であるひまし油に含まれるリシノール酸であり、環境にやさしい製品として取り上げられている。

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