スピン (パブリック・リレーションズ)
スピン(英語:spin)とは、パブリック・リレーションズ(PR)において、特定の人に有利になるような、非常に偏った事件や事態の描写を意味する、通常皮肉のこもった言葉である。
従来のパブリック・リレーションズが事実の創造的な表現に頼るのに対し、「スピン」は (必ずというわけではないが) しばしば、不誠実で人を欺くような高度に操作的なかけひきを含意している。政治家はスピンについて政敵から非難されることが多い。
クリケットのスピンボール投手は、ボールを空中で曲げたり、有利な方向にバウンドさせたりするために、投球中にボールにスピンをかけることがあるが、この用語は、そのような球技から借用されたものである。
「スピン」と記者会見 (特に政府記者会見) には密接な関係があるので、記者会見が行われる部屋のことをスピン・ルームと呼ぶことがある。
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テクニック [編集]
スピンのテクニックには、以下のようなものがある。
- 恣意的な引用、チェリー・ピッキング (自分の見解を支持する証拠を選択的に提示すること)
- 事実の選択的な援用
- 対立相手のアイディアをいち早く入手して、相手が発表する前に自分のアイディアとして発表
- 間接的な否定 (論理的には否定していないが、印象としては否定的な印象を与えるような発言のこと)
- 立証されていない事実を前提とする論法
- 婉曲表現による論点のすり替えや強調
他にも、悪いニュースの公表を遅らせて、より重要もしくは良いニュースや事件の陰に隠れて目立たないようにするテクニックもある。2001年9月11日にイギリスの政府広報担当者ジョー・ムーアが送信した電子メールの中で、「今日は、葬り去りたいニュースを発表するには絶好の日だ」と書いたのも、このテクニックに言及した有名な例である。この電子メールがマスコミに報じられたときに起きた騒動は、最終的に彼女を辞任に追い込んだ。
スピン・ドクター [編集]
スピンの実践に熟練した者のことを、スピン・ドクター(spin doctor)と呼ぶことがある(もっとも、それは作家を「御用評論家」と呼ぶようなものだから、冗談でないかぎり、面と向かっては言わないだろうが)。おそらく、「スピン・ドクター」と呼ばれることの多いイギリス人の中で最も有名なのは、1994 - 2003 年にトニー・ブレア政権の広報活動に携わり、さらに、2005年のラグビーのニュージーランド・ツアーで、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズの広報担当として論争の的となった、アリスター・キャンベルであろう。また、同じくブレア側近のピーター・マンデルソンや、ブラウン側近のチャーリー・ウェランも労働党のスピン・ドクターとして認知されている。
アメリカのトーク&ラジオ・ショーのホスト、ビル・オライリーは、自分がこのような現象を嫌っているということを強調するために、自分のショーを「スピン禁止区域 (No Spin Zone)」と呼んでいる。
関連項目 [編集]
- アストロターフィング (人工草の根運動)
- 暗示表現
- 婉曲法
- 詭弁
- サウンドバイト
- 情報助成
- 情報操作
- ダブルスピーク
- 逃げ口上
- ニュース管理
- フレーミング (コミュニケーション理論)
- プロパガンダ
- 西山事件
外部リンク [編集]
- クリスチャン・サイエンス・モニター:スピン・ルーム-政治的においしいネタを出す口のうまい寿司屋 (意訳)
- アウトフォックスト:アウトフォックスト: ルパート・マードックのジャーナリズム戦争 (英語)
- 今日のスピン (英語)-メディア民主主義センター
- スピンウォッチ (英語) (スピンやプロパガンダの監視組織)