ジグソーパズル

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『古城の秋』1000ピース(部分)ノイシュヴァンシュタイン城
ジグソーパズル製作中。『清水静岡名所交通鳥瞰図』954ピース
表面に木片が貼り付けられているピース

ジグソーパズルは、1枚の絵を、いくつかのピースと呼ばれる小片に分け、ばらばらにしたものを再び組み立てるというタイプのパズル

形態・素材[編集]

各ピースは長方形に似た形ながら、各辺に円状の凸部または凹部があり、それにより隣のピースとかみ合うようになっている点が、ジグソーパズルに特有の特徴である。通常良く似た形のピースが複数存在するが、全く同じ形をしたピースは他にない。

100ピース未満のものから10000ピースを超える大型のものもあるが、一般的には300~3000ピース程度のものが多い。小さいものは何度も組み立てて遊ばれるが、大型のものになると完成後、額(フレーム)に入れて観賞用にすることが多い。そのため、主要なメーカのパズルは、額のサイズに合うようにパズルの大きさが決まっている。

ピースの材料はが多いが、コルクでできたものもある(ガラスプラスチックなどもあるが一般的ではない)。

歴史[編集]

ジグソーパズルのジグソーとは、英語のjigsaw(糸鋸、いとのこ)のことであり、元々このパズルが木の板を糸鋸で切って作られたことからこの名がついた。1760年頃に、ロンドン地図職人で技師のジョン・スピルズベリが、子供の教育のためにピースが国の形のジグソーパズル(完成すると地図ができる)を作ったのが最初と考えられている。

バリエーション[編集]

球形パズルを模したウィキペディアロゴ
ジグソーパズルのピース形体のフロアマット

平面的なパズルだけではなく、3Dパズル(立体パズル)と呼ばれる立体的なパズルもある。多くは、地球儀や月球儀などの球形パズルであるが、他にも、ビルや家、船のものがある。3Dパズルは、ピース数が少ないものの作成は難しい。

単色で構成された全く無地のパズルや、ガラス(前述)やアクリルプラスチックなどを使用した透明のパズルも存在し「クリスタルパズル」と呼ばれる。 通常のジグソーパズルは絵や写真などの色や模様を手がかりに組み立てるものであるが、無地の場合はピースの形状だけを手がかりに解くことになるため、通常のジグソーパズルよりも数段難解で忍耐力を必要とするため、過去に宇宙飛行士選抜試験にも出題された事がある。

このようなパズルで白一色のものは「ホワイトパズル」や「ミルクパズル」と呼ばれる。また、こぼれて水溜まりとなったミルクをデザインした完成後も不定形なホワイトパズルもある。

日本のメーカー[編集]

日本の主なメーカーは、やのまんエポック社テンヨービバリーエンスカイ天田印刷加工より分社化。サンスター文具ブランドなどを含む)、アップルワンアポロ社(2011年8月1日付けでエポック社のグループ会社になった)、キューティーズ毛塚合紙所の9社であり、玩具店や家電量販店、ホームセンターなどを中心に販売されている。さらに現在ではネット販売も盛んである。

上記のうちやのまん、キューティーズを除く7社によるメーカー会が、各メーカーの商品についての4色カラーのチラシを作り、玩具店などで配布している。やのまんは発足当初から当会のメンバーであったが、現在はメンバーから抜けている。キューティーズに関してはチラシ協賛リストに社名がないため、おそらくメンバーではないと思われる。

過去にはボン(エポック社と合併)、セントラルホビー(エポック社に事業を譲渡。現在会社は存在しない)、サンバードコナミギャラリー・エルサンライク山勝サンーズハナヤマ青島文化教材社コマースビッグベンレッズなどもジグソーパズルを製造販売していたメーカーである。

やのまん
日本で初めてジグソーパズルを輸入販売したとされる。球体のジグソーパズルに絵柄やキャラクターを印刷したものを独自に発売している。
エンスカイ
アニメ『ONE PIECE』などのキャラクターのジグソーパズルを販売、これらの大ヒットで近年の売上高トップに立っている。
テンヨー
ディズニーキャラクターのパズルや自分の顔写真を携帯カメラで撮影したものがパズルになる『ジガゾーパズル』をヒットさせ、エンスカイに売上げで追随している。
アップルワン
光るジグソーパズルという畜光インクを使用して印刷された平面パズルを最初に発売したメーカーである。また、社名を連想(リンゴ+1)させるリンゴ型のピースが1個入っている商品もある。イラストレーター・SHUのシリーズはロングセラーになりつつある。
ビバリー
通常のジグソーパズル以外ではディズニー物の、ラバースタンプ(はんこ)シリーズやクリスタルパズルというプラスチック成型品の立体物のパズルなども製造しており、通常の紙製ジグソーパズルとは一線を画し書店ほか独自の売り場も展開している。
アポロ社
通常のジグソーパズルはスヌーピーシリーズを中心に展開しているが、児童向けのピクチュアパズルというボード型パズルを書店流通を中心に大きく展開しており、その種類、販売数量においても業界一である。
毛塚合紙所
長年にわたりキャラクターものではない風景などを中心にロードステーションというブランドで商品を販売していたが、サンライクなどの廃業に伴いそのライセンス商品の販売を受け継ぐ形で『アルプスの少女ハイジ』や『ムーミン』などのキャラクター物のパズルも販売している。
キューティーズ
フィギュアメーカー。2009年に入ってからゴジラシリーズなどで参入したが、スーパーセンター等のパズル売り場ではアポロ社同様、一部を除きまだあまり見かけないものの、70年代ものの怪獣やゲームキャラクター物を中心としたマニア向けシリーズは既存他社の商品群とは一線を画したアイテム選択が多い。これらのシリーズは新製品のリリースのスピードが早く、特に『シャイニング・ハーツ』などのシャイニングシリーズにおいては発売ごとに販売数量を伸ばしてきており、取り扱い実店舗が増加の傾向にある。商品点数が少ないためかカタログは出ていない。

その他[編集]

最近は、紙や木でできた物理的なものだけでなくコンピュータゲームもある。家庭用ゲーム機のソフトのほか、ウェブページに繋いでブラウザを使って遊ぶものがある。

プラダー・ウィリー症候群(PWS)の患者は、一般人に比べてジグソーパズルを組むのが上手いという研究報告がある。形状・空間把握の能力に優れているためと考えられているが、詳しい原因は不明である。