コシジロイソヒヨドリ

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コシジロイソヒヨドリ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
: ヒタキ科 Muscicapidae
: イソヒヨドリ属 Monticola
: コシジロイソヒヨドリ Monticola saxatilis
学名
Monticola saxatilis
Linnaeus1766
和名
コシジロイソヒヨドリ
英名
Rufous-tailed Rock-thrush
Monticola saxatilis

コシジロイソヒヨドリ(腰白磯鵯、学名:Monticola saxatilis)とは、スズメ目ヒタキ科に分類される鳥類の一種である。

形態[編集]

体長は15-16cmである[1]

分布[編集]

主にアフリカ北西部、ヨーロッパからモンゴル中国などで繁殖し、サハラ砂漠以南のアフリカで越冬する[2] [3]

日本での記録[編集]

日本では、1997年9月20日に沖縄県西表島でオスが1羽観察された。しかし、飼育個体の可能性があり、写真も撮影されていない[4]

他にも静岡県春野町1982年1998年2000年にオス1羽が観察された記録が3例ある。しかし、そのうち1998年と2000年の記録は人為的なミスによるものと推測[注釈 1]され、これらは全て同じ記録と考えられている[5]

2015年には、5月19日に長崎県対馬市で観察された記録がある。この個体は自然分布の可能性が高く、国内で2例目の記録となっている[3]

生態[編集]

主に、亜寒帯から温帯の低木地、温帯から亜熱帯の草原、サバンナの多い地域などに生息している[6]

主にの上から地面にいる昆虫を探し、地面に降りて摂食する。他に果実も食べることがある[7]

ヨーロッパでの繁殖期は、5-6月である[7]コケや細い根などを並べて、突き出たの下や、岩の割れ目の壁などに平らなを作る。の山腹や木に作ることもある。巣には、通常4-6個のを産む[7]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 記録があった地名などの状況が、ほぼ同じであった為。1998年の記録に関しては、1982年の記録を引用していることが明記されていた為[5]

出典[編集]

  1. ^ 永井真人 (2016). 鳥くんの比べて識別!野鳥図鑑670 (2 ed.). 文一総合出版. pp. 151. ISBN 978-4-8299-7210-6 
  2. ^ HBW Alive Rufous-tailed Rock-thrush”. HBW Alive. 2020年4月24日閲覧。
  3. ^ a b 日高章雄, 日高幸子, 西剛, 田仲謙介「長崎県対馬におけるコシジロイソヒヨドリMonticola saxatilisの観察記録」『日本鳥学会誌』第66巻第1号、日本鳥学会、2017年、53-55頁、doi:10.3838/jjo.66.53 
  4. ^ 池長裕史. “Ⅱ.日本鳥類目録改訂第 7 版で「検討中」とした種および亜種について” (PDF). 目録編集委員会・記録グループ(日本鳥学会). pp. 146. 2020年4月24日閲覧。
  5. ^ a b 川路則友、平岡考、梶田学、浦野栄一郎、柳沢紀夫、西海功、金井裕、池長裕史 ほか「日本産鳥類記録リスト(1)」(PDF)『日本鳥学会誌』、日本産鳥類記録委員会(日本鳥学会)、134-135頁、2020年4月24日閲覧 
  6. ^ IUCN RedList Rufous-tailed Rock-thrush”. IUCN. 2020年4月24日閲覧。
  7. ^ a b c BirdLife Monticola saxatilis” (PDF). BirdLife (2015年). 2020年4月24日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]