グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
グレース・オブ・モナコ
公妃の切り札
Grace of Monaco
監督 オリヴィエ・ダアン
脚本 アラッシュ・アメル英語版
製作 ピエランジュ・ル・ポギャムフランス語版
ウダイ・チョプラ英語版
アラッシュ・アメル
製作総指揮 クローディア・ブルーエンヒューバー
ウダイ・チョプラ
ユータ・フレデバイル
ビル・ジョンソン
ジョナサン・ライマン
ジム・サイベル
出演者 ニコール・キッドマン
ティム・ロス
フランク・ランジェラ
パーカー・ポージー
マイロ・ヴィンティミリア
デレク・ジャコビ
パス・ベガ
音楽 クリストファー・ガニング英語版
撮影 エリック・ゴーティエ
編集 オリヴィエ・ガジャンフランス語版
製作会社 Stone Angels
YRF Entertainment
配給 フランスの旗 ゴーモン
日本の旗 ギャガ
公開 フランスの旗 2014年5月14日
日本の旗 2014年10月18日
上映時間 103分
製作国 フランスの旗 フランス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ベルギーの旗 ベルギー
イタリアの旗 イタリア
言語 英語
フランス
製作費 €30,000,000[1]
興行収入 $22,185,024[2]
テンプレートを表示

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(グレース・オブ・モナコ こうひのきりふだ、Grace of Monaco)は2014年フランスアメリカベルギーイタリア合作の伝記映画。ハリウッド・スターからモナコ公妃となったグレース・ケリーが、存亡の危機に立たされた公国を救うために見せた「一世一代の大芝居」を描いている[3]

2014年5月に行なわれた第67回カンヌ国際映画祭でオープニング作品として上映された[4]

ストーリー[編集]

人気の絶頂でハリウッド・スターの座を捨て、モナコ公妃となったグレース・ケリーはモナコ宮殿のしきたりに馴染めず、公務に勤しむ夫レーニエ3世とのすれ違いも重なり孤独を感じていた。結婚から5年が過ぎた1961年12月、グレースのもとに、ハリウッド時代の知己だったヒッチコックが、新作映画『マーニー』の脚本を携え会いに来る。ヒッチコックは、宮殿で孤立するグレースに「『マーニー』の主演を引き受けて欲しい」と依頼する。5年振りの女優復帰に喜ぶグレースだったが、モナコ公妃としての立場を考え回答を保留する。

翌1962年。フランス大統領ド・ゴールは、長引くアルジェリア戦争の戦費を得るため、モナコ政府に対し、モナコ国内にあるフランス企業から税金を徴収しフランスに支払うように要求する。レーニエは「モナコの国家基盤を揺るがす」として徴税を拒否するが、ド・ゴールは「要求を断るなら、モナコをフランス領として併合する」と声明を発表し圧力をかける。両国関係が緊迫した状態となる中、レーニエはグレースの女優復帰を認め、彼女は両国問題が解決した後に女優に復帰することを公表しようと考える。しかし、女優復帰の情報が宮殿内からマスコミにリークされ、グレースは「モナコから逃げ出そうとしている」と批判されてしまう。グレースの相談を受けたタッカー神父は「宮殿内にフランスに内通するスパイがいる」と指摘し、彼女にスパイの捜索を提案する。

1962年7月、フランスの圧力に屈したレーニエは課税を了承するが、ド・ゴールはモナコ企業にも課税しフランスに支払うように要求し、モナコとの国境を封鎖する。交渉に失敗したレーニエはグレースに八つ当たりし、女優復帰の話を断るように告げる。ショックを受けたグレースは離婚を考えるが、タッカー神父に諭され思い留まる。グレースはモナコを守るため、タッカー神父の紹介でデリエール伯爵のもとを訪れ、モナコの伝統・外交儀礼についてのレッスンを受ける。一方のレーニエは各国の外交使節をモナコに招き、モナコへの支援を呼びかけようとした。そんな中、グレースのもとに、フランスに情報を流しているのが秘書のマッジだという報告が届く。グレースはルパートにマッジを問い詰め、雇い主が誰かを突き止めようとする。

2カ月後、グレースとレーニエは和解し、各国使節を招いたサミットに臨み支援を訴えるが、サミット終了直後に発生したド・ゴール暗殺未遂事件の影響で、各国使節はモナコを離れてしまう。悲嘆に暮れるグレースとレーニエのもとに、マッジの雇い主がレーニエの姉アントワネットだという報告が届く。マッジは、アントワネットが自分の息子を大公位に就けるため、レーニエの追い落としを企んでいると白状する。グレースとレーニエは、アントワネットと夫のジャン=シャルルの国外追放を決定し、グレースはヒッチコックに出演辞退を伝えると同時に、国際赤十字のバチョッキ伯爵夫人の協力を取り付け、ド・ゴールを初めとする世界中の著名人・政治家たちを集めて舞踏会を開催すると発表する。

10月9日、要人たちを招いた舞踏会の場で、グレースは人々の愛と平和への気持ちを伝えるスピーチを行い、出席者からの喝采を受ける。アメリカのマクナマラ国防長官ら出席者の反応を見たド・ゴールは、世界中がグレースを支持していることを痛感しモナコへの強硬策を撤回、翌1963年にモナコの国境封鎖を解除する。

キャスト[編集]

評価[編集]

グレース・ケリーとレーニエ3世の実子であるアルベール2世カロリーヌ公女ステファニー公女の3人は、撮影終了後の2013年1月に本作に対して「必要以上に美化され、史実に対して不正確」と批判、数多くの変更を要求したにもかかわらず無視されており、本作は伝記映画ではなく、完全なフィクションであるとしている[5]。アルベール2世は、特に父親であるレーニエ3世が「指導者として一方的で、妻を束縛する男」として描写されている点に不満を感じ、第67回カンヌ国際映画祭のオープニング上映への出席を拒否した[6]

モナコ公室の反応について、主演のニコール・キッドマンは「本作にファミリーを批判する意図はなく、完全な伝記映画とも違う」とコメントしている[7]

参考文献[編集]

  1. ^ Grace de Monaco” (フランス語). AlloCiné. 2014年7月27日閲覧。
  2. ^ Grace of Monaco” (英語). Box Office Mojo. 2014年7月27日閲覧。
  3. ^ グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札”. ギャガ. 2014年7月27日閲覧。
  4. ^ カンヌ国際映画祭オープニング決定!ニコール・キッドマン主演『グレース・オブ・モナコ』”. シネマトゥデイ (2014年1月27日). 2014年10月5日閲覧。
  5. ^ Bruno Waterfield (2013年1月16日). “Monaco's Prince Albert II criticises 'inaccurate' Grace Kelly film” (英語). The Telegraph. http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/monaco/9806386/Monacos-Prince-Albert-II-criticises-inaccurate-Grace-Kelly-film.html 2014年7月27日閲覧。 
  6. ^ モナコ王室がグレイス・ケリー映画に激怒 プレミア上映をボイコットへ”. シネマトゥデイ (2014年4月7日). 2014年10月5日閲覧。
  7. ^ 第67回カンヌ映画祭開幕!N・キッドマン、モナコ王室ボイコットについて言及”. 映画.com (2014年5月15日). 2014年10月5日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]