オナー・ハリントン・シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ファン作成による、オナー・ハリントン・シリーズの舞台となる宇宙の領域

オナー・ハリントン・シリーズ』 (Honorverse) は、アメリカの作家デイヴィッド・ウェーバーによる共通の架空宇宙における SF小説のシリーズ作品の総称である。1992年から書き始められ、最新の作品は2013年に出版されている。

目次

概要[編集]

シリーズは、女性軍人であり後に強い影響力を持つ政治家となるオナー・ハリントンとその同僚たちを中心に描かれ、2000年ほど未来の銀河系での、激しい変化と緊張の時代を舞台にする。物語の多くは西暦4000年から4022年の間の出来事を扱うが、人類が太陽系から離散(ディアスポラ)し始めた西暦2012年から始まる離散紀元で暦が数えられる。本伝は、ハリントンが離散紀元1859年に生まれて40年後から始まるが、それ以前の出来事を扱う短編もある。

シリーズの歴史の政治情勢はヨーロッパにおける第二千年紀の後半の歴史を反映している。特にセシル・スコット・フォレスターホーンブロワーシリーズや、オナーのモデルとして実在のホレーショ・ネルソン提督が意識的になぞられている。当初、作者はオナーを軍歴のピークとなる〈マンティコアの戦い〉でネルソンのように死なせ、オナーの子たちを主人公としてシリーズを続けるつもりだった。だが、マンティコア王国ヘイブン人民共和国が共通の敵と戦う外伝をエリック・フリントと共著することになり、この予定は大きく変わることになった。遺伝子操作された奴隷を販売し、多くの政府を陰で操り、巨大企業を運営する、惑星メサを中心としたメサ連盟が登場することになった。メサ連盟は600年にわたり陰謀と秘密の技術を駆使して太陽系同盟を分裂させようとしてきた。奴隷貿易に大きく反発するマンティコア、ヘイブン、そしてベーオウルフなどの惑星が、メサ連盟の主な敵となる。本伝の最新2作およびサガナミ・シリーズ外伝とCrown of Slavesシリーズ外伝は、メサの脅威を扱うことになる。これら二つの外伝はそれぞれ別の登場人物を追い、銀河系内の異なる地域を舞台にして、巨大だが腐敗した太陽系同盟に関わりながら展開する。本伝のA Rising Thunderは、これら二つの外伝と本伝を結びつける。太陽系同盟は、メサ連盟に操られ、失敗に継ぐ失敗を重ねることになる。

シリーズ外伝およびアンソロジーには他の作家も参加しており、"シェアード・ワールド"となっている。またオナー・ハリントンの時代の数百年前に舞台を移したシリーズ外伝も書かれている。

設定[編集]

歴史[編集]

物語の約2000年前に、人類は太陽系からのディアスポラを始め、最初は光速以下の宇宙船で、のちにはより高速の超空間駆動の宇宙船で他の星系に植民した。初期の植民地が周辺に植民地を広げたため、植民地のネットワークが生まれた。ディアスポラの初期には光速以下の移動しかできなかったため、人類の生存には最適でなくとも地球の近くにある惑星に植民する需要があった。たとえば、大重力、薄い空気、濃い空気、そして毒性の環境などに対応するため、人間の遺伝子が改変された。スーパー兵士やスーパー知性、美しい容貌などを作りだす企業が現れ、地球上での〈最終戦争〉につながった。初期に植民され、進んだ技術を持つベーオウルフ等の植民地は地球の遺伝子プールの”洗浄”を行った。人類文化の中心はしばらくの間地球を離れ、復活には500年ほどを要した。太陽系同盟の中心として、地球のオールド・シカゴは同盟の事実上の首都として復活した。

超空間駆動[編集]

超光速の超空間駆動システムは物語の約600年前に開発されている。超空間内には連続する階層があり、その中には重力波が吹いている。〈ウォショースキー擬帆〉を船の周囲に展開すると、超空間を流れる重力波を捕えて、帆のように推進力を得る。より高い層は強い重力波があるため、より高速な移動が可能だが、危険な粒子密度や放射によって危険度が増す。重力波は地域ごとに強さや方向が偏在し、また重力波が存在しない星域もある。このため特定の航路の航行は容易であるが、光速以下の航行しかできない星域もある。貨物船の低コストの航行が可能となるが、同時にこれを狙う宙賊も現れる。

各層の粒子密度が障害となるため、粒子に対するシールドと船壁が航行速度を決定する。商船は巨大な船体と、微弱なシールドと、薄い船壁と超空間発生器を備え、過去の帆船のように低コストで輸送を行う。軍艦は強力なシールドと分厚い船壁を持って高い層を航行し、高速移動が可能である。

このほかに瞬間移動を可能にするワームホールもあり、複数のワームホールが近傍にある場合が多く、貿易拠点となっている。最も有名なのはマンティコア連星系にある6つ(のちには7つとなる)のワームホールからなるジャンクションであり、マンティコアに通行料や製造業貿易業からの多大な経済的貢献をもたらしている。

医療技術[編集]

数十年前から、若さを保ち、寿命を数倍に伸ばす技術が発明され、現在は第三世代の治療が行き渡っている。だがこの治療はある年齢より若い人間にしか効果はない。そのため、最近孤立を解消したグレイソンなどの世界では、既に老年を迎えた人々は恩恵に授かることはできない。

安全な人工子宮が実用化されており、軍務に就く女性などはこれを利用して、産休をとらずに子孫をもつことが一般的である。

遺伝子改変技術やクローン技術も一般化しており、メサは遺伝子改変された奴隷を商品化していることで知られるが、奴隷はマンティコアヘイブン、そしてベーオウルフなどでは禁止されている。

政治[編集]

シリーズには多くの星間国家が登場する。主人公のオナー・ハリントンマンティコア王国の市民であり、宿敵となるのはヘイブン人民共和国である。この二つの国はそれぞれフランス革命時代のイギリス王国と フランスを類型としているが、ヘイブンにはソビエトの影響も見られる。シリーズ当初に戦争が始まり、やがて二国間には平和が訪れるが、太陽系同盟が共通の敵となる。外伝において、さらに危険な敵である星間企業が現れ、これらは秘密のメサ同盟の一部であることがわかる。メサ同盟は太陽系同盟を操ってその秩序を破壊し分裂させ、マンティコア、ヘイブン、そしてベーオウルフを完全に破壊する計画を数百年にわたって慎重に実行して来た。

過去500年にわたって、飛躍的な技術の進歩は現れていない。軍事戦略および戦術面の進歩も行き詰まっている。シリーズにおいて、マンティコアとヘイブンの戦争によって停滞は破れ、両国の軍事技術は太陽系同盟に対しても優勢となる。

作品[編集]

オナー・ハリントン・シリーズ(本伝)[編集]

日本ではすべて「紅の勇者オナー・ハリントン」シリーズ 早川書房<ハヤカワ文庫SF>として出版されている。

新艦長着任![編集]

On Basilisk Station

マンティコアの若きオナー・ハリントン宙佐補はモリネコのニミッツと共に軽巡洋艦フィアレスの艦長として着任するが、艦には欠陥だらけの新兵器しか備えられていない。士官学校以来の仇敵のパヴェル・ヤングがオナーを陥れるために自艦をマンティコアに戻し、オナーの艦はマンティコア・ジャンクションに通じるバシリスク星系を一艦のみで守備することになる。

マンティコアのライバルである星間国家ヘイブン人民共和国は、福祉予算と軍事予算の増大に悩み、長い戦争を終結させるため、マンティコアにワームホールで繋がるバシリスク星系を手に入れようと狙う。オナーは様々な情報を統合してこれを察知し、自船と乗組員に多大な損傷を追いながらもヘイブンの偽装船を撃退する。オナーはマンティコアに凱旋し、上級宙佐に昇進して同名の重巡洋艦フィアレスの指揮を任される。

グレイソン攻防戦[編集]

The Honor of the Queen

バシリスクの戦いから3年後、オナーは小艦隊を率いて恩師のクールヴォジエ提督を代表とする外交使節団をイェリツィン星系の惑星グレイソンに送り届ける。グレイソンはヘイブンからの侵略路にあたり、またヘイブンはグレイソンの仇敵のマサダと同盟を結ぼうとしている。オナーの不在の間、マサダがヘイブンから購入したと称する戦艦でグレイソンに攻め込み、クールヴォジエは戦死する。オナーは急ぎ戻ってグレイソンを防衛し、体を張って護国卿ベンジャミン・メイヒューに対する暗殺の試みを阻止し、女性差別主義に凝り固まるグレイソン人の見方を一変させる。

オナーはグレイソンとマンティコアからなる連合艦隊を率いて、偽装したヘイブンの戦艦を含むマサダ艦隊を撃破し、マサダ人に虐待されたマンティコア人の捕虜を救出する。マサダはヘイブンの意図に反して戦艦を奪い、再びグレイソンに攻め入るが、オナーが呼んでいたマンティコア艦隊が到着し、マサダ艦隊は壊滅する。トマス・テイスマンはマンティコアの捕虜となる。マンティコアとグレイソンの連合艦隊はマサダ星を占領する。この功績に対し、護国卿はオナーに勲章を授与し、新たな封領の領主とする。マンティコアもオナーを伯爵とする。

巡洋戦艦〈ナイキ〉出撃![編集]

The Short Victorious War

増大する軍事費と給付金によって財政危機に瀕したヘイブン人民共和国は、マンティコアに短期の戦争を挑んで勝利をおさめようとしていた。負傷から癒えたオナーは新造された巡洋戦艦ナイキを与えられ、副長には親友のミシェル・ヘンケが命じられる。ナイキの不具合の修理中、オナーはポール・タンカースレイとの交際を始める。

ヘイブンは太陽系同盟から購入した検出不可能なセンサーを用いてマンティコアの防御の弱点を見つけ、ハンコック駐屯地を攻撃する。オナーは仇敵のパヴェル・ヤングと共にサーナウ提督の艦隊に加わり、優勢なヘイブン艦隊を必死で押しとどめる。アントン・ジルウィッキはこの戦いで妻を失う。戦闘の最終局面で、ヤングは臆病にも命令を無視して防御隊形から離脱し、指揮権を奪われて軍事法廷に送られる。

この戦闘において、劣勢に追いやられたオナーはミサイル砲架の利用を迫られ、その有効性を証明することになる。

ヘイブンでは、ロベス・ピエール、オスカー・サン=ジュスト、コーデリア・ランサムの三人が世襲大統領を殺し政府を転覆させる。三人は殺害をヘイブン航宙軍のせいにし、国家安全評議会によって共和国を運営し、政治家と軍幹部を追放して権力を固める。

復讐の女艦長[編集]

Field of Dishonor

ハンコック駐屯地での戦いの直後、パヴェル・ヤングは軍法会議によって航宙軍を追放されるが、父の死によりノース・ホロウ伯となる。オナーがグレイソンを訪問している間、ヤングはオナーへの復讐のため殺し屋を雇ってオナーの恋人のポール・タンカースレイを決闘で殺させる。

マンティコアに戻ったオナーは復讐心に燃え、決闘で殺し屋を殺し、パヴェル・ヤングが殺し屋を雇っていたことをメディアの前で公言する。ホワイト・ヘイブン伯の命令に反してオナーはヤングを上院議場で侮辱し決闘に追い込む。決闘でヤングは卑怯にもオナーを背後から撃つが、返り撃ちに遭う。貴族たちは怒り、オナーは航宙軍を半給休職となる。オナーは暫くの間グレイソンに行くことにする。


航宙軍提督ハリントン[編集]

Flag in Exile

決闘がらみのスキャンダルの後、オナーはグレイソンの自封領の経営に専念するが、請われて経験不足のグレイソン軍の提督となり、超弩級戦艦を連ねる艦隊を率いて演習を行う。

一方ヘイブンマンティコア航宙軍とグレイソン航宙軍をおびき出し、グレイソンの軌道上の施設を破壊し、マサダに新兵器を与えようとする。グレイソンの保守派は護国卿の改革に反対し、オナーの領地のドームを破壊し、オナーの暗殺を図る。護国卿のチャンピオンとして、オナーは保守派の指導者を剣で倒す。

直後に、ヘイブンの艦隊がグレイソンの軌道施設を破壊するために来航するが、オナー率いるグレイソン艦隊に敗れ去る。


サイレジア偽装作戦[編集]

Honor Among Enemies

オナーがグレイソンに追放されて3年以上が経つ。オナーを敵視するクラウス・ハウプトマンは、サイレジア連邦での海賊による被害に悩み、海賊を退治する危険な任務にオナーをつけようと政治工作を行う。オナーはマンティコア航宙軍に戻り、4隻の偽装船を率いて海賊を退治する命令を受ける。偽装船には軽戦支援艇、多くのミサイル砲架、そしてエネルギー兵器は備えられていたものの、通常の軍艦に比べれば速度は遅く防御は手薄である。艦隊には邪悪な乗組員も乗り込んでおり、凄惨ないじめを繰り返す。戦争が始まって以来、サイレジア連邦はまた、マンティコア王国とアンダーマン帝国の係争地でもあった。

オナーの指揮のもと乗員たちは海賊と戦う。ヘイブン航宙軍のワーナー・キャスレットシャノン・フォレイカーと共にサイレジアでマンティコアの通商を妨害する任務に着くが、海賊に襲われたマンティコアの商船を見かけ、数的不利にもかかわらず海賊を攻撃する。だが商船は偽装していたオナーの船であり、海賊船を破壊したあと、圧倒的な戦力でキャスレットらを降伏させる。オナーは捕虜となってヘイブン士官らを丁重に扱い、相互信頼を築く。

オナーは海賊を破り、占領されていた惑星を解放する。ハウプトマンは視察のためにサイレジア連邦に旅していたが、ヘイブン艦に襲われる。オナーは自艦と3分の2の乗員を犠牲にしながらヘイブン艦を破り、ハウプトマンを救う。オナーの勇気に感じ入ったハウプトマンはオナーと和解する。

囚われの女提督[編集]

In Enemy Hands

グレイソンを訪れたホワイト・ヘイブン伯はオナーと戦術を巡って口論になるが、彼女への好意に気づき、オナーもまたニミッツを通じてそれを察する。

オナーは船団の護衛任務中にヘイブンレスター・トルヴィルシャノン・フォレイカーの率いる艦隊に奇襲を受け、マンティコア船の大半を逃がすが自らの艦は損傷を受け、降伏する。

ヘイブンの公報省長官のコーデリア・ランサムはオナーを宣伝に利用しようと、オナーらを自らの旗艦に移し、ワーナー・キャスレットを連絡要員として連れ、収容所惑星ハデスに向かう。ランサムはオナーの部下に投降を呼びかけ、ハークネスはこれに応じる。

ハークネスは仲間を裏切るつもりはなく、ヘイブンの見張りを騙して保安および通信システムに侵入し、船を破壊し、仲間を逃がす。オナーら30人余りの仲間はヘイブンのシャトルを乗っ取り、キャスレットと共にハデスに着陸する。トルヴィルとフォレイカーは脱出に気づくが口をつぐむ。

女提督の凱旋[編集]

Echoes of Honor

オナーの処刑の様子は銀河系中に放送され、グレイソンマンティコアは空の棺で国葬を行う。オナーの死にマンティコアは衝撃を受け、グレイソンは激怒する。

だがオナーと仲間たちはヘイブンの収容所惑星ハデスで生存しており、 元軍人の囚人たちと協力して収容所を乗っ取る。

一方、ヘイブン航宙軍を治めるエスター・マックィーンはマンティコアに対して攻勢に出てハンコックやバシリスクなどを攻撃する。マンティコアは劣勢を覆すべく新兵器を試す。

オナーらは国防警務局の施設を手に収め、すべての戦争捕虜とヘイブンの政治犯を解放する。ヘイブンの攻勢を耳にして、マンティコアは救助に来ることが出来ないと考え、収容所惑星を訪れたヘイブンの船を奪う。オナーの指揮のもと、元囚人たちは新たな航宙軍を結成して国防警務局の艦隊を打ち破り、収容所惑星を脱出して50万人の戦争捕虜と政治犯を連れて帰郷する。

Ashes of Victory[編集]

未訳

オナーはマンティコアに帰還し、母がオナーのグレイソン封領相続のために双子を出産したことを知る。オナーは提督となり公爵となるが、負傷の治療のために軍務にはすぐに戻らず、サガナミ島の士官学校で教えることになる。オナーはモリネコの知性を証明し、モリネコと人が会話できる手話が開発される。

ヘイブン人民共和国では、マックイーン提督がクーデターを起こし、ロブ・ピエールら国家安全評議会の委員の多くを殺すが、オスカル・サン=ジュストが航宙軍省の地下に隠した核兵器を爆発させてマックイーン提督を殺し、クーデターを頓挫させる。

一方マンティコアは新兵器を装備した第八艦隊を率いてヘイブン宙域に攻め込み、今にもヘイブン星系に攻め込もうとする。サン=ジュストはマサダのテロリストを使って、マンティコアの首相クロマーティ公を暗殺するが、エリザベス女王ベンジャミン・メイヒュー護国卿はオナーの努力で暗殺を逃れる。

暗殺の結果、マンティコアではハイ・リッジ男爵の率いる野党が政権を握る。サン=ジュストは停戦を申し出、ヘイブンが無条件降伏の瀬戸際にあったに関わらず、マンティコア政府は受諾する。

マンティコアの攻勢から逃れたサン=ジュストは航宙軍の粛清に乗り出し、レスター・トルヴィルジャヴィエル・ジスカールなどの有能な将校を逮捕しようとする。だがトマス・テイスマンがクーデターを起こし、サン=ジュストを殺して権力を握る。

War of Honor[編集]

未訳

停戦から5年たつが、マンティコアヘイブンの間に平和条約はいまだ結ばれていない。

マンティコアでは、ハイ・リッジ男爵の政府が、名目上の戦争状態を保つことで、戦争税を福祉予算に転用して有権者の支持をつなぎ止める。また戦争状態を利用して選挙を延期し続ける。同盟国であるグレイソンエレウォンはマンティコア政府の外交上の失策にいら立ち、オナーとハミッシュ・アレクサンダーは上院で政府に抗する。政府は二人の醜聞を流して、戦争の英雄としての名声を傷つけようとする。

ヘイブンでは、エロイーズ・プリチャート大統領がマンティコアとの交渉で強硬姿勢を求める政治圧力に苦しむ。またトマス・テイスマン提督は、共和国のかつての領土を回復するため、ヘイブン航宙軍の士気と戦争能力を回復する必要がある。

アンダーマン帝国は、ヘイブンの誘導によって、サイレジア連邦においてマンティコアに対し強硬姿勢をとるようになる。オナーはサイレジア近くに艦隊を率い、アンダーマン帝国を監視する任務を命じられる。

マンティコア・ジャンクションでは新たなワームホールが発見され、その先にある星間国家がマンティコアへの併合を求める。だがその結果、ヘイブンではマンティコアの拡張主義に対する危惧が高まり、プリチャート大統領は航宙軍に開戦を命じる。

ヘイブンは以前の戦争で失ったすべての星系を回復し、マンティコアの造船所を破壊し、オナーの艦隊をも攻撃する。オナーはグレイソンからの援軍によって救われ、ヘイブン艦隊を撃退する。ハイ・リッジ男爵の政権は崩壊し、以前のクロマーティ政権と似た顔ぶれの新政権が樹立される。

今やヘイブン航宙軍はマンティコア航宙軍と技術レベルで同等であり、その規模は遥かに大きい。エレウォンはマンティコアとの同盟を離脱してヘイブンの同盟者となり、マンティコアから移転された技術を渡す。ヘイブンの攻勢にマンティコアは衝撃を受けるが、アンダーマン帝国がマンティコア側に加わる。

At All Costs[編集]

未訳

ヘイブンの攻撃で多くの造船所を失い、マンティコアは圧倒的に不利な情勢におかれる。オナーは唯一の重装備艦隊である第八艦隊を率いてヘイブンに対するが、戦力のバランスを回復するには最低二年は必要とされる。

マンティコア航宙軍は自国と同盟国を防衛するために広く薄く広がることになり、この弱点をついてヘイブンは大艦隊をマンティコア星系に直接送り込み、〈マンティコアの戦い〉が勃発する。オナーの第八艦隊は新兵器を用いて薄氷の勝利を治めるが、両軍とも大損害を負い、手詰まりとなる。プリチャート大統領の恋人のジャヴィエル・ジスカール提督は戦死する。

身体麻痺した妻をもつ ハミッシュ・アレクサンダー第一航宙監とオナーの関係は政治的障害にもかかわらず深まり、ついにはグレイソン流の一夫多妻制によって解決されることになる。

Mission of Honor[編集]

未訳

マンティコアヘイブンはいまだに戦争状態にあるが、マンティコアと太陽系同盟の間の紛争も勃発する。マンティコアは軍事技術で優位に立つが、物量的には太陽系同盟が圧倒的優位にある。

オナーは、ヘイブンとの問題の解決をエリザベス女王に説いて、ヘイブンに赴き和平交渉を行う。だが、交渉は停滞し、マンティコア星系の産業基盤が未知の勢力に破壊されたために中断される。

この間、ミシェル・ヘンケ提督率いる第10艦隊は、併合されたばかりのタルボット宙域のスピンドル星系で、メサの工作と贈賄によって操られた太陽系同盟艦隊の攻撃を受ける。数的不利にもかかわらず、ヘンケは完全勝利をおさめる。

メサは秘密作戦を開始し、革新的なドライブ技術によって探知されずにマンティコア星系に艦隊を侵入させ、探知不可能なミサイルでマンティコア、グリフォンスフィンクスの軌道上のすべての重要な産業施設と宇宙ステーションを攻撃する。数百万人の命と造船能力、ミサイル製造能力が失われる。惑星上に落下したステーションの破片により、オナーの親族も多数死ぬ。同盟関係にあるグレイソンも同時に攻撃を受ける。

太陽系同盟はマンティコアの被害を知り、メサに操られて、マンティコア星系への攻撃のため大艦隊を発進させる。

死亡したと思われていたアントン・ジルウィッキヴィクター・カシャはメサからの亡命者と共にヘイブンに到着し、メサの秘密計画をヘイブン政府に明らかにする。エロイーズ・プリチャート大統領はマンティコアに向かい、エリザベス女王とオナーにすべての真相を明らかにする。

メサの工作に操られて、マンティコアとヘイブンが戦っていたことが明らかになる。エリザベスとプリチャートは、両国間の戦争終結と軍事同盟の結成に合意し、両軍は太陽系同盟の攻撃を待ちうける。

A Rising Thunder[編集]

未訳

マンティコア太陽系同盟の緊張は高まり、マンティコアは太陽系同盟の船に管理下のワームホールの通行を禁じる。太陽系同盟は経済的打撃を受け、その官僚たちはラジャンペット提督のマンティコア侵攻計画を支持する。

一方、アントン・ジルウィッキヴィクター・カシャメサからの亡命者を連れてヘイブンに着き、マンティコアとヘイブンの戦争におけるメサの関与の証拠をエロイーズ・プリチャート大統領に示す。プリチャートはマンティコアに向かい、エリザベス女王との間で和平と太陽系同盟に対する軍事同盟を結ぶ。ベーオウルフグレイソンも同盟に加わる。

太陽系同盟のフィラレータ提督の率いる大艦隊がマンティコアに現れる。隠れていたオナーとヘイブンの艦隊が取り囲み、フィラレータは敗北を覚悟して降伏しようとする。だが部下がメサの精神操作に操られてミサイルを発射したため、オナーはやむを得ず反撃を開始し、この結果太陽系同盟の艦隊は壊滅する。太陽系同盟からの援軍はマンティコアとベーオウルフの混成艦隊によって退却させられる。

ラジャンペット提督は、メサの精神操作によって自殺させられる。官僚たちはマンティコアの軍事的優位に対して通商封鎖で当面対処することとし、失政から大衆の目をそらすためにベーオウルフを反逆罪の疑いで調査する。ベーオウルフは太陽系同盟から脱退する。

Crown of Slavesシリーズ(外伝)[編集]

Eric Flintとの共作による外伝であり、本伝と同時期の、メサとの戦いを描く。オナーは時折登場するだけで、主な登場人物は元スパイのアントン・ジルウィッキ、その養女のベリーエリザベス女王の親族のルース・ウィントン、〈オードゥボン舞踊場〉のテロリストの指導者であるジェレミーX、そしてヘイブンのスパイであるヴィクター・カシャである。本伝の”At All Costs”, “Mission of Honor”, “A Rising Thunder”と同時期のスパイたちの活躍を中心に描く。〈オードゥボン舞踏場〉はマルコム・Xの暗殺された場所にちなみ、解放された元メサの遺伝子操作奴隷たちがメサに対抗して結成したテロ組織である。

From the Highlands[編集]

Changer of Worldsに収録された短編。

Fanatic[編集]

The Service of the Swordに収録された短編。

Crown of Slaves[編集]

未訳

エリザベス女王は、アントンベリールースそして元奴隷のデュ・ハベル博士を、不満を抱える同盟国のエレウォンに派遣し、名代として著名な反奴隷活動家の葬儀に参列させる。

エレウォンは太陽系同盟マンティコアヘイブンに囲まれ、諸国のスパイが独自の意図を持って活動している。マンティコアはエレウォンとの関係を改善しようとする。ヘイブンは、反奴隷活動を支持してエレウォンとの関係を改善し、マンティコアから引き離そうとする。エレウォンは、安全保障上の障害となっている、メサに占拠された惑星を処理したい。太陽系同盟は、間近に迫った崩壊に備えようとする。メサは主要産業である奴隷貿易を守りたい。〈オードゥボン舞踊場〉はメサを攻撃したい。メサに雇われたマサダ人は、マンティコアにとらわれた同胞を解放したい。

ベリーと、実はマサダのリーダーの妹でもあるルースはエレウォンの民間宇宙ステーション”Wages of Sin”上で誘拐されそうになる。奴隷貿易をおこなうメサの巨大企業マンパワーが背後にいることが明らかになり、マンティコア、太陽系同盟、ヘイブン、そして〈オードゥボン舞踊場〉の急場の同盟が結成され、メサの所有する惑星コンゴへの攻撃が行われる。

コンゴはマンパワーから奪われ、メサとの戦いを行う国家を作るために、脱走奴隷からなる国家が作られ、ベリーがトーチ王国の初代女王ベリー一世として戴冠される。

Torch of Freedom[編集]

未訳

アントンヴィクターメサで諜報活動をしていた時、メサはヘイブン国家警務局の残党を使ってトーチへの攻撃を開始する。核兵器爆発の大惨事の最中に、二人は亡命を希望するメサの科学者と共に逃げ出す。トーチへの攻撃は、マヤ宙域を監督する太陽系同盟によって退けられる。

トーチのベリー女王は護衛のヒュー・アライと恋に落ちる。

Cauldron of Ghosts[編集]

未訳

サガナミ・シリーズ(外伝)[編集]

本伝と同時期の、太陽系同盟との戦いを描く。オナーは時折登場するだけであるが、 ミシェル・ヘンケアイヴァース・テレコブマイケル・オーバースティーゲンなど、マンティコア航宙軍の同僚たちが登場し、マンティコア周辺の宙域での、本伝の”At All Costs”, “Mission of Honor”, “A Rising Thunder”と同時期の活躍を描く。本伝と同じ場面が、異なる視点から再び描かれることもある。

The Shadow of Saganami[編集]

未訳

マンティコアはタルボット宙域を併合しようとしており、併合の承認を見届けるために、小艦隊を派遣する。そこにはアイヴァース・テレコブ艦長やオナーに教えを受けたヘレン・ジルウィッキ士官候補生が乗り込んでいる。

太陽系同盟の辺境保安庁、巨大星間企業、そしてメサの手先は併合を妨害するために、併合に反対するテロ活動を支援する。

テレコブは海賊を捕え、辺境保安庁が背後にいて宙域全体を占領しようとしていることを知る。テレコブは小艦隊を率いて敵艦隊の終結するモニカ星系に行き、損害を受けながらもこれを倒す。タルボット宙域の併合は妨害されず、テレコブらは英雄としてマンティコアに帰還する。タルボット宙域を併合したマンティコアは王国から帝国となり、エリザベス女王は皇帝となる。

Storm from the Shadows[編集]

未訳

“At All Costs”の出来事のいくつかがヘンケの視点から描かれる。ヘイブンジャヴィエル・ジスカール提督はオナーの第八艦隊が侵攻する星系を予測し、待ち伏せによって損害を与える。ヘンケの乗る重巡洋艦も破壊され、負傷を負ってヘイブンの戦争捕虜となる。ヘンケは治療を受けた後、マンティコアの戦争捕虜を集めた離島の収容所に送られ、捕虜たちの指揮を任される。そこでは捕虜たちが人道的な扱いを受けている。

半年後、ヘンケは トマス・テイスマン軍事長官とエロイーズ・プリチャート大統領に呼び出され、今後彼女自身はヘイブンと戦わないことを誓い、親族であるエリザベス女王に両国の講和会議の許可を願うことを条件にマンティコアに返還される。

ヘンケはエリザベス女王を説得し、彼女とプリチャートの会談がトーチで行われることになる。だが地球においてマンティコアの大使が暗殺され、トーチでルース・ウィントンの暗殺が未遂に終わったため、会談は中止される。一方ヘンケはヘイブンと戦わない宣誓を行ったため、併合目前のタルボット宙域でクマロ提督に仕え第10艦隊を率いる。タルボット宙域では、奴隷貿易の企業であるマンパワーがモニカ星系を操り、併合を妨害しようとするが、この陰謀はアイヴァース・テレコブ艦長によって未然に解決する。

マンパワーは次にニュー・トスカーナを操ってマンティコアとの紛争を引き起こし、これを解決するためにマンティコアを憎むバイング提督率いる太陽系同盟の航宙軍艦隊を送りこむ。マンパワーの策略によってバイングはニュー・トスカーナに来たマンティコアの軍艦を攻撃する。ヘンケは艦隊を率いて、敵のミサイル到達圏の外側からバイングの旗艦を破壊し、艦隊の残りは降伏する。

マンパワーの影にいるメサの指導者のアルブレヒト・デトワイラーはクローンの息子たちと話し合い、検出不可能なドライブを備えた艦隊を使ってマンティコアへの直接攻撃を開始する。

Shadow of Freedom[編集]

未訳

“Mission of Honor”と”A Rising Thunder”と同時期の出来事が別の視点から語られる。

タルボット宙域の周辺部の多くの惑星において、太陽系同盟の辺境保安庁や星間企業と結び付いて腐敗した政府に対する、反政府勢力のテロ活動が活発となる。彼らはマンティコアだと名乗る外世界人からの武器の援助に頼るが、実はこれはメサの手先である。反政府勢力の一人が、以前からの援助者だと信じてマンティコア艦隊を訪れてヘンケを驚かせる。勢力を分散させる陰謀を疑いながらも、マンティコアに頼る反政府勢力を見捨て、評判を落とすことは出来ない。アイヴァース・テレコブが送られ、辺境保安庁が戦争法規に背いて軍艦から直接惑星を攻撃した証拠を握り、辺境保安庁の軍を制圧して反政府勢力を助ける。

マンティコアの産業基盤が破壊された知らせを受け、ヘンケは最新型ミサイルの多くを母星系に送り返す。メサが多くの陰謀の背後にいるというメサからの亡命者のもたらした情報が、マンティコアから届く。

フィラレッタ提督の太陽系同盟艦隊がマンティコアとヘイブンに壊滅されたことを知り、ヘンケはマドラス宙域に向かい、太陽系同盟の艦隊を降伏させて占領する。辺境保安庁のマドラス宙域副長官がメサと深く関係していることを知り、ヘンケはメサを攻撃することを決意する。

アンソロジー作品[編集]

More Than Honor[編集]

未訳

A Beautiful Friendship(novella)[編集]

デイヴィッド・ウェーバー
オナー・ハリントンの300年前の先祖ステファニー・ハリントンとモリネコの間の異種族間の史上初の出会いと絆を描く。 この中長編に基づいて、後に同題名の長編小説『A Beautiful Friendship(novel)』が書かれている。

A Grand Tour[編集]

David Drake作
他作品とはほぼ無関係。マンティコアのアマチュア考古学者の奮闘を描く。

A Whiff of Grapeshot[編集]

S. M. Stirling作
ヘイブン人民共和国におけるロブ・ピエール政権下での暴動をエスター・マックィーンが鎮圧する。

The Universe of Honor Harrington[編集]

デイヴィッド・ウェーバー著
シリーズの背景にある科学技術、歴史、政治を解説する。

Worlds of Honor[編集]

未訳

The Stray[編集]

Linda Evans作
絆を結んだ人間を殺されたモリネコが復讐する。『A Beautiful Friendship(novella)』の直後の物語。

What Price Dreams?[編集]

デイヴィッド・ウェーバー作
エリザベス・ウィントン女王の祖先がマンティコア王室の人間として初めてモリネコと絆を結ぶ。

Queen's Gambit[編集]

Jane Lindskold作
エリザベス・ウィントン王女の父親ロジャー王がヘイブン人民共和国の策謀で暗殺される。

The Hard Way Home[編集]

デイヴィッド・ウェーバー作
若き士官オナー・ハリントンが惑星グリフォンの雪崩の犠牲者たちを救う。

Deck Load Strike[編集]

Roland J. Green作
ヘイブン人民共和国に対しマンティコアエレウォンが連合を組み、ある惑星上で代理戦争に加わる。

Changer of Worlds[編集]

未訳

Ms. Midshipwoman Harrington[編集]

デイヴィッド・ウェーバー作
士官候補生オナー・ハリントンは最初の航海でサイレジアに赴き宙賊に遭遇する。

From the Highilands[編集]

Eric Flint作
マンティコアのスパイであるアントン・ジルウィッキは地球で誘拐された娘ヘレンを救出しようとし、 ヘイブンのスパイであるヴィクター・カシャらと協力する。レディ・モンテーニュと知り合い、ベリーを養女とする。

Changer of Worlds[編集]

デイヴィッド・ウェーバー作
オナー・ハリントンと絆を結ぶモリネコのニミッツは伴侶となったサマンサを連れてスフィンクスに戻り、 モリネコの群れと移住を話し合う。

Nightfall[編集]

デイヴィッド・ウェーバー作
失敗におわるエスター・マックィーンのクーデターを描く。長編Ashes of Victoryの中で描かれているのとほぼ同じ内容。

The Service of the Sword[編集]

未訳

Promised Land[編集]

Jane Lindskold作
エリザベス・ウィントン女王の弟マイケルは士官候補生の初航海で惑星 マサダに向かい、グレイソンから誘拐されてマサダで虐待されて育ったジュディスと 他の女性たちの脱走を助ける。

With One Stone[編集]

Timothy Zahn作
新艦長着任!』の後、ラファエル・カルドネスは一時的に重巡洋艦フィアレスを離れてマンティコア商船を破壊した謎の新兵器の調査をする。カルドネスは上官の命令を無視してフェアレスを救い、オナーアンダーマン帝国と協力して敵を破る。オナーの新戦術が、超高速通信のアイデアをもたらす。

A Ship Named Francis[編集]

John Ringo and Victor Mitchell作
マンティコア航宙軍の一員が、拡張を続けるグレイソン航宙軍の艦に移動するが、酷い艦の状態に驚く。他作品とはほぼ無関係。

Let's Go to Prague[編集]

John Ringo作
ヘイブン潜入中のマンティコアの二人のスパイが休暇のためにある惑星を訪れれ、事件に巻き込まれる。『女提督の凱旋』におけるオナー・ハリントンのマンティコアへの帰還と同時期の出来事。

Fanatic[編集]

Eric Flint作
エスター・マックィーンによるクーデターの失敗の後、ヴィクター・カシャは弁務官の殺害事件を調査するために、ヘイブン領域内の一惑星に送られる。ヴィクターは現地で冷徹な捜査と組織の刷新を行うが、そこにトマス・テイスマンのクーデターの一報が届く。『Crown of Slaves』の背景となる作品。

The Service of the Sword[編集]

デイヴィッド・ウェーバー
グレイソン初の女性士官候補生となったアビゲイル・ハーンズマイケル・オーバースティーゲン艦長の指揮する艦に初乗艦し、ティベリアン星系に向かう。艦は海賊を装うメサの船に襲撃され、アビゲイルは海兵隊員と共に惑星上で敵と戦う。The Shadow of Saganamiの背景となる作品。

In Fire Forged[編集]

未訳

Ruthless[編集]

Jane Lindskold作
『Promised Land』の2年後、マサダから逃れたジュディスはマンティコアで暮らしていたが、娘のルースが誘拐され、女王の弟であるマイケル・ウィントンに助けを求める。

An Act of War[編集]

Timothy Zahn作
『With One Stone』の続編。謎の太陽系同盟人の武器商人チャールズが再び登場し、今度はアンダーマン帝国を騙してマンティコアと戦争をさせる陰謀を、ヘイブンに持ちかける。『女提督の凱旋』の直後の物語。

Let's Dance[編集]

David Weber作
『新艦長着任!』以前に、オナー・ハリントン艦長のサイレジア連邦における活躍を描く。オナーは海賊を捕えサイレジア連邦政府に引き渡すが、その腐敗とメサ連盟の奴隷施設の存在を知る。サイレジア連邦と協力しろというマンティコア政府の命令を無視し、オナーは解放奴隷のテロ組織である〈オードゥボン舞踏場〉と協力して連邦の施設を攻撃し、奴隷を解放する。

An Introduction to Modern Starship Armor Design[編集]

レーザー弾頭とその防御についての歴史。

Beginnings[編集]

未訳

By the Book[編集]

Charles E. Gannon
オナーの時代の約1600年前の、人類の太陽系外進出の草創期を描く。

A Call to Arms[編集]

Timothy Zahn
オナーの時代の約300年前、いまだ弱体だったマンティコア王国が侵略にさらされる。

Beauty and the Beast[編集]

David Weber
オナーの両親のアルフレッドとアリソンの出会いを描く。スフィンクス出身で海兵隊から海軍軍医へと転じたアルフレッドはベーオウルフで医科大学に通い始める、名家の一員であるアリソンを、ベーオウルフと激しく敵対する星間企業マンパワーの手先が誘拐し、その兄を脅迫する。

The Best Layed Plan[編集]

David Weber
11歳のオナーとモリネコのニミッツの出会いを描く。

Obligated Service[編集]

Joelle Presby
グレイソン出身でサガナミ島の士官学校を卒業した女性クレアは家族の生活のためにグレイソン航宙軍に勤めるが、メサによるマンティコアとグレイソンの産業基盤に対する攻撃が起き、封領に戻れとの命令を一族の長から受ける。

スター・キングダム・シリーズ[編集]

オナーの300年ほど前の先祖であり、人類史上初めてモリネコと絆を結んだステファニー・ハリントンを主人公とする長編シリーズである。当初はヤング・アダルト・シリーズと呼ばれていた。

A Beautiful Friendship(novel)[編集]

未訳

アンソロジーMore Than Honorに収録された同題名の中長編『A Beautiful Friendship(novella)』を基にして書かれた長編。惑星スフィンクスに移住したばかりのステファニー・ハリントンとモリネコとの出会いから、モリネコを捕えようとする人間との戦いを描く。アンソロジーWords of Honorに収録された中長編『The Stray』の後日譚を含む。

Fire Season[編集]

(Jane Lindskoldとの共著)未訳

Treecat Wars[編集]

(Jane Lindskoldとの共著)未訳

副読本[編集]

House of Steel: The Honorverse Companion[編集]

未訳

I Will Build a House of Steel[編集]

デイヴィッド・ウェーバー 
短編

作品の時系列[編集]

開始日時 終了日時 作品名 作者
250 P.D. (2352 A.D.) 250 P.D. "By The Book" Charles E. Gannon
1518 P.D. 1519 P.D. "A Beautiful Friendship"(短編) デイヴィッド・ウェーバー
1518 P.D. 1521 P.D. A Beautiful Friendship (長編) デイヴィッド・ウェーバー
1520 P.D. 1520 P.D. "The Stray" Linda Evans
1522 P.D. 1522 P.D. Fire Season デイヴィッド・ウェーバー & Jane Lindskold
1522 P.D. 1522 P.D. Treecat Wars デイヴィッド・ウェーバー & Jane Lindskold
1543 P.D. 1543 P.D. "A Call To Arms" Timothy Zahn
1652 P.D. 1652 P.D. "What Price Dreams?" デイヴィッド・ウェーバー
1844 P.D. (12月) 1914 P.D. (12月) "I Will Build a House Of Steel" デイヴィッド・ウェーバー
1842 P.D. 1842 P.D. "Beauty and the Beast" デイヴィッド・ウェーバー
1872 P.D. 1872 P.D. "The Best Laid Plans" デイヴィッド・ウェーバー
1880 P.D. 1880 P.D. "Ms. Midshipwoman Harrington" デイヴィッド・ウェーバー
1883 P.D. 1883 P.D. "Queen's Gambit" Jane Lindskold
1890 P.D. 1890 P.D. "The Hard Way Home" デイヴィッド・ウェーバー
1892 P.D. 1892 P.D. "Promised Land" Jane Lindskold
1895 P.D. 1895 P.D. "Ruthless" Jane Lindskold
1899 P.D. 1899 P.D. "Let's Dance" デイヴィッド・ウェーバー
1900 P.D. (3月) 1901 P.D. (1月) 『新艦長着任!』 On Basilisk Station デイヴィッド・ウェーバー
1902 P.D. 1902 P.D. "With One Stone" Timothy Zahn
1903 P.D. (4月) 1903 P.D. (5月) 『グレイソン攻防戦』 The Honor of the Queen デイヴィッド・ウェーバー
1904 P.D. 1905 P.D. (5月) 『巡洋戦艦〈ナイキ〉出撃!』 The Short Victorious War デイヴィッド・ウェーバー
1905 P.D. (6月) 1906 P.D. 『復讐の女艦長』 Field of Dishonor デイヴィッド・ウェーバー
 ?  ? "A Grand Tour" David Drake
1906 P.D. 1906 P.D. "Deck Load Strike" Roland J. Green
1907 P.D. 1907 P.D. (8月) 『航宙軍提督ハリントン』 Flag in Exile デイヴィッド・ウェーバー
 ?  ? "A Ship Named Francis" John Ringo & Victor Mitchell
1908 P.D. (9月) 1910 P.D. (3月) 『サイレジア偽装作戦』 Honor Among Enemies デイヴィッド・ウェーバー
1910 1910 "Changer of Worlds" デイヴィッド・ウェーバー
1911 P.D. (7月) 1911 P.D. (7月) "A Whiff of Grapeshot" S.M. Stirling
1911 P.D. 1911 P.D. (12月) 『囚われの女提督』 In Enemy Hands デイヴィッド・ウェーバー
1912 P.D. (2月) 1913 P.D. (12月) 『女提督の凱旋』 Echoes of Honor デイヴィッド・ウェーバー
1913 P.D. 1913 P.D. "Let's Go to Prague" John Ringo
1913 P.D. (12月) 1915 P.D. (5月) Ashes of Victory デイヴィッド・ウェーバー
1914 P.D. 1914 P.D. "An Act of War" Timothy Zahn
1914 P.D. 1914 P.D. "From the Highlands" Eric Flint
1914 P.D. (12月) 1914 P.D. (12月) "Nightfall" デイヴィッド・ウェーバー
1915 P.D. (5月) 1915 P.D. (5月) "Fanatic" Eric Flint
1918 P.D. (6月) 1918 P.D. (8月) "The Service of the Sword" デイヴィッド・ウェーバー
1918 P.D. 1919 P.D. War of Honor デイヴィッド・ウェーバー
1918 P.D. 1919 P.D. Crown of Slaves デイヴィッド・ウェーバー & Eric Flint
1920 P.D. (6月) 1921 P.D. (6月) The Shadow of Saganami デイヴィッド・ウェーバー
1920 P.D. (7月) 1921 P.D. (8月) At All Costs デイヴィッド・ウェーバー
1921 P.D. (3月) 1921 P.D. (9月) Storm from the Shadows デイヴィッド・ウェーバー
1919 P.D. (11月) 1922 P.D. (4月) Torch of Freedom デイヴィッド・ウェーバー & Eric Flint
1921 P.D. (12月) 1922 P.D. (5月) Mission of Honor デイヴィッド・ウェーバー
1921 P.D. (12月) 1922 P.D. (3月) "Obligated Service" Joelle Presby
1922 P.D. (3月) 1922 P.D. (8月) A Rising Thunder デイヴィッド・ウェーバー
1922 P.D. (2月) 1922 P.D. (8月) Shadow of Freedom デイヴィッド・ウェーバー
1922 P.D. (5月) 1922 P.D. Cauldron of Ghosts デイヴィッド・ウェーバー & Eric Flint

主要な登場人物[編集]

マンティコア王国の人々[編集]

オナー・ハリントン[編集]

Honor Harrington

シリーズの主人公。高重力のスフィンクス出身であり、先祖の遺伝子操作により、標準より強い筋力と大きな代謝をもつ。戦術の天才であり、多くの戦功をあげて生ける伝説となる。モデルの一人であるホレーショ・ネルソン提督と同様に、左目と左腕を戦闘で失う。マンティコア航宙軍とグレイソン航宙軍の両方で提督となる。平民の出身でありながら、マンティコアでは女公爵となり、グレイソンでは封領の領主となる。絆を結ぶモリネコのニミッツを通して他人の感情を読むことができ、大きな助けとなる。エリザベス女王の信頼を得て相談相手となり、影響力の大きな政治家かつ外交官ともなる。

恋人のポール・タンカースレイを殺され、手を下した殺し屋とその雇い主で貴族のパヴェル・ヤングを復讐のために殺す。上官であるハミッシュ・アレクサンダーと恋に落ち、一夫多妻制の下での二番目の妻となる。

アルフレッド・ハリントン[編集]

Alfred Harrington

オナーの父親。スフィンクス出身の元マンティコア航宙軍医。神経医学が専門。

アリソン・ハリントン[編集]

Allison Benton-Ramirez y Chou Harrington

オナーの母親。ベーオウルフ名家出身。遺伝医学が専門。

ステファニー・ハリントン[編集]

Stephanie Harrington

オナーおよびアルフレッド・ハリントンの先祖。スフィンクス育ち。モリネコを初めて発見し、絆を結んだ。

ポール・タンカースレイ[編集]

Paul Tankersley

パヴェル・ヤングの副長として登場し、後にオナー・ハリントンの最初の恋人となるが、オナーを憎むヤングの雇ったプロの剣士との決闘で殺される。

アリステア・マッキーオン[編集]

Alistair McKeon

軽巡洋艦フィアレスではオナーのもとで副長を務める。〈マンティコアの戦い〉で戦死。

ラファエル・カルドネス[編集]

Rafael Cardones

軽巡洋艦フィアレスではオナーのもとで戦術士官を務め、その後もオナーの部下として仕え、信頼する友となる。

ジェイムズ・マクギネス[編集]

James MacGuiness

オナーの従士を努め、のちにはハリントン封領の執事長となる。

ミシェル・ヘンケ[編集]

Michelle Henke

エリザベス女王の従妹であり王位継承順5位。オナーの士官学校時代のルームメイトで親友。オナーの艦ナイキの副長として登場する。ヘイブンの捕虜から解放された時の宣誓により、その後はヘイブンと戦うことが出来ない。提督となり、第10艦隊の指揮をとる。

パヴェル・ヤング[編集]

Pavel Young

士官学校でオナーを暴行しようとしたときからの仇敵。バシリスク星系ではオナーを陥れようとして果たさず、のちにはハンコック星系での敵前逃亡の罪により、航宙軍を追放されるが、父の死によりノース・ホロウ伯となる。オナーの恋人を殺した後、決闘で規則を破り後ろからオナーを撃つが、返り撃ちにあう。

ハミッシュ・アレクサンダー[編集]

Hamish Alexander

ホワイト・ヘイブン伯。海軍相。妻のエミリーは事故で身体麻痺となっている。オナーと恋に落ち、グレイソンの法に従って一夫多妻制でオナーを妻に加える。第一航宙監となる。

エリザベス・ウィントン[編集]

Elizabeth Winton

マンティコア王国の世襲君主の女王、他の星間国家を併合した後には皇帝となる。オナーに厚い信頼を寄せる。父親を暗殺したヘイブンを激しく憎む。

エステル・マツコ[編集]

Estelle Matsuko

メデューサの弁務官。後にタルボット宙域総督。航宙軍と協力してタルボット宙域の併合を成功させる。

クラウス・ハウプトマン[編集]

Klaus Hauptman

平民出身のマンティコア最大の企業グループの長。密輸を摘発されたために当初オナーを恨んでいたが、のちに命を救われて和解する。

アイヴァース・テレコブ[編集]

Aivars Terekhov

航宙軍に勤務後、途中で外務省に二十年務め、その後再び航宙軍に努めた。外交の経験を生かすため、併合を希望するタルボット宙域に送られる。サガナミ・シリーズで活躍する。

マイケル・オーバースティーゲン[編集]

Michael Oversteegen

アビゲイル・ハーンズが士官候補生として初めて乗り組んだ航宙艦ガントレットの艦長として登場する。オナーの政敵であるハイ・リッジ男爵の親戚ではあるが、有能でありオナーやオナーの友人たちの信頼する将官である。サガナミ・シリーズで活躍する。

アントン・ジルウィッキ[編集]

Anton Zilwicki

グリフォン出身の半給休職中の航宙軍宙佐で伝説的な元スパイ。現在の恋人である、キャサリン・モンテイン元女伯爵とともに反奴隷活動に加わる。Crown of Slavesシリーズで活躍し、本伝でも重大な役割を果たす。

ベリー・ジルウィッキ[編集]

Berry Zilwicki

アントン・ジルウィッキの養女で後にトーチの初代女王となる。Crown of Slavesシリーズで活躍する。

ヘレン・ジルウィッキ[編集]

Helen Zilwicki

アントン・ジルウィッキの娘で、任務中に無くなった母親と同じ名前。サガナミ島の士官学校でオナーの教えを受け、士官候補生としてマンティコア航宙軍に参加する。Crown of Slavesシリーズで活躍する。

ルース・ウィントン[編集]

Ruth Winton

エリザベス女王の兄弟と結婚したマサダ出身の母の連れ子。反奴隷運動に加わり、トーチ王国の情報部長となる。Crown of Slavesシリーズで活躍する。

ニミッツ[編集]

Nimitz

スフィンクス原産のモリネコ。六本足で高い知能と感情を読み取るテレパシー能力を持ち、オナーと絆を結ぶ。その戦闘能力でしばしばオナーを危機から救い、特にオナーと共グレイソンベンジャミン・メイヒュー護国卿を暗殺の危機からに救ったことで有名。

グレイソンの人々[編集]

ベンジャミン・メイヒュー[編集]

Benjamin Mayhew

グレイソンの世襲君主であるベンジャミン・メイヒュー九世護国卿。領主会との微妙なバランスの中で、グレイソンを改革し産業と軍事を近代化する。オナーとは友情を築き上げその庇護者となり、新たな封領の領主とする。

ハワード・クリンクスケールズ[編集]

Howard Clinkscales

メイヒューの政府の大臣であったが、ハリントン封領が創設された際にその摂政となる。老齢によって死亡。

アビゲイル・ハーンズ[編集]

Abigail Hearns

オーウェンス封領の領主の娘として生まれ、オナーにあこがれて、サガナミ島の士官学校で教育を受け、グレイソン航宙軍史上初めての女性士官となる。士官候補生として、同盟するマンティコア航宙軍の、マイケル・オーバースティーゲンの指揮する艦に初めて乗りこむ。サガナミ・シリーズで活躍する。

ヘイブン人民共和国の人々[編集]

ワーナー・キャスレット[編集]

Warner Caslet

サイレジアにおいてマンティコア商船を海賊から救おうとして、偽装作戦中のオナーに捕虜にされる。その後ヘイブンの捕虜となったオナーらの連絡要員となり待遇に気を配る。偶然オナーらの脱走に巻き込まれて仲間に加わり、収容所惑星ハデスに逃げる。オナーらと共にハデスを抜けだし、後にグレイソン航宙軍に加わる。

レスター・トルヴィル[編集]

Lester Tourville

艦隊の指揮官としてオナーを捕虜とする。後に〈マンティコアの戦い〉で敗れ、捕虜となる。

シャノン・フォレイカー[編集]

Shannon Foraker

サイレジアにおいてワーナー・キャスレット共にオナーの捕虜となる。その後トルヴィルと共にオナーを捕虜とする。後に船を下りて新兵器の開発に専念する。

ジャヴィエル・ジスカール[編集]

Javier Giscard

航宙軍の市民宙将として登場し、後には艦隊を指揮する。弁務官として配属されたプリチャートの愛人となる。〈マンティコアの戦い〉で戦死する。

エロイーズ・プリチャート[編集]

Eloise Pritchart

ジャヴィエル・ジスカール付きの弁務官として登場し、国防警務局に隠れてジスカールと親密な関係を持つ。テイスマンのクーデターの後、共和国大統領となる。

トマス・テイスマン[編集]

Thomas Theisman

かつては艦長としてグレイソンでの戦いで捕虜となるも、その後母国に戻り、クーデターを起こしてサン=ジュストを倒した後は軍事長官となる。

ヴィクター・カシャ[編集]

Victor Cachat

ヘイブンの生んだ最も有能な若きスパイであり、ヘイブンにはきわめて忠実。トーチ王国の建設に大きくかかわり、エレウォンとトーチにおける、ヘイブンの諜報部長となる。アントン・ジルウィッキとしばしば行動を共にする。Crown of Slavesシリーズで活躍するが、本伝でも重要な役割を果たす。

その他[編集]

ローカン・ヴェロチオ[編集]

Lorcan Verrochio

太陽系同盟の辺境保安庁マドラス宙域の長官。

ジュニアン・ホングボー[編集]

Junyan Hongbo

太陽系同盟の辺境保安庁マドラス宙域の副長官。密かにメサとつながり、その利益のための工作を行う。

アルブレヒト・デトワイラー[編集]

Albrecht Detweiler

奴隷貿易企業マンパワーなどを操るメサの指導者。かつてベーオウルフを離れて遺伝子操作による奴隷の製作と販売を始めた人物の子孫。自らのクローンである息子たちに諸分野の監督を任せ、太陽系同盟を分裂させ、メサの敵であるマンティコアヘイブンを破壊する秘密計画を完成させようとしている。

オナー・ハリントン・シリーズの世界[編集]

マンティコア[編集]

Manticore

恒星を二つ持つマンティコア二重星系の第三惑星の名前であり、首都はランディング。またマンティコア王国、後に帝国の名前でもある。フランス革命前後の時代のイギリスをモデルとしている。王制を敷き、他の宙域を併合した後は、マンティコア帝国となる。6つ(後に7つ)のワームホールにつながるマンティコア・ジャンクションを抱えるため、交通・貿易の要所となり、産業も盛んで豊かな国家である。長らくヘイブンと戦争状態にあり、その軍事技術は太陽系同盟を凌駕するレベルに達している。

スフィンクス[編集]

Sphinx

マンティコア王国を構成する、マンティコア二重星系の惑星であり、居住可能であるが地球と比べて35%大きい重力を持つ。モリネコと呼ばれる六本足で知性とテレパシー能力を持つ動物の故郷でもある。オナー・ハリントンの故郷。

グリフォン[編集]

Gryphon

マンティコア王国を構成する、マンティコア二重星系の第三の居住可能な惑星。アントン・ジルウィッキの故郷。

グレイソン[編集]

Grayson

科学技術を拒否する宗教信者によって植民された惑星であるが、重金属の極めて多い惑星で生存するために先祖が大幅な遺伝子改変を行い、その結果として人口の4分の1のみが男性である。一夫多妻制が行われており、女性の権利は極めて限定されている。最近まで他の世界から孤立していたが、数十年前に交流が再開した。護国卿率いる領主会によって政治を行う。オナーによって宿敵のマサダから救われ、これに感謝してオナーを封領の領主とした。マンティコアの援助によって急速に産業と軍備を近代化し、マンティコアの有力な同盟者となる。その歴史的文化的側面は、明治維新直後の日本に類似している。

マサダ[編集]

Masada

グレイソンから超反動的な保守主義者が分離して隣の星系に作った国であり、グレイソンを仇敵として憎む。ヘイブンと共同してグレイソン侵略を企むが敗れ、グレイソンに占領される。だがマサダ出身のテロリストはその後もグレイソンやマンティコアに抗し続ける。

エレウォン[編集]

Erewhon

かつてマフィアにより創設された、エレウォン・ワームホール・ジャンクションを持つ星系の共和国。かつてはマンティコアの同盟国としてヘイブンと戦ったが、その後マンティコアとの同盟を離脱してヘイブンの同盟国となる。太陽系同盟に近いこともあり、諸国のスパイが多く行き交う。

トーチ[編集]

Torch

エレウォン星系の近傍にある星系の惑星で、かつてはメサが支配し、”コンゴ”と呼ばれていた。ワームホール・ジャンクションの存在が発見されている。解放された奴隷によって独立国が建設され、ベリー・ジルウィッキが初代女王となり、ルース・ウィントンが情報部長となる。

アンダーマン[編集]

Andermani

多くの星系にまたがる大帝国。中国系の植民者が入植した惑星がドイツ系の支配者を迎えて創立されたため、ドイツ系の名前や文化を持つが、その支配層も臣民も中国系である。マンティコア・ワームホール・ジャンクションからつながるワームホールを持ち、現在はマンティコアの同盟国である。プロイセンをモデルにしている。

ヘイブン[編集]

Haven

ヘイブン星系の名であり、多くの星系からなるヘイブン人民共和国の名前である。シリーズ当初には、旧体制の世襲議員によって統治されていたが、ロブ・ピエール、オスカル・サン=ジュスト、コーデリア・ランサムらによるクーデターの後は、3人が支配する国家安全評議会による恐怖政治の体制となる。だがその後の航宙軍による再度のクーデターで、より温和な体制に生まれ変わる。明らかに革命前後のフランスをモデルとしている。

太陽系同盟[編集]

Solarian League

あらゆる星間帝国の中で最大の3兆を超える人口と産業と最大の航宙軍を持つ、多くの独立国からなる連邦である。首都は地球のニュー・シカゴ。実際の政治は官僚によって切りまわされている。辺境部は辺境保安庁によって運営されており、各政府と結びついて腐敗している。

メサ[編集]

Mesa

太陽系同盟に含まれる惑星と星系からなる国。ベーオウルフの出身者だがその倫理的規範を無視した科学者デトワイラーによって設立され、奴隷貿易で悪名高い星間企業マンパワーの本拠がある。秘密裏に"メサ同盟"を組織し、太陽系同盟の分裂と、マンティコアおよびヘイブンの壊滅を企む。検出不可能な駆動機関を備えた艦隊と精神を操る医学技術を持つ。

ベーオウルフ[編集]

Beowulf

太陽系同盟の一員である、1星系の国家であり、先進的な遺伝子工学で知られるが、厳格な医療倫理に従う。マンティコア・ジャンクションにつながるワームホールを持ち、マンティコアの有力な貿易相手であり交流も盛んである。極めて開放的な性的道徳でも知られる。オナーの母の出身地。ベーオウルフの倫理規範を破って作られたメサの奴隷貿易を激しく憎む。

外部リンク[編集]