ウィダー

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ウィダー(Ouidah)は、ベナンの都市。ベナン南部に位置し、大西洋に面する。面積364km2、人口76555人(2002年)。大西洋に面した港町で、古くからの貿易港だった。

歴史[編集]

ウィダーは、サヴィー英語版を王都とするウィダー王国英語版英語: Kingdom of Whydah英語: Hueda - フエダ王国、サヴィー王国とも)の貿易港であった。16世紀末には交易地としてすでに成立しており、1680年にはポルトガルサン・ジョアン・バプティスタ・デ・アジュダ砦を立てて交易の拠点とした。

1727年にウィダー王国は内陸のダホメ王国アガジャ英語版王によって占領された。この街は特に奴隷貿易の拠点として栄えた。19世紀前半には、ここに拠点をおいたポルトガルの奴隷商人フランシスコ・フェリックス・ダ・スーザ英語版とダホメ国王ゲゾの間で奴隷の取引が盛んにおこなわれ、ここからアメリカへと奴隷が輸出されていった。

1960年フランス領西アフリカからダホメ共和国として独立すると、1961年にはサン・ジョアン・バプティスタ・デ・アジュダ砦はダホメ政府によって接収された。

世界遺産[編集]

還らずの門

現在では奴隷貿易時代の遺構がいくつか残り、また奴隷貿易のモニュメントが複数立てられている。1995年には奴隷が積み出された浜辺に還らずの門(Door of No Return)と呼ばれるモニュメントが立てられた。また、この奴隷貿易の遺構は1996年に世界遺産の暫定リストに加えられた。

ヴードゥー教の聖地[編集]

ウィダーはヴードゥー教(ベナンではヴォドゥンと呼ばれる)の聖地であり、この地から世界中に散った奴隷たちによってヴードゥー教が世界に広まった。現在でも年に一度ヴードゥーの信徒国際会議がウィダーで開かれている。また、1992年には当時のニセフォール・ソグロ大統領とベナン政府によってウィダー92というヴードゥー芸術・文化祭が開催された。[1]

文学作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「朝倉世界地理講座 アフリカⅡ」池谷和信、佐藤廉也、武内進一編、朝倉書店、2008年4月 p714