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龍舞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
龍舞
各種表記
繁体字 舞龍
簡体字 舞龙
拼音 wǔ lóng
発音: ウーロン
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龍舞(りゅうまい)は、中国語舞龍(ウーロン)・玩龍灯などと呼び、中華圏の伝統的な踊りで、が玉を追いかける様子を模している。龍は多数の人間によって操られ、しばしばアクロバティックな動きを見せる。地域ごとにさまざまな変種がある。現代では中国のみならず世界各地の中華街で踊られる。2006年に中国の非物質文化遺産に指定された[1]

日本にも伝来し、長崎くんちの龍踊(じゃおどり)が有名であるが、獅子舞にくらべると馴染みがなく、さまざまな名で呼ばれる。横浜中華街神戸南京町のサイトでは「龍舞」の語を用いており[2][3]、本記事でも「龍舞」と呼ぶ。

概要

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龍舞では「龍珠」と呼ばれる丸い玉をひとりが操作し、それを布などで作った龍が追いかける。龍は通常複数の人物によって操作し、ドラや太鼓の音にあわせて上下左右に踊らせる[4]

元宵節に「龍灯」と呼ばれる龍舞の行事がある[5]。ほかにも春節や秋の収穫祭でも龍舞を行うことがある[4]香港では大坑と薄扶林中秋節に行われる「舞火龍」がよく知られ、龍舞とは別に香港の非物質文化遺産に指定されている[6]

世界各地の中華街で、春節の出し物のひとつとして龍舞が行われる。

歴史

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獅子舞の起源がはっきりしないのに対し、龍舞は早くから文献に見える。『春秋繁露』には雨乞いのために龍の踊りを行うことを述べ、季節ごとの龍の色や頭数を細かく規定している[7]代の画像石にも龍舞を描いたものがある[8]。ただ、これらが現在の龍舞にどう繋がるか明らかでない。

踊りではないが、12世紀の『東京夢華録』には元宵節にわらで龍を作り、その上に灯を多数並べることを記す[9]

日本には14世紀に長崎に伝来した[4]享保年間に長崎の人が諏訪大社に蛇踊りを奉納し、諏訪市ほか各地でも踊られるようになった[10]浅草寺の金龍の舞や、金華山の龍踊りはいずれも新しい。

脚注

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  1. ^ 国务院关于公布第一批国家级非物质文化遗产名录的通知』中华人民共和国中央人民政府、2006年http://www.gov.cn/zwgk/2006-06/02/content_297946.htm 
  2. ^ 特集 中国獅子舞について』横浜中華街http://www.chinatown.or.jp/feature/shishimai/ 
  3. ^ 龍舞』熱烈歓迎 南京町http://www.nankinmachi.or.jp/about/ryumai/ 
  4. ^ a b c 池上(2012) p.150
  5. ^ 池上(2012) p.149
  6. ^ 首份香港非物質文化遺產清單』非物質文化遺産辦事處http://www.lcsd.gov.hk/CE/Museum/ICHO/documents/3862785/3863408/First_hkich_inventory_C.pdf  (2.2が舞龍、3.32が舞火龍)
  7. ^ 『春秋繁露』求雨第七十四
  8. ^ 砖墙壁画上的汉代舞蹈』新浪云南、2013年http://qcyn.sina.com.cn/dali/gydl/2013/0625/140103142804.html ただし林巳奈夫山東省沂南北寨村の画像石を龍ではなく「角の生えた獅子」とする。林巳奈夫『中国古代の生活史』吉川弘文館、1992年、115頁。ISBN 4642073116 
  9. ^ 『東京夢華録』巻6・元宵
  10. ^ 池上(2012) pp.272-274

参考文献

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関連項目

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