驪妃-The Song of Glory-

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驪妃
-The Song of Glory-
別名 南歌、南歌嘹亮、雀謀
ジャンル 歴史ドラマ
脚本 呉孟璋
施若旻
王格文
呉晗
監督 李慧珠中国語版
黄斌
出演者 李沁(リー・チン)
秦昊(チン・ハオ)
オープニング

中国語版[1]

作曲:董冬冬中国語版
歌詞:陳曦
歌:周深
エンディング

《蔵心》[2]

作曲:陳曦
歌詞:陳曦
歌:周筆暢
国・地域 中国大陸
言語 普通話
話数 53話[3]
各話の長さ 45分
製作
撮影地 浙江省横店影視城
製作 上海克頓文化伝媒有限公司中国語版
楽橘工作室
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驪妃
-The Song of Glory-
各種表記
繁体字 锦绣南歌
簡体字 錦繍南歌
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驪妃-The Song of Glory-』(りひ ザ・ソング・オブ・グローリー、原題:锦绣南歌、英題:The Song of Glory)は、2020年の中国のテレビドラマ。

概要[編集]

南北朝時代宋(劉宋)を舞台とした中国歴史ドラマ。

あらすじ[編集]

南朝宋で刺客として育った驪歌は、彭城王を暗殺を企てる。そして、彭城王の義母・孫太妃の誕生祝いの宴で踊る機会を得るのだが…。

サウンドトラック[編集]

#タイトル作詞作曲編曲
1.「影」(オープニング)陳曦董冬冬閆天午周深
2.「蔵心」(エンディング)陳曦陳曦閆天午周筆暢
3.「莫失莫忘」陳曦董冬冬曾楚瑜鄭雲龍中国語版
4.「叙」肖晰美董冬冬
陳曦
薛峰段奥娟中国語版
5.「念念相続」陳曦董冬冬薛峰張恋歌中国語版

登場人物・出演者[編集]

主要人物[編集]

役名 紹介
驪歌 李沁
(リー・チン)

幼少:張熙然
朱雀盟の刺客→沈家の長女→彭城王の側室・驪妃
幼い頃より身寄りがなく、江湖で朱雀盟の刺客として育つ。師である徐臨に『親の仇は彭城王』と教えられ、また悪政の根源であるとして、顔も知らない彭城王を憎んでいる。彭城王の暗殺に失敗した後、様々な経緯から、18年間行方不明だった沈家の嫡女・嘉寧として迎えられ、その身分になりすますことになる。母となる梓蘭から、育ての親にもらった名を尊重され、沈家の娘となってからも驪歌と名乗り続けている。悪政に加担する陸遠を追う中で、同じように陸遠を追い詰めようとする"四兄上(四哥)"と出会い、心を通わせていく。
彼心酒と髄餅が好物。料理は『唯一無二』、裁縫は『味のある』出来になる。
劉校妤中国語版
劉義康中国語版 秦昊
(チン・ハオ)

幼少:李誠軒
彭城王、の監政(国政を代行する役目)
先帝(高祖)の四男、皇帝の異母弟。驪歌と謝韞之の夫。幼い頃に生母を亡くし、孫太妃が高祖の反対を押し切って手元で育てた。
権力を握る名族の腐敗を憂い、平民に対しても公正かつ、庶族も官吏に登用できるような新政を推し進めようとしている。生母の身分が低かったため、陸遠や謝顥からは庶族に肩入れしていると認識されている。いらぬ警戒を避けるため、一時は朝臣のみならず弟や母の前ですら病弱を装っていたが、その裏で陸遠の不正を暴こうと奔走。身分を隠して小舟を隠れ家にしながら陸遠一派を張り込んでいた際、驪歌と出会う。彼女を"侠女"と呼び、自分は"四兄上[4]"と名乗って、互いに素性を知らぬまま共闘するようになる。
異母兄の皇帝を補佐し、宋は『元嘉の治』と呼ばれる全盛期を迎える。
魏超

沈家(庶族)[編集]

役名 紹介
沈廷章 張兆輝 安北将軍→鎮北将軍→五兵尚書
植、嘉寧、楓の父で、楽清の養父。
北方の国境守備を担う 綏遠軍の長。敵である北魏にまで勇名を馳せる軍人。配下からの信頼は厚く、彭城王とも良好な関係にある。家族を愛する良き家長でもあるが、軍人として、いざというときは家族への情よりも国益を優先させる覚悟を持っている。
劉琮
楊梓蘭[5]
(沈夫人)
鄧英
(ドン・イン)
安北将軍夫人→安祁県君
廷章の妻。植、嘉寧、楓の母で、楽清の養母。
あるきっかけから驪歌こそ行方不明の嘉寧であると確信し、家に迎え入れ愛情を注ぐ。再び娘を失うことへの恐れから、驪歌に関わる事では興奮しやすく、元々の体質とも相まって倒れることがある。
沈植 李鶴
(リー・ホー)
領軍将軍→護軍将軍
廷章の長男。嘉寧と楓の兄で、楽清の養兄。
実直な軍人である一方、『沈植ではなく沈"柱"』と弟妹にからかわれるほどの堅物。子衿とは幼馴染で相愛の仲であり、後に婚礼を挙げる。
沈楓 任運傑
(レン・ユンジエ)
虎賁校尉→安北将軍
廷章の次男で沈家の末子。
歪歪
沈楽清 関雪盈
(グワン・シュエイン)
中国語版
廷章の姪。幼い頃に両親を亡くし、伯父である廷章の養女として育つ。
娘としてこれまで注がれてきた養父母からの愛情を奪われたことと、想いを寄せる義康の妃となったことから、驪歌を激しく憎む。
喬詩語中国語版
霊犀 李佳遥 楽清の侍女。
周正 魏軍 沈家の執事。元は軍人で、廷章が梓蘭と結婚した頃には彼に仕えていた。

彭城王府[編集]

役名 紹介
劉義宣中国語版 谷嘉誠
(グー・ジアチェン)
中国語版

幼少:李軒廷
竟陵
孫太妃が産んだ先帝の六男。異母兄の義康とは母の元で共に育ち、固い絆で結ばれている。政の場では義康の右腕となって動き、後に九品官人法(官吏の登用法)の改革を唱える。
母方を通じて陸遠とは親戚にあたるが、兄と同じく陸遠に対しては良い印象を持っていない。
琴を好み、互いを『知音』としている女性・婉としばしば郊外で演奏をして過ごす。ただし自身の素性は隠しており、婉の素性も知らない。
孫郎朗
孫太妃[6] 張雅萌
(チャン・ヤーモン)
中国語版
先帝の側室。義宣の生母で、義康の養母。陸遠のおば。
名族の出身で、庶族を重んじる義康の態度を苦々しく思っている。
牡丹を愛し、栗を好む。
張凱
謝韞之 杜雨宸
(ドゥ・ユーチェン)
中国語版
彭城王妃
謝仲中国語版の孫。謝顥の妹。
端正でしとやかな名族の令嬢。
夫の義康を深く愛している。驪歌に対しては一貫して好感を抱いており、嫉妬心を向けることはない。
絵画が趣味。オープニング映像冒頭に映る驪歌と義康が描かれた絵を、作中で韞之が描いている描写がある。
賀文瀟
小辛 管楽 驪歌の侍女。父母が陸遠の命令により過酷な環境で働かされて死に、天涯孤独となった。義宣に救われた後に驪歌に附けられ、彼女を慕って『お姉様(姐姐)』と呼ぶようになる。力持ちで、感情表現がはっきりしている。 于鳴鹿
紅丹 付柔美琦 驪歌の侍女。
曹三宝 程碩男
(チョン・シュオナン)
参軍
義康の忠実な側近。元は孤児。義康の元で教育を受け、許詹とは兄弟のような間柄。
邵晨亮
許詹 楊朕 義康の忠実な護衛。元は孤児。義康の元で教育を受け、三宝とは兄弟のような間柄。武術の達人だが鳥が苦手。 劉崢
季恕 劉瀚陽
(リウ・ハンヤン)
参軍
義宣の側近。
越方 釈臣偉 校尉
春芳 涂黎曼中国語版 孫太妃の侍女。 謝子溦
玉烟 張馨月 韞之の侍女。 余夢慈
玉蝉 銭芊伊
秋琴 丁媛媛 彭城王府の侍女。
月梅 陳芊朶 元は宮中の女官。孫太妃の命令で驪歌に礼儀作法を教える。

朱雀盟(江湖)[編集]

役名 紹介
徐臨 譚建昌
(タン・ジエンチャン)
中国語版
朱雀盟盟首
驪歌、少巽、空城、阿奴らの師。彼らに悪政の根源は彭城王であると教え、また彭城王の配下である沈家も許してはならないと教える。
隻眼。
馮盛
陳少巽/陳良工 蔡宜達
(ツァイ・イーダー)
朱雀盟の刺客
驪歌と空城の兄弟子。
医術に長ける。朱雀盟が都での隠れ家としている薬舗・三玖堂の主を務める。
婉に想いを寄せる。
斉斯伽
空城 芦展翔
(ルー・ジャンシャン)
朱雀盟の刺客
少巽と驪歌の弟弟子。武器の発明と薬物の扱いに長けた少年。三玖堂で少巽を手伝う。
于江川
阿奴 李釗 朱雀盟の刺客
驪歌の妹弟子。
彭城王暗殺に失敗した後、家族に繋がる手がかりとして幼い時から持っていた腕環を驪歌に託し、仮面を着けていた驪歌の身代わりとしてとびだしていく。
李葉萌
阿綾 王效 朱雀盟の刺客

陸家[7](名族)[編集]

役名 紹介
陸遠 戚迹
(チー・ジー)
中国語版
護軍→中護
延弟の息子。孫太妃の甥。義宣の従兄。
義康と対立し、彼の排除を目論んで様々な策を巡らせる。義康を排除した後は傀儡として義宣を擁立する計画で、孫太妃と手を組んでいる。黒甲軍という私兵を持つ。
体の弱い妹がおり、可愛がっている。
戚迹
陸延弟 陳良平
(チェン・リャンピン)

陸家の家長。遠らの父。
張遥函
薛逑
(ガオ・グアンゾー)
高広沢 校尉
陸遠の忠実な配下。

謝家(名族)[編集]

役名 紹介
謝仲中国語版 李建義中国語版 顥、韞之の祖父。
先帝に重んじられた人格者。現在は家督を顥に譲り、朝政の表舞台から退いている。国のために皇帝を助け政(まつりごと)を進めるという、名族の在り方に誇りを持っている。
謝顥[8] 李泰延 中書令→東海公尚書令
謝仲の孫。韞之の兄。
庶族の台頭を良く思っていない。
李泰延
陸觥 臧志中 謝顥の忠実な配下。

王家[9](名族)[編集]

役名 紹介
王勉 王槊 王公→尚書令
始興県
子衿の父。
先帝と共に法を定めた建国の功臣。綏遠軍に所属していた息子二人の戦死を機に隠居し、表舞台から退いた。子衿が軍人である植と相愛の仲であることに、良い顔をしない。
酒が好物。
商虹
王子衿 龍政璇
(ロン・ジョンシュエン)
中国語版
王勉の娘。
植とは相愛の仲で、後に婚礼を挙げる。驪歌の良き友人。悪筆の植に書写の手ほどきをする描写がある。

その他[編集]

役名 紹介
田曦薇
(ティエン・シーウェイ)
中国語版
琴を好む義宣の『知音』。義宣に想いを寄せるが、互いに素性は知らない。あるきっかけから少巽とも知り合い、彼からひそかに想いを寄せられる。 陸庚宜
霍雲 胡博 校尉→中護
黒甲軍の将だったが逃亡。驪歌と義康に救われ、度々彼女らを助けるようになる。
巴赫
方清 劉述 侍郎→中書令
庶族の出身だが義康に才覚を見込まれ、彼を補佐して新政を進める。
崔太傅 李光復中国語版 義康と方清の師。 林強
廷尉 韋奕波 公正嚴明,不畏強權,依法辦事 郭浩然
万景勝 杜子名 北魏の軍人。廷章を好敵手と認めている。
梅綺 文竹 盤古族の首領
梅牙に殺されかけていたとき、男装し沈楓と名乗っていた驪歌に助けられ恋心を抱く。後に父の跡を継いで盤古族の首領となり、"沈楓"を建康の沈家まで訪ねてくる。
徐佳琦
梅牙 伊添鍇 盤古族の副首領
先代の首領を殺し、その娘の梅綺も殺して自分が盤古族の首領になろうと目論む。
顧為淵 衛羽 尚書
義康らが進める新政に反発する。
楊黙
柳麟 邢琪琦 侍郎
義康らが進める新政に反発する。
湯水雨
王猛 大勇 兵曹侍郎
義康らが進める新政に反発する。
万力

各話タイトル[編集]

  • 第1話 凄腕の女刺客
  • 第2話 腕輪の秘密
  • 第3話 奸臣の謀略
  • 第4話 沈家の姉妹
  • 第5話 縁談の相手
  • 第6話 逆らえない運命
  • 第7話 潜入作戦
  • 第8話 腕輪の行方
  • 第9話 一網打尽の策
  • 第10話 罠に落ちて
  • 第11話 取るべき選択
  • 第12話 裏切りの裏
  • 第13話 一つの誤算
  • 第14話 命懸けの駆け引き
  • 第15話 新たな政治へ
  • 第16話 ときめく心
  • 第17話 別れの句
  • 第18話 側室の資格
  • 第19話 交錯する殺意
  • 第20話 生き残りの路
  • 第21話 天灯に託して
  • 第22話 決行の時
  • 第23話 恐ろしい毒
  • 第24話 水面下の戦い
  • 第25話 差し迫る時間
  • 第26話 短刀の出所
  • 第27話 死の淵にて
  • 第28話 目覚めない心
  • 第29話 こぼれ落ちる涙
  • 第30話 消えない殺意
  • 第31話 国境での開戦
  • 第32話 偽りの勝報
  • 第33話 譲れない大義
  • 第34話 欺瞞の中で
  • 第35話 英雄の死
  • 第36話 無言の帰還
  • 第37話 長い戦いの決着
  • 第38話 大切な記憶
  • 第39話 母子の絆
  • 第40話 平和の陰で
  • 第41話 卑劣な復讐
  • 第42話 沈家の悲劇
  • 第43話 黒幕の影
  • 第44話 手強い敵
  • 第45話 因果応報
  • 第46話 反乱者たち
  • 第47話 名族の誇り
  • 第48話 束の間の団欒
  • 第49話 震える手
  • 第50話 誕生祝いの酒
  • 第51話 最後の賭け
  • 第52話 朱雀盟の盟主
  • 最終話 愛を囁く風鈴

脚注[編集]

  1. ^ 錦繡南歌 The Song of Glory 影MV YouTube
  2. ^ 南歌片尾主題曲【藏心】 YouTube
  3. ^ 発行許可証査詢結果”. 国家広播電影電視総局. 2020年6月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月8日閲覧。
  4. ^ 異母弟の義宣から、実際にこう呼ばれている。
  5. ^ 26話で、薛逑が『沈楊氏』と呼んでいる。
  6. ^ 高祖の愛だった孫美人
  7. ^ 呉郡陸氏だと思われる。
  8. ^ 謝晦の息子の謝世休だと思われる。
  9. ^ 書聖・王羲之らを輩出した琅邪王氏。

外部リンク[編集]