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遠い山なみの光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
遠い山なみの光
A Pale View of Hills
著者 カズオ・イシグロ
訳者 小野寺健
発行日 イギリスの旗 イギリス1982年
日本の旗 日本1984年12月14日[1]
発行元 イギリスの旗 イギリス:フェイバー&フェイバー
日本の旗 日本筑摩書房
ジャンル 長編小説
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
形態 上製本
ページ数 280[1]
ウィキポータル 文学
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遠い山なみの光』(とおいやまなみのひかり、A Pale View of Hills)は、カズオ・イシグロの小説。

概要

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1994年に訳文改訂を行い、ちくま文庫から刊行された。
2001年に再度改訂して早川書房のハヤカワepi文庫に収録される際に『遠い山なみの光』に改題された[2]

あらすじ

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長崎出身で現在はイギリスの片田舎に住む悦子(わたし)の所へ娘のニキがロンドンから訪ねてきて、悦子は様々な会話を通して、日本での若い女性としての自分の人生と、イギリスに住むために日本を離れた経緯を振り返る。彼女と日本人の夫の二郎は娘を設けて、その数年後に悦子はイギリス人の男性に会い、彼と一緒にイギリスに引っ越した。彼女は長女の景子をイギリスに連れて行き、新しい夫と一緒に暮らした。悦子と新しい夫に娘ができると、悦子は彼女を現代風な名前にしたがり、夫は東洋風の名前を欲しがったので、「ニキ」という名前に妥協して、悦子には完全に英国人のように聞こえるが、彼女の夫に少なくともわずかに日本人らしい名前だ。

イギリスで、景子はますます孤独で反社会的になる。景子は大きくなるにつれて、自分の部屋に閉じこもり、母親が台所に置いておく夕食の料理を食べるだけの生活になったことを思い出す。こうした行動は、読者がすぐ分かるように、景子の自殺で終わる。「あなたのお父さん」と悦子はニキに言う、「彼女はここで幸せにならないでしょう。」

物語の冒頭で、悦子は娘のニキに、長崎で佐知子という友達がいたと話す。佐知子には万里子という娘がいた。万里子は、悦子によると、並外れて孤独で反社会的な少女であった。佐知子は「フランク」という名のアメリカ兵と一緒に麻理子をアメリカに連れて行くことを計画していたと、悦子は、回想する。明らかに、佐知子の話は悦子の話と非常によく似ていた。物語は、ニキがロンドンへ帰る所で終わる。

映画

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遠い山なみの光
監督 石川慶
脚本 石川慶
原作 カズオ・イシグロ
製作総指揮 カズオ・イシグロ
出演者 広瀬すず
編集 石川慶
制作会社 分福
ザフール
Number 9 Films
製作会社 「遠い山なみの光」製作委員会
配給 ギャガ
公開 日本の旗 2025年夏(予定)
製作国 日本の旗 日本
イギリスの旗 イギリス
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日英合作で映画化され、2025年夏に公開予定。監督は石川慶、主演は広瀬すず[3]。また、原作者のイシグロもエグゼクティブプロデューサーとして参加する[3]

キャスト

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スタッフ

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脚注

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  1. ^ a b 筑摩書房ホームページ
  2. ^ カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』早川書房〈ハヤカワepi文庫〉、2001年、263頁。 
  3. ^ a b c “主演・広瀬すず、監督・石川慶でカズオ・イシグロの小説「遠い山なみの光」映画化”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2024年8月23日). https://natalie.mu/eiga/news/587675 2024年8月23日閲覧。 
  4. ^ a b c d “広瀬すずと石川慶監督が初タッグ カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』日英合作で映画化”. リアルサウンド映画部 (blueprint). (2024年8月23日). https://realsound.jp/movie/2024/08/post-1755938.html 2024年8月23日閲覧。 
  5. ^ “広瀬すず主演 カズオ・イシグロのデビュー作「遠い山なみの光」石川慶監督が日英合作で映画化 25年夏公開”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2024年8月23日). https://eiga.com/news/20240823/5/ 2024年8月23日閲覧。 

外部リンク

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