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* [[攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX]](原案・協力) |
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2006年5月22日 (月) 04:00時点における版
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士郎 正宗 (しろう まさむね、本名:おだ まさのり、Masamune Shirow 1961年11月23日 - )は日本の漫画家、イラストレーター。
兵庫県神戸市東灘区出身。尼崎市立尼崎高等学校、大阪芸術大学芸術学部美術学科(油絵学科)卒。血液型A型。大学では美術の教員免許を取得。
概要
大学時代に漫画研究団体『アトラス』に所属、メンバーに星野之宣、ぴゅあ(漫画家)、伊藤浩二(アニメーター)などがいる。この頃から漫画を描き始め、80年代初頭の在学中に同人誌『ブラックマジック』を発表し、仲間と出版社などに売り込みを始めて『アップルシード・I』で青心社からデビューする。「電脳世界へのジャックイン」というサイバーパンク的世界観と、宇宙論から量子力学、サイバネティクスなど幅広いハードSF的アイデアを融合した、独特の世界観を持つその作品は、日本のみならず世界各国で支持されている。
「攻殻機動隊」で一般化した感があるが、登場初期からマニアックかつカルト的な人気を持つ漫画家である。日本で知られる以前より海外での人気も高く、親しみやすい絵柄などから一部で絶大な支持を受ける。しかし、作品の半数は完結しておらず、非常に遅筆であることで知られる。絵柄については大友克洋(初期は松本零士)の影響が指摘される。
作品の傾向
漫画とはいえ作品中の文字数(解説など)が異常に多く、登場人物の台詞も難解だったりする点は、文学作品を強くイメージさせる。絵は緻密で高密度な書き込みを特徴とし、主線や遠近の描き分けにより見易い空間描写が目を引く。各々の作品は世界観が細かく設定されており、また漫画作品ではページ欄外に手書きの注釈文があるのが特徴の一つにあげられよう。作品によっては文章と絵の比率を逆転させ、自ら挿絵を描くハードSF作家を目指したかのような物も発表している(NEURO HARDほか)。
作品群は、一般にSFマンガの中でもかなり難解であると言われており、更に独特なコマのテンポや説明省略の多用が見られる。読者がそれぞれのコマの描写を見て描かれていない(解かり難い)設定を発見し考察しないと内容についていけなくなる事態も起こりうる。
各作品には魅力的な(癖の強い)キャラクターたち、斬新かつ特徴的なメカ(機械類:ロボットやサイボーグ・ガジェットなど)たちが登場する。
映画化されると監督・脚本家らなどの好みもあって徹底したシリアス・ハード路線になることが多いようだが、原作ではけっこうコミカルだったりギャグだったり、登場人物が各々人間臭く行動する様子まで緻密に描写されている。ただ妥協の無いメカ描写・ハードSF路線は漫画という媒体により、時間的制約のあるアニメ作品では語り切れない部分まで言及されており、同氏の造詣の深さが伺われる。
その同氏であるが、作中や巻末において本人の自画像は太い眉毛を持ったタコ(本人曰くタコ型)のようなイラストで表現されることが多く、また脇役でストーリーにまったく無関係にしばしば登場する。アシスタント集団も背景の群集にしばしば紛れ込んでいる(寡作であるので近年ではアシスタントはあまりつかわない)。
なお作中でモブ(群集)シーンが多用される傾向が見られる。これらの群集に含まれる各々の人物は、ストーリーにはまったく関係が無いが、それぞれが自分の人生を生きているであろう様子まで描写されており、これが絵の物理的遠近感のみならず、時系列的・世界観的奥行きをも表現している。このモブシーンでは、しばしば有名な(実写)映画・小説・物語などのパロディや、作者自身の作品パロディも含まれる。
近年では漫画作品をほとんど発表せず、イラストレーターとしての活動が目に付く。傾向としては往年の作品からも見受けられるような肉感的な女性の裸体やメカを描くことが多い。
「攻殻」のカラーページ以来、成人向けの題材を取り上げることも増えたが、基本的に男性が介さないレズ行為が多い。男性を介在させないのは「読者も見たいと思わないだろう」というのが理由らしい。
現在、アッパーズなどで連載していたアダルト作品を収めた画集も準備中であるが、予定を二年以上過ぎた現在も発売されていない。本人は未完結の漫画作品もいつかは完成させたいと話している。
アニメーション
『攻殻機動隊』は、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(監督:押井守)として1995年にアニメ化され、ジャパニメーションの代名詞となっている。続編は『イノセンス』(原作との関連は多少存在する)。TVアニメシリーズである、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』はオリジナル作品。映画化について、押井守は「攻殻機動隊」以外の作品には物語に骨格がないとも語る。
そのカルト的人気から1980年代よりのOVA作品原作にも採用されており、これらもマニアックな人気を勝ち得ている。ブラックマジックM-66では自身が監督を務めている。
その他の活動
コンピュータゲームのキャラクターデザイン、メカニックデザイン等も数多く手掛けている。 また彼のデザインによる光学式マウス「M-MAPP1SMシリーズ」も市販された。
作品リスト
コミックス
- ブラックマジック
- アップルシード(未完)
- ドミニオン(未完)
- ドミニオンF(未完)
- EXON DEPOT
- NEURO HARD 蜂の惑星(未完)
- GUN DANCING
- PILE UP
- 仙術超攻殻 ORION
- 攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL
- 攻殻機動隊1.5(未収録作品集)
- 攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE
- 攻殻機動隊 バイリンガル版
その他
- 伽姫草子小判
- 大合作(参加)
- イントロンデポ
- イントロンデポ2 ブレイズ
- イントロンデポ3 バリスティクス
- イントロンデポ4 バレッツ
- ドミニオン・クラブ
- ヴァレリア・ファイル(挿絵)
- ランドロック(挿絵)
- ガンドレス(キャラクター、メカニック設定&デザイン)
- ブラックマジックM-66(設定、脚本、絵コンテ、デザイン)
- 幻妖剣姫伝 沙霧(挿絵)
- 真・退魔戦記 退魔官 赤神恭也(挿絵)
- 邪神ハンター(挿絵)
- 攻殻機動隊 灼熱の都市(挿絵)
- 攻殻機動隊 STAR SEED(挿絵)
関連作品
- 特捜戦車隊ドミニオン(原作)
- GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(原作)
- GHOST IN THE SHELL2 イノセンス(原案・協力)
- サンパギータ(キャラクターデザイン)
- ドミニオンC1 コンフリクト編
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(原案・協力)
- 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(原案・協力)
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(原作)
- RF online(デザイン協力)