人生

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女性の人生。(1849年、米国)

人生(じんせい)とは、がこの世で生きていくこと[1]。人の、この世に生きている間[1]。あるいは、この世で生きている間に経験することなどである。「人の一生」「生涯」などとも言う[1]

人生観[編集]

人生に対する見方や、人生の意味の理解のしかたを人生観という。

飯田史彦はある著書で、人生を一種の学校だととらえることができるとしている。壁を乗り越えることに意味があると考えるのではなく、壁があることに意味があり、壁に挑戦しているだけでもすでに意味がある、と考えることで、人生で起きるすべての出来事に意味があると考えつつ人生を前向きに生きてゆくことができる、と説明している[2]。また、飯田は別の著書で「自分たちは、ある法則のもとで人生を何度も繰り返しながら成長している」という人生観は人生について最も豊穣な意味づけを可能にする、と述べている[3]。この人生観を採用すると、「今の人生は、次の人生の下地となるものなのだから、今回の人生を日々大切に生きよう。そうすればその努力は次の人生に反映されるのだ」と希望を持って努力することができるという[3]

西洋では聖書が人々に豊穣な人生観を提示してきた。東洋では仏典の中に同様の役割を果たすものがある。たとえば法華経は多くの人々に人生を生きる意味を教えている。[要出典]

人生訓[編集]

徳川家康は遺訓として、「人の一生は...」で始まる、次のような人生訓を残した[4]

人の一生は重荷を負(おい)て遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。 — 東照公御遺訓

この意味を現代日本語で書くと、おおよそ次のようになる。「人の一生というものは、重い荷を背負って遠い道を行くようなものだ。急いではいけない。不自由な状態が当たり前と思えば、不満は生じない。心に欲望が起きたときには、ひどく困っていた時のことを思い出すことだ。がまんすることが無事に長く安らかでいられる基礎であり、「怒り」は敵と思いなさい。勝つことばかり知って、負けを知らないことは危険である。自分自身(の考え方や行い)について責(せ)め、反省すべきであり、他者を責めてはいけない。足りないほうが、やり過ぎてしまっているよりは優れている。[5]

ハーバード大学での人生研究[編集]

ハーバード大学で、複数名の研究者の共同研究によって、75年以上かけて、総計700名ほどの人生を調査し、肉体的および心理的な健康状態を追跡する研究が行われた[6]。調査したのは、2つの人間群で、ひとつはボストン在住の貧しい男性 456名(1939年~2014年)で(Glueck Study)、もうひとつはハーバード大学を1939~1944年に卒業した男性268名である(Grant Study)。この調査研究は長年に渡り行われたので、ひとりの研究者の研究者人生の中では完成できないので、異なった世代の複数名の研究者が連携して(リレーするように)行なう必要があった[6][7]。 研究者らが特に関心があったのは、ひとつには、人生の早期の心理的特性や生物学的プロセスの中でどのようなものが、人生の後期(80代や90代など)の人生のありかた・しあわせ(well-being)に影響を与えるか、ということであり、もうひとつは子供時代や大人時代の経験のどのような側面が晩年の親密な人間関係に影響するかということと、晩年の婚姻状態は身体的健康や幸福とどのような関係にあるのか、ということであった[7]。 あえて2つの性質の大きく異なったカテゴリに属する人々を追跡調査することで、家庭環境・子供時代・心理的傾向(心理的自己防御メカニズム)のうち、どの変数(状態が異なりうる要素 variable)が、人生に幸福・健康・良い婚姻状態・良い歳のとりかた、をもたらす傾向があるのか明らかにでき[7]、また同時に、どの変数(要素)が、身体的不健康、心理的不健康、不幸な結婚、晩年の人生の調整不足をもたらすのかも明らかにできる、と考えた[7]

その時代ごとに可能な技術を用いて研究を行い、たとえば以前は血液成分分析を使って、脳診断ができる時代になってからはそれも利用し、もちろん当人の自己申告も記録し、また研究者が研究対象となった人々と接触し聞き取りも行った[6]。脳画像診断や、遺伝子検査も追加したのである[7]

ハーバード大のStudy of Adult Developmentの責任者のRobert Waldingerによると、この75年以上におよんだ研究によって判ったことは、特にあるひとつの要素が、残りの要素群を超えて、人生の後期に大きく作用している、という事実である[6]。結論は、一言に尽きる[6]質の良い人間関係こそが、人間をより幸福にし、より健康にする、ということである[6]。(あくまで人間関係の質が大切なのであって、友人・知人などの数の多さでもないし、自分が勝手に思い描く理想像に近い恋人がいるかいないか、ということでもない[6]。あくまで人間関係のである。)

出典[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c [1]
  2. ^ 飯田史彦『人生の価値: 私たちは、どのように生きるべきか』PHP出版、2003年。ISBN 4569660401
  3. ^ a b 飯田史彦、吉田武男『スピリチュァリティ教育のすすめ: 「生きる意味」を問い「つながり感」を構築する本質的教育とは』PHP研究所、2009年。
  4. ^ [2]
  5. ^ 徳川家康の遺訓
  6. ^ a b c d e f g This 75-Year Harvard Study Found the 1 Secret to Leading a Fulfilling Life
  7. ^ a b c d e STUDY OF ADULT DEVELOPMENT

関連項目[編集]