「長波」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
「脚注」を追加
「アマチュア無線」を追加
4行目: 4行目:


== 概要 ==
== 概要 ==
伝播の特徴としては特に高緯度地域で地表波が安定して利用でき、また大[[空中線電力|電力]]の送信機が比較的簡単に製作できる。そのため高[[緯度]]地域の[[ラジオ放送]]などに利用される。
伝播の特徴としては特に高[[緯度]]地域で地表波が安定して利用でき、また大[[空中線電力|電力]]の送信機が比較的簡単に製作できる。


[[日本]]では、[[誘導無線]]・[[標準電波]]・[[LORAN]]-C無線航行・[[アマチュア無線]]などに用いられる。
[[ラジオ放送]][[誘導無線]]・[[標準電波]]・[[LORAN]]-C無線航行・[[アマチュア無線]]などに用いられる。


== 長波放送 ==
== 長波放送 ==
[[国際電気通信連合]]は、第1地域([[アフリカ]]・[[ヨーロッパ]])に放送用として148.5 - 283.5kHz(155 - 283.5kHzは航空無線航行と共用)を分配
[[国際電気通信連合]](ITU)は、無線通信規則(RR)により第1地域([[アフリカ]]・[[ヨーロッパ]])に放送用として148.5 - 283.5kHz(155 - 283.5kHzは航空無線航行と共用)を分配
<ref name="assign">総務省告示[[周波数割当計画]] 第2周波数割当表 第1表9kHz―27500kHz</ref>
<ref name="assign">[[総務省]][[告示]][[周波数割当計画]] 第2周波数割当表 第1表9kHz―27500kHz</ref>
している。
している。
この地域内では、[[ヨーロッパ|欧州]]・[[トルコ]]・[[アフリカ]]・[[ロシア]]・[[モンゴル]]が実施している。
地域内[[ヨーロッパ|欧州]]・[[トルコ]]・[[アフリカ]]・[[ロシア]]・[[モンゴル]]が[[振幅変調]]('''AM''':Amplitude Modulation)により実施している。
日本では秋 - 春の夜間を中心にロシア[[沿海州]]、モンゴル、深夜には[[タジキスタン]]など遠距離の放送も受信可能である。
[[日本]]では秋 - 春の夜間を中心にロシア[[沿海州]]、モンゴル、深夜には[[タジキスタン]]など遠距離の放送も受信可能である。

== アマチュア無線 ==
アマチュア業務にRRにより他の業務と共用するものを含めて分配された周波数を下表に示す。
各国でアマチュア無線にこの表の周波数がすべて割り当てられているという意味ではない。
{| class="wikitable" style="text-align:center;"
|-
!バンド
!第1地域
!第2地域
!第3地域
|-
|[[:en:2200-meter band|2200m]]
|colspan="3" |135.7kHz - 137.8kHz
|-
|}
[[電信]]と[[データ通信]](ただし占有帯域幅100Hz以下)専用の周波数である。
日本での割当ては[[アマチュア無線の周波数帯]]を参照。


== 長波を使用する施設 ==
== 長波を使用する施設 ==
日本での例を示す。
* [[JJY]] (40/60kHz)
* [[JJY]] (40/60kHz)
* [[LORAN]]-C (100kHz)
* [[無指向性無線標識]] (190kHz - )
* [[無指向性無線標識]] (190kHz - )
* [[グローバル・ポジショニング・システム#測位法|DGPS]]局 (288kHz - )
* [[グローバル・ポジショニング・システム#測位法|DGPS]]局 (288kHz - )
* ラジオ放送(日本では使用していない。)
* アマチュア無線 (135.7kHz - 137.8kHz)


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2015年2月14日 (土) 03:35時点における版

長波(ちょうは、LF (Low Frequency) またはLW (Longwave, Long Wave))とは、30 - 300kHz周波数電波をいう。 波長は1 - 10km、キロメートル波とも呼ばれる。

概要

伝播の特徴としては特に高緯度地域で地表波が安定して利用でき、また大電力の送信機が比較的簡単に製作できる。

ラジオ放送誘導無線標準電波LORAN-C無線航行・アマチュア無線などに用いられる。

長波放送

国際電気通信連合(ITU)は、無線通信規則(RR)により第1地域(アフリカヨーロッパ)に放送用として148.5 - 283.5kHz(155 - 283.5kHzは航空無線航行と共用)を分配 [1] している。 地域内の欧州トルコアフリカロシアモンゴル振幅変調AM:Amplitude Modulation)により実施している。 日本では秋 - 春の夜間を中心にロシア沿海州、モンゴル、深夜にはタジキスタンなど遠距離の放送も受信可能である。

アマチュア無線

アマチュア業務にRRにより他の業務と共用するものを含めて分配された周波数を下表に示す。 各国でアマチュア無線にこの表の周波数がすべて割り当てられているという意味ではない。

バンド 第1地域 第2地域 第3地域
2200m 135.7kHz - 137.8kHz

電信データ通信(ただし占有帯域幅100Hz以下)専用の周波数である。 日本での割当てはアマチュア無線の周波数帯を参照。

長波を使用する施設

日本での例を示す。

脚注

  1. ^ 総務省告示周波数割当計画 第2周波数割当表 第1表9kHz―27500kHz