「鶴見済」の版間の差分
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大学時代に[[社会学者]]・[[見田宗介]]に出会い、その思想に影響を受ける。大学卒業後、大手電機メーカー、出版社勤務を経てフリーライターとなる。[[1993年]]『[[完全自殺マニュアル]]』([[太田出版]])が[[ベストセラー]]となったことで一躍有名となった。 |
大学時代に[[社会学者]]・[[見田宗介]]に出会い、その思想に影響を受ける。大学卒業後、大手電機メーカー、出版社勤務を経てフリーライターとなる。[[1993年]]『[[完全自殺マニュアル]]』([[太田出版]])が[[ベストセラー]]となったことで一躍有名となった。 |
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鶴見は一貫して、現代日本社会における「生きづらさ」「どうすれば楽に生きられるのか」という問題にこだわってきた。 |
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鶴見は一貫して、現代日本社会における「生きづらさ」の問題にこだわってきた。デビュー作の『完全自殺マニュアル』では、生きづらさからの究極の脱出法としての「自殺」をテーマにして物議をかもしたが、この社会がこれほどまでに生きづらいのだとアイロニカルに訴えた本でもあった。また[[1996年]]に出版された『人格改造マニュアル』(太田出版)では、薬物(違法薬物・[[向精神薬]]・[[市販薬]]等)・[[自己啓発セミナー]]・[[催眠]]・[[自己暗示]]等により「生まれ持っている人格を変革させる」ことで生きづらさを解消するという斬新な選択肢を提示した。(それから時間を経た現在、自らのブログで、[[メチルフェニデート|リタリン]]の依存性について訂正している。) |
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デビュー作の『完全自殺マニュアル』では、いざとなれば死ぬこともできるのだから、「頑張って生きる」「強く生きる」という生き方から降り、苦しい日常生活をより楽に生きていくことを提唱した。 |
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[[1996年]]には、「自殺もせずになんとか楽に生きていくための実用書」と前置きされた『人格改造マニュアル』を出版し、クスリや精神療法、瞑想などにより内面をコントロールすることで日常を乗り切るという選択肢を提示。長年にわたる自らの精神科通院体験も元になっているという。またドラッグに関しては、「Just Say No.からJust Say Know.へ」という世界的な流れを受けて、タブーにするのではなく知識の提供に努めた。 |
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[[1998年]]に出版された『檻のなかのダンス』や[[2000年]]に出版された共著『レイヴ力』では自らの[[レイブ]]体験から、「リズムに合わせて踊る=[[ダンス]]」というシンプルな動作を通して生の根拠としての[[身体]]に到達。生を肯定し自然界の一部であることを再認識するという方向に向かい始めた。最近の活動は[[ブログ]]や[[ネットラジオ]]が主であるが、そこでは自分たちを苦しめてきた生きにくい社会(人間界)のしくみへの批判(とくに競争社会、[[格差社会]]、[[新自由主義]]、[[右傾化]]、[[改憲]]論などへの批判)に比重を移すとともに、自分と人間界と自然界の関係をトータルにとらえる「総論」を提唱している。[[Twitter]]では民主党政権や原発への反対意見、デモ活動、節電の呼びかけなどを行なっており、「自殺」「薬物」といったイメージの面影はない。 |
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[[1998年]]に出版された『檻のなかのダンス』では、自らの[[レイブ]]体験から「リズムに合わせて踊る=[[ダンス]]」というシンプルな動作により[[身体]]を解放し、規律・訓練的な監獄社会から自由になることを主張。自らの数分間の覚せい剤所持による逮捕体験も、監獄的な社会と重ね合わせて紹介した。 |
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[[2000年]]に出版された対談集『レイヴ力』では、ダンスに加えて自然とつながることで、生きている実感を取り戻そうと語っている。 |
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警察による売人の[[泳がせ捜査]]により、路上での数分間の[[覚醒剤]]所持で逮捕されたことがある。逮捕された経緯や拘置所での生活、覚醒剤使用の効能、感想、意見については[[檻の中のダンス]]、[[人格改造マニュアル]]に詳しい。 |
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2012年の『脱資本主義宣言』では、楽に生きられない原因として経済の仕組みに注目。経済成長至上主義、過剰消費、グローバル化などを批判し、衣食住にまつわることを自ら行うことで、生きることへの興味を取り戻そうとする。さらに自然界とのつながりや自然界の仕組みを、経済の仕組みに代わるモデルとして強調している。 |
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[[Twitter]]や[[ブログ]]、[[ネットラジオ]]などでは、経済の仕組みへの批判をはじめ、原発への反対意見、デモへの呼びかけなど、社会全般に関する発言を行なっている。 |
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自身もデモや手作りのイベントに頻繁に足を運び、自然農を申し訳程度に実践しているという。 |
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== 著書 == |
== 著書 == |
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=== 単著 === |
=== 単著 === |
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*『[[完全自殺マニュアル]]』[[太田出版]] 1993年 |
*『[[完全自殺マニュアル]]』 [[太田出版]] 1993年 |
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*『無気力製造工場』太田出版 1994年 |
*『無気力製造工場』 太田出版 1994年 |
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*『人格改造マニュアル』太田出版 1996年 |
*『人格改造マニュアル』 太田出版 1996年 |
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*『檻のなかのダンス』太田出版 1998年 |
*『檻のなかのダンス』 太田出版 1998年 |
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*『脱資本主義宣言』 新潮社 2012年 |
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=== 共編著 === |
=== 共編著 === |
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*『ぼくたちの「完全自殺マニュアル」』(編)太田出版 1994年 |
*『ぼくたちの「完全自殺マニュアル」』(編)太田出版 1994年 |
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*([[木村重樹]]編、[[清野栄一]]共著)『レイヴ力 = rave of life』(レイヴりょく) [[筑摩書房]] 2000年 |
*([[木村重樹]]編、[[清野栄一]]共著)『レイヴ力 = rave of life』(レイヴりょく) [[筑摩書房]] 2000年 |
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== 関連項目 == |
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*[[下山芳晴]] (鶴見の[[覚せい剤取締法]]違反の第一審を裁いた判事。後に[[ストーカー規制法]]違反で有罪となり、[[弾劾裁判]]の結果として[[罷免]]されている。) |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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* [http://www.voiceblog.jp/freedom/ Radio Freedom] |
* [http://www.voiceblog.jp/freedom/ Radio Freedom] |
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* [http://www.jinnken.org 早稲田大学人物研究会・宮台真司/鶴見済会見録] |
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2012年8月4日 (土) 07:48時点における版
鶴見 済(つるみ わたる、1964年 - )は、東京都出身のフリーライター。東京大学文学部社会学科卒業。
人物
大学時代に社会学者・見田宗介に出会い、その思想に影響を受ける。大学卒業後、大手電機メーカー、出版社勤務を経てフリーライターとなる。1993年『完全自殺マニュアル』(太田出版)がベストセラーとなったことで一躍有名となった。
鶴見は一貫して、現代日本社会における「生きづらさ」「どうすれば楽に生きられるのか」という問題にこだわってきた。 デビュー作の『完全自殺マニュアル』では、いざとなれば死ぬこともできるのだから、「頑張って生きる」「強く生きる」という生き方から降り、苦しい日常生活をより楽に生きていくことを提唱した。 1996年には、「自殺もせずになんとか楽に生きていくための実用書」と前置きされた『人格改造マニュアル』を出版し、クスリや精神療法、瞑想などにより内面をコントロールすることで日常を乗り切るという選択肢を提示。長年にわたる自らの精神科通院体験も元になっているという。またドラッグに関しては、「Just Say No.からJust Say Know.へ」という世界的な流れを受けて、タブーにするのではなく知識の提供に努めた。 1998年に出版された『檻のなかのダンス』では、自らのレイブ体験から「リズムに合わせて踊る=ダンス」というシンプルな動作により身体を解放し、規律・訓練的な監獄社会から自由になることを主張。自らの数分間の覚せい剤所持による逮捕体験も、監獄的な社会と重ね合わせて紹介した。 2000年に出版された対談集『レイヴ力』では、ダンスに加えて自然とつながることで、生きている実感を取り戻そうと語っている。 2012年の『脱資本主義宣言』では、楽に生きられない原因として経済の仕組みに注目。経済成長至上主義、過剰消費、グローバル化などを批判し、衣食住にまつわることを自ら行うことで、生きることへの興味を取り戻そうとする。さらに自然界とのつながりや自然界の仕組みを、経済の仕組みに代わるモデルとして強調している。 Twitterやブログ、ネットラジオなどでは、経済の仕組みへの批判をはじめ、原発への反対意見、デモへの呼びかけなど、社会全般に関する発言を行なっている。 自身もデモや手作りのイベントに頻繁に足を運び、自然農を申し訳程度に実践しているという。
著書
単著
- 『完全自殺マニュアル』 太田出版 1993年
- 『無気力製造工場』 太田出版 1994年
- 『人格改造マニュアル』 太田出版 1996年
- 『檻のなかのダンス』 太田出版 1998年
- 『脱資本主義宣言』 新潮社 2012年
共編著
外部リンク
- tsurumi's text - 公式ブログ
- 鶴見済 (@wtsurumi) - X(旧Twitter)
- Radio Freedom