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'''ネクロマンシー'''({{Lang-en-short|necromancy}})は、[[死者]]や[[霊]]を介して行われる[[術]]である。ネクロマンシーを行う術者を'''ネクロマンサー'''({{Lang-en-short|necromancer}})という。 |
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== 歴史上のネクロマンシー == |
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ネクロマンシーは、死体による[[占い]]全般を指す通俗的な呼称で、未来や過去を知るために死者を呼び出し、また情報を得るために一時的な生命を与えることを含む。なおこの場合の死者だが、死んだ肉体([[死体]])を扱うもので、死者の影だけ(あるいは霊魂 |
ネクロマンシーは、死体による[[占い]]全般を指す通俗的な呼称で、未来や過去を知るために死者を呼び出し、また情報を得るために一時的な生命を与えることを含む。なお、この場合の死者だが、死んだ肉体([[死体]])を扱うもので、死者の影だけ(あるいは霊魂?)を呼び出して聞き出す技術は「影占い」(いわゆる[[口寄せ]]の類)として別とされる。[[古代ギリシア]]の[[ホメーロス]]の記述中にネクロマンシーは描かれているが、それは影占いが常習的に行われている地域で行われた。 |
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手法としては、「程ほどに鮮度の良い死体」を使うもので、呼び出した霊魂にその死体を宛がって活をいれ、仮初めの生命を与えて情報を得ようとしたのである。この場合、死体に入る霊は死者の生前のそれではなく、しばしば低級な[[精霊]](エレメンタル)や[[デーモン]]([[死霊]]・[[悪霊]]の類)であったという。 |
手法としては、「程ほどに鮮度の良い死体」を使うもので、呼び出した霊魂にその死体を宛がって活をいれ、仮初めの生命を与えて情報を得ようとしたのである。この場合、死体に入る霊は死者の生前のそれではなく、しばしば低級な[[精霊]](エレメンタル)や[[デーモン]]([[死霊]]・[[悪霊]]の類)であったという。 |
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ただ、この方法は倫理的に問題視される[[黒魔術]]の一種であったため、その当時から批判される行為であった。イアンブリコスやポルピュリオスなどは弾劾する文章を残している。 |
ただ、この方法は倫理的に問題視される[[黒魔術]]の一種であったため、その当時から批判される行為であった。イアンブリコスやポルピュリオスなどは弾劾する文章を残している。 |
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<!--『オカルトの事典』を参考に書くためいったん退避: |
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ネクロマンシーとは、死者や霊を介して行われる[[占い]]を指す。例えば、[[口寄せ]]などは一種のネクロマンシーである。こういった術を行使して占う者が本来のネクロマンサーである。 |
ネクロマンシーとは、死者や霊を介して行われる[[占い]]を指す。例えば、[[口寄せ]]などは一種のネクロマンシーである。こういった術を行使して占う者が本来のネクロマンサーである。 |
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== 現代のフィクションにおけるネクロマンシー == |
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これは[[ブードゥー教]]などの死霊崇拝がモチーフになっていると考えられる。ファンタジー小説などに多く登場するが、生命と死を弄ぶ悪役として登場するのが一般的である。ゾンビを使役するだけでなく、自らの死後も[[アンデッド]]として復活するものと描かれることがしばしばある。 |
これは、[[ブードゥー教]]などの死霊崇拝がモチーフになっていると考えられる。ファンタジー小説などに多く登場するが、生命と死を弄ぶ悪役として登場するのが一般的である。ゾンビを使役するだけでなく、自らの死後も[[アンデッド]]として復活するものと描かれることがしばしばある。 |
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== ネクロマンシーが登場する作品 == |
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<!-- == 脚注 == |
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*歴史上のネクロマンシー |
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== 参考文献 == <!-- {{Cite book}}、{{Cite journal}} --> |
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**フレッド・ゲティングス『オカルトの事典』ISBN 4-7917-5237-6 訳:松田幸雄・[[青土社]]・1992年 |
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* {{Cite book|和書 |
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*フィクションにおけるネクロマンシー |
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**ラリイ・ニーヴン 『ガラスの短剣』 [[厚木淳]]訳、[[東京創元社]]〈[[創元推理文庫]]〉、1981年。 |
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== 関連項目 == |
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* [[魔術]] |
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* [[:en:Necromancy in fiction and in popular culture]] - 英語版の架空のネクロマンシーに関する項目 |
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2012年4月9日 (月) 08:11時点における版
ネクロマンシー(英: necromancy)は、死者や霊を介して行われる術である。ネクロマンシーを行う術者をネクロマンサー(英: necromancer)という。
歴史上のネクロマンシー
ネクロマンシーは、死体による占い全般を指す通俗的な呼称で、未来や過去を知るために死者を呼び出し、また情報を得るために一時的な生命を与えることを含む。なお、この場合の死者だが、死んだ肉体(死体)を扱うもので、死者の影だけ(あるいは霊魂?)を呼び出して聞き出す技術は「影占い」(いわゆる口寄せの類)として別とされる。古代ギリシアのホメーロスの記述中にネクロマンシーは描かれているが、それは影占いが常習的に行われている地域で行われた。
手法としては、「程ほどに鮮度の良い死体」を使うもので、呼び出した霊魂にその死体を宛がって活をいれ、仮初めの生命を与えて情報を得ようとしたのである。この場合、死体に入る霊は死者の生前のそれではなく、しばしば低級な精霊(エレメンタル)やデーモン(死霊・悪霊の類)であったという。
ただ、この方法は倫理的に問題視される黒魔術の一種であったため、その当時から批判される行為であった。イアンブリコスやポルピュリオスなどは弾劾する文章を残している。
現代のフィクションにおけるネクロマンシー
近年のフィクションでは、ネクロマンシーは「死霊魔術」、ネクロマンサーは死霊魔術師とも訳され、死体からゾンビやスケルトンを作り出す魔法使いであるとされる。
これは、ブードゥー教などの死霊崇拝がモチーフになっていると考えられる。ファンタジー小説などに多く登場するが、生命と死を弄ぶ悪役として登場するのが一般的である。ゾンビを使役するだけでなく、自らの死後もアンデッドとして復活するものと描かれることがしばしばある。
ネクロマンシーが登場する作品
- 小説
- サウロン(第三期ドル・グルドゥア時代):『指輪物語シリーズ』 J・R・R・トールキン作
- 古王国記シリーズ ガース・ニクス作
- これはゾンビですか?シリーズ 木村心一作
- 漫画
- ファウストVIII世:『シャーマンキング』 武井宏之作
- ハッター:『ナツノクモ』 篠房六郎作
- 狂巻ざくろ:『夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜』ヤスダスズヒト作
- アスツオ:『NECROMANCER』ソガイシナ作
参考文献
- フレッド・ゲティングズ 著、松田幸雄 訳『オカルトの事典』青土社、1993年。ISBN 4-7917-5237-6。
- J.R.R.トールキン 著、瀬田貞二 訳『ホビットの冒険』(オリジナル版)岩波書店、2002年。ISBN 4-00-115679-2。
- ラリー・ニーヴン 著、厚木淳 訳『ガラスの短剣』東京創元社〈創元推理文庫〉、1981年。OCLC 674190174。全国書誌番号:81021853。
関連項目