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:ナッソーカウンティハンデキャップ(G3)
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:2着 - オークローンハンデキャップ(G2)、[[カーターハンデキャップ]](G2)
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==代表産駒==
*アリシーバ / Alysheba(1987年ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、1988年[[ブリーダーズカップ・クラシック]]など、G1・9勝)
*[[アリダレス]] / Alydaress(1989年[[アイリッシュオークス]])
*イージーゴア / Easy Goer(1989年ベルモントステークスなど、G1・9勝)
*[[カコイーシーズ]] / Cacoethes(1990年[[ターフクラシックステークス]])
*クリミナルタイプ / Criminal Type(1990年[[ピムリコスペシャル]]、[[メトロポリタンハンデキャップ (アメリカ合衆国)|メトロポリタンハンデキャップ]]、[[ハリウッドゴールドカップハンデキャップステークス]]、ホイットニーハンデキャップ)
*ストライクザゴールド / Strike the Gold(1991年ケンタッキーダービー、1992年ピムリコスペシャル)
*リンドシェーバー(1990年朝日杯3歳ステークス)


== 血統表 ==
== 血統表 ==

2011年4月11日 (月) 06:07時点における版

アリダー
欧字表記 Alydar
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1975年3月23日
死没 1990年11月15日
Raise a Native
Sweet Tooth
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Calumet Farm
馬主 Calumet Farm
調教師 John Veitch
競走成績
生涯成績 26戦14勝
獲得賞金 957,195ドル
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アリダーAlydar)は、1970年代末に活躍したアメリカ合衆国競走馬である。同年生まれのアメリカ三冠アファームドのライバルとして知られた。種牡馬としても成功を収めたが、謎の事故により不慮の死を遂げた。1989年アメリカ競馬殿堂入りを果たした。

戦績

血統の良さと「重戦車」と評された破格の馬体からデビュー前から人気を集め、アメリカ三冠競走制覇に大いなる期待を寄せられていた。

宿命のライバルとなる、アファームドとの初対決はデビューから2戦目のユースフルステークスだった。ここで2着に敗れたのを皮切りに両馬は幾度もの対決を重ねることになる。続くグレートアメリカンステークスではアリダーが勝ち、その次走G1ホープフルステークスではアファームドが勝ちと、一進一退の攻防を展開した。結局、2歳時の対アファームド戦績は6戦2勝だった。

3歳時、アリダーはフラミンゴステークスフロリダダービーといった、ケンタッキーダービーの前哨戦を勝利した。しかし大舞台にして宿敵との再対決となったケンタッキーダービーでは、アファームドに1馬身半の着差をつけられ2着。続く二冠目プリークネスステークスも僅差に敗れ2着、最後の一冠ベルモントステークスもアファームドの2着に敗れた。特にベルモントステークスでの攻防は、アメリカ競馬史上に残る名勝負といわれた。かつて三冠競走に最有力視されたはずのアリダーは、全て2着に敗れ、三冠馬アファームドの引き立て役になってしまった。

その後、アリダーとアファームドは「四冠」を賭けたトラヴァーズステークスに出走。これが両馬が揃った最後のレースとなった。レースではアファームドが1位入着を果たしたものの、進路妨害によって降着処分となり、結果としてアリダーの勝利となった。対アファームド戦績は10戦3勝。競走馬としての評価は最後までアファームドに勝つことができなかった。

その後、アファームドとは別路線に向かい、26戦14勝・2着9回の戦績をもって引退した。

引退後

種牡馬としてのアリダーは大成功を収めた。初期よりアリシーバイージーゴア、ターコマン、ストライクザゴールド、クリミナルタイプなどの三冠競走優勝馬・ブリーダーズカップ優勝馬を多数輩出し、1990年には北米リーディングサイアーとなるなど第二の馬生においてアファームドを大きく引き離した。日本で活躍した産駒にはリンドシェーバーがいる。

1990年11月13日、アリダーは繋養先のカルメットファーム内にて右前脚骨折を発症。緊急の手術によって一命を取り留めたものの、その後同じ部位を再び折っていることが判明し、11月15日安楽死の措置がとられた。馬齢15歳であった。

しかしアリダーの死には謎が多く、一説には当時負債を抱えていたカルメットファーム側が、アリダーに掛けられていた多額の保険金を目当てに行った犯行と言われているが、真相は未だ解明されていない。その後カルメットファームは破産し、牧場は閉鎖された。

評価

競走成績

1977年(2歳) 10戦5勝
シャンペンステークス(G1)、サプリングステークス(G1)、グレートアメリカンステークス、トレモントステークス
2着 - ホープフルステークス(G1)、フューチュリティステークス(G1)、ローレルフューチュリティ(G1)、レムゼンステークス(G2)
1978年(3歳) 10戦7勝
フラミンゴステークス(G1)、フロリダダービー(G1)、ブルーグラスステークス(G1)、トラヴァーズステークス(G1)、アーリントンクラシックステークス(G2)、ホイットニーハンデキャップ(G2)
2着 - ケンタッキーダービー(G1)、プリークネスステークス(G1)、ベルモントステークス(G1)
1979年(4歳) 6戦2勝
ナッソーカウンティハンデキャップ(G3)
2着 - オークローンハンデキャップ(G2)、カーターハンデキャップ(G2)

代表産駒

血統表

アリダー血統レイズアネイティヴ系/Bull Lea4×4=12.50%(母内)、 Blenheim5×5=6.25%(母内)) (血統表の出典)

Raise a Native
1961 栗毛 アメリカ
父の父
Native Dancer
1950 芦毛 アメリカ
Polynesian Unbreakable
Black Polly
Geisha Discovery
Miyako
父の母
Raise You
1946 栗毛 アメリカ
Case Ace Teddy
Sweetheart
Lady Glory American Flag
Beloved

Sweet Tooth
1965 鹿毛 アメリカ
On-And-On
1956 鹿毛 アメリカ
Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Two Lea Bull Lea
Two Bob
母の母
Plum Cake
1958 栗毛 アメリカ
Ponder Pensive
Miss Rushin
Real Delight Bull Lea
Blue Delight F-No.9-c


日本で種牡馬として供用されていたホープフリーオン(Hopefully On)は同馬の全兄にあたる。また、皐月賞イシノサンデーの母(ジェフォリー)の父でもある。