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== 例 ==
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[[固定翼機]]は、[[プロペラ]]を回転させて空気を動かすか、[[ジェットエンジン]](や[[ロケットエンジン]])からの排気ガスを飛行方向とは逆向きに噴射することで、前方推力を生み出す。この前方推力は、「空気の[[質量]]」に「気流の平均[[速度]]」を乗じたものに比例する。可変ピッチプロペラのブレードを逆ピッチにしたり、ジェットエンジンを[[逆噴射]]させたりすることで逆推力を起こし、着陸後のブレーキの効きをよくすることができる。[[回転翼機]]や[[推力偏向]]の[[航空機の離着陸方法#垂直/短距離離着陸機|V/STOL機]]では、エンジンの推力で機体の重量を支え、その推力の一部を前後に向けて前進速度を制御する。
[[固定翼機]]は、[[プロペラ]]を回転させて空気を動かすか、[[ジェットエンジン]](や[[ロケットエンジン]])からの排気ガスを飛行方向とは逆向きに噴射することで、前方推力を生み出す。この前方推力は、「空気の[[質量]]」に「気流の平均[[速度]]」を乗じたものに比例する。可変ピッチプロペラのブレードを逆ピッチにしたり、ジェットエンジンを[[逆噴射]]させたりすることで逆推力を起こし、着陸後のブレーキの効きをよくすることができる。[[回転翼機]]や[[推力偏向]]の[[航空機の離着陸方法#垂直/短距離離着陸機|V/STOL機]]では、エンジンの推力で機体の重量を支え、その推力の一部を前後に向けて前進速度を制御する。
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[[pl:Ciąg silnika lotniczego]]
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2009年8月3日 (月) 18:31時点における版

推力(すいりょく、:thrust)とは、運動の第2法則第3法則で定量的に表わされる反作用である。ある系からある方向に質量を放出または加速すると、反対向きで釣り合った大きさの力がその系に発生する。

飛行機に働く力

固定翼機は、プロペラを回転させて空気を動かすか、ジェットエンジン(やロケットエンジン)からの排気ガスを飛行方向とは逆向きに噴射することで、前方推力を生み出す。この前方推力は、「空気の質量」に「気流の平均速度」を乗じたものに比例する。可変ピッチプロペラのブレードを逆ピッチにしたり、ジェットエンジンを逆噴射させたりすることで逆推力を起こし、着陸後のブレーキの効きをよくすることができる。回転翼機推力偏向V/STOL機では、エンジンの推力で機体の重量を支え、その推力の一部を前後に向けて前進速度を制御する。

モーターボートはプロペラを回転させて水を後ろに(または前に)加速して推力(または逆推力)を得る。結果として起こる推力によりモーターボートが押され、その大きさはプロペラを通して流れる水における運動量の変化の合計に等しく、向きは反対である。

ロケットの質量は、燃焼室からロケットエンジンのノズルを通って加速された排気質量の運動量が変化する時間率と大きさが等しく逆向きの推進力で前方に進む。これは、ロケットに対する排気速度 × 質量が放出された時の時間率 であり、数学的に表わすと:

ここで:

T = 生み出された推力(力)
時間に対する質量の変化率(燃料の燃焼率)
v = 排気速度

である。

もちろん、「ゆっくり打ち上げる」のは非常に効率が悪いため、打ち上げ時の推力はその重量に充分な余裕を加えたものより大きくなければならない。

スペースシャトルでは、推力1.8MNメインエンジンが3つ、推力14.7MNの固体ロケットブースタが2つ、合計した推力は34.8MNである。打ち上げ時の質量2,040,000kgは20MNの重量に相当する。

また、セルフレスキュー用推進装置 (SAFER) には、それぞれ3.56Nのスラスタが24個設けられている。

空気吸入の分野では、無線操縦機用のジェットエンジン AMT-USA AT-180 の推力は 90N (20Lbf) ある[1]ボーイング777-300ER に搭載されているエンジン GE90-115B は、「世界最強の商業用ジェットエンジン」としてギネス・ワールド・レコーズに認定されていて、試験出力は 569kN (127,900Lbf) である。

出典

  1. ^ AMT-USA jet engine product information”. 2006年12月13日閲覧。

関連項目