朝吹真理子のソースを表示

{{半保護}}
{{Infobox 作家
| name          = 朝吹 真理子<br />（あさぶき まりこ）
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| birth_date    = {{生年月日と年齢|1984|12|19}}
| birth_place   = {{Flagicon|JPN}} [[東京都]]
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| occupation    = [[小説家]]
| language      = [[日本語]]
| nationality   = {{JPN}}
| education     = [[修士]]（[[文学]]）<br />（[[慶應義塾大学]]・[[2011年]]）
| alma_mater    = [[慶應義塾大学大学院文学研究科・文学部|慶應義塾大学大学院文学研究科]]国文学専攻[[修士課程]]修了
| period        = [[2009年]] - 
| genre         = [[小説]]
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| notable_works = 『きことわ』（2010年）
| spouse        = [[渡邉康太郎]]（夫）
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| relations     = [[朝吹英二]]（高祖父）<br />[[長岡外史]]（高祖父）<br />[[久原房之助]]（高祖父）<br />[[朝吹常吉]]（曾祖父）<br />[[朝吹磯子]]（曾祖母）<br />[[石井光次郎]]（曾祖父）<br />[[朝吹三吉]]（祖父）<br />[[朝吹登水子]]（大叔母）<br />[[朝吹四郎]]（大叔父）<br />[[朝吹英一]]（大伯父）<br />[[石井好子]]（大叔母）<br />[[石井公一郎]]（大叔父）<br />[[朝吹由紀子]]（従伯母）<br />[[牛場潤一]]（再従兄）<br />[[朝吹亮二]]（父）
| influences    = <!--影響を受けた作家名-->
| influenced    = <!--影響を与えた作家名-->
| awards        = [[ドゥマゴ文学賞]]（2010年）<br />[[芥川龍之介賞]]（2011年）
| debut_works   = 『流跡』（2009年）
| signature     = 
| website       = [https://www.shinchosha.co.jp/writer/4168/ 朝吹真理子｜新潮社]
<!--| footnotes     = -->
}}
'''朝吹 真理子'''（あさぶき まりこ、[[1984年]][[12月19日]] - ）は、[[日本]]の[[小説家]]。

== 経歴 ==
[[東京都]]出身。[[慶應義塾幼稚舎]]、[[慶應義塾中等部]]、[[慶應義塾女子高等学校]]、[[慶應義塾大学大学院文学研究科・文学部|慶應義塾大学文学部]]卒業<ref>{{Cite web|和書|title=様々なキャリアの卒業生｜学校案内｜慶應義塾女子高等学校 |url=https://www.gshs.keio.ac.jp/information/careerpath.html |website=www.gshs.keio.ac.jp |accessdate=2022-03-20}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=東京の子。辛酸なめ子さんと朝吹真理子さんからみた「東京」 |url=https://www.1101.com/tokyo/shinsan_asabuki/index.html |website=ほぼ日刊イトイ新聞 |accessdate=2022-03-20 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=OGインタビュー |url=https://www.keiogirlsproject.com/og%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC |website=慶應義塾女子高等学校 受験生向けサイト |accessdate=2022-03-20 |language=ja}}</ref>。[[慶應義塾大学大学院文学研究科・文学部|慶應義塾大学大学院文学研究科]][[国文学]]専攻[[修士課程]]修了<ref>{{Cite web|和書|title=作家・朝吹真理子さんが譲り受けたエルメスの名品バッグ「ケリー」 |url=https://precious.jp/articles/special/5900 |website=ラグジュアリー体験の入り口メディア |accessdate=2022-03-20 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=街から言葉を紡ぐメソッド『リ／クリエーション』公開講座＃１（ゲスト：朝吹真理子） |url=https://shibuya-qws.com/event/20200207/recreation-open-lecture1 |website=SHIBUYA QWS |accessdate=2022-03-20 |language=ja}}</ref>。[[近世]][[歌舞伎]]を専攻し、[[修士論文]]のテーマは[[鶴屋南北]]<ref>読売：平成22年11月7日：15面「著者来店」</ref>。

[[吉増剛造]]を囲む会にて[[スピーチ]]したところ、それを聞いていた[[編集者]]から[[小説]]を書くよう熱心に勧められた<ref name="asabuki20110301_380">朝吹真理子「文学の名門に生まれたゆえの苦悩――文学少女? いいえ、私は『野蛮』でした」『[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]]』89巻3号、[[文藝春秋]]、[[2011年]][[3月1日]]、380頁。</ref>。それをきっかけに、[[小説家]]としてのデビュー作「流跡」を『[[新潮]]』[[2009年]]10月号（[[新潮社]]）に発表、[[2010年]]、[[堀江敏幸]]の選考で第20回[[Bunkamuraドゥマゴ文学賞]]を受賞。[[2011年]]、「きことわ」（『新潮』9月号）で、第144回[[芥川龍之介賞]]（平成22年度下半期）受賞<ref>{{Cite news|url=https://sankei.jp.msn.com/life/news/110117/art11011718590011-n1.htm|title=芥川賞は朝吹さんと西村さん、直木賞は道尾さんと木内さん|newspaper=産経ニュース|date=2011-01-17|accessdate=2024-02-02|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110121213704/https://sankei.jp.msn.com/life/news/110117/art11011718590011-n1.htm|archivedate=2011-01-21}}</ref>。

[[大学院]]で[[修士号]]を取得した後は、[[博士課程]]には進学せず、専業の作家として活動している。夫は[[コンテクスト]][[デザイナー]]の[[渡邉康太郎]]。

== 人物 ==
=== 趣味 ===
小学生時代からやっている[[将棋]]と[[チェス]]が趣味。将棋については、特に[[名人戦 (将棋)|名人戦]]や[[竜王戦]]のテレビ中継をよく見ていて、執筆の合間ではなく一日中かじりつくように見ているとのこと。さらに、受賞作の『きことわ』には「棋譜が音楽になってる。E4からはじまって[[ステイルメイト]]で終わる」と、チェスの話が書かれている。

将棋の実戦や[[詰め将棋]]は苦手なため、実際に指すことはほとんどない<ref name="asabuki20110301_382">朝吹真理子「文学の名門に生まれたゆえの苦悩――文学少女? いいえ、私は『野蛮』でした」『[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]]』89巻3号、[[文藝春秋]]、[[2011年]][[3月1日]]、382頁。</ref>。しかし『[[将棋世界]]』（[[日本将棋連盟]]出版部）を愛読し、『[[囲碁・将棋ジャーナル]]』（[[NHK衛星第2テレビジョン|BS2]]）などの将棋関連番組も視聴しており、[[将棋まつり|東急将棋まつり]]にも足を運ぶ<ref name="asabuki20110301_382" />。

広義の[[実験音楽]]を含め、広範なジャンルのコンテンポラリーな音楽を嗜む。[[文芸誌]]における日記や[[エッセイ]]でも、[[クラシック音楽|クラシック]]や[[ジャズ]]の他に、[[ブライアン・イーノ]]、[[池田亮司]]などの[[電子音楽]]や、[[スーサイド]]や[[裸のラリーズ]]などのノイジーなロックなど、多岐にわたる趣向を披瀝している。芥川賞受賞作『きことわ』には[[マニュエル・ゲッチング]]の『E2-E4』が登場した。

=== 写真 ===
2011年、[[写真家]]の[[篠山紀信]]の個展のため[[モデル (職業)|モデル]]を務めた。しかし、篠山が作品を「情事」と命名しようとしたことに難色を示したため、最終的に「Untitled」と命名されることとなった<ref name="shinoyama20121101_382">[[篠山紀信]]「この人の月間日記――オレの写真の力は芸術を越えた――若手女優に裸の美女。落合監督にスカイツリー。今日も『写真力』全開で撮影に臨む」『[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]]』90巻14号、[[文藝春秋]]、[[2012年]][[11月1日]]、382頁。</ref>。そのような経緯もあり、篠山とはその後疎遠となる。篠山の個展で自身が[[被写体]]となった[[写真]]が展示されても、その会場を訪れることはなかったとされる<ref name="shinoyama20121101_382" />。当時の状況について、篠山は「それ以来絶交状態」<ref name="shinoyama20121101_382" />だったと語っている。しかし、この件は写真について深く考えるきっかけとなった。2012年に篠山と再会して対談した際、「あれ以来写真は一体誰に属するものなのか、自分だけど自分でないような。自分から違うところに存在している作品、についてずっと考えていた」<ref name="shinoyama20121101_382" />と述べている。

=== 嗜好 ===
「好きな[[アイドル]]や[[俳優]]はいましたか?」<ref name="asabuki20110301_380" />と質問された際、[[片岡仁左衛門 (15代目)|十五代目片岡仁左衛門]]と[[中村小山三 (2代目)|二代目中村小山三]]の両名の名を挙げている<ref name="asabuki20110301_380" />。特に、中村小山三については、『[[東海道四谷怪談]]』の宅悦女房を高く評価している<ref name="asabuki20110301_380" />。

== 家族・親族 ==
* [[朝吹英二]]（高祖父） - [[実業家]]
* [[長岡外史]]（高祖父） - [[陸軍軍人]]、[[政治家]]
* [[久原房之助]]（高祖父） - 実業家、政治家
* [[朝吹常吉]]（曾祖父） - 実業家
* [[朝吹磯子]]（曽祖母）- 歌人
* [[石井光次郎]]（曾祖父）- [[官僚]]、政治家
* [[朝吹三吉]]（祖父） - [[文学者]]
* [[朝吹四郎]]（大叔父）- 建築家
* [[朝吹英一]]（大伯父）- 音楽家、経営者
* [[朝吹登水子]]（大叔母） - [[翻訳家]]
* [[石井好子]]（大叔母） - [[歌手]]
* [[石井公一郎]]（大叔父）- 実業家
* [[朝吹由紀子]]（従伯母）- 翻訳家
* [[牛場潤一]]（再従兄）- 神経科学者
* [[朝吹亮二]]（父） - 文学者、[[詩人]]

その他にも、縁戚関係のある人物として、[[福澤諭吉]]、[[中上川彦次郎]]、[[名取和作]]、[[名取洋之助]]、[[野依範治]]、[[野依良治]]、[[牛場暁夫]]らがいるが、ここでは[[親族]]に限定して記載した。

== 受賞歴 ==
* [[2010年]] - 第20回[[Bunkamuraドゥマゴ文学賞]]（『流跡』）
* [[2011年]] - 第144回[[芥川龍之介賞]]（『きことわ』）<ref>[http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/528 第144回 平成22年下期 西村賢太・朝吹真理子]</ref>
* 2011年 - 第7回 VOGUE JAPAN Women of the Year<ref>[http://www.vogue.co.jp/fashion/trends/2011-12-26-woty/page/7 VOGUE JAPAN Women of the Year]</ref>

== 著作 ==

=== 単行本 ===
*『流跡』（2010年10月 [[新潮社]] / 2014年6月 [[新潮文庫]] ISBN 978-4101251820）
** 初出：『[[新潮]]』2009年10月号
* 『きことわ』（2011年1月 新潮社 / 2013年8月 新潮文庫 ISBN 978-4101251813）
** 初出：『新潮』2010年9月号
*『TIMELESS』（2018年6月 新潮社 / 2024年2月 新潮文庫　ISBN 978-4101251837）
*『抽斗のなかの海』（2019年7月 中央公論新社） - エッセイ集
*『だいちょうことばめぐり』（2021年1月 河出書房新社） - エッセイ集
**初出：『[[銀座百点]]』2015年1月号 - 

=== 単行本未収録作品 ===

*「家路」（『[[群像]]』2010年4月号）
*「mameのブルゾンください」（『新潮』2019年1月号）
*「ばばちゃんの幽霊」（『新潮』2020年6月号）

=== その他の文章 ===
==== 解説・エッセー等 ====
* 古井由吉自撰作品第1巻 （2012年 [[河出書房新社]]）
* 庭園美術館へようこそ 旧朝香宮邸をめぐる6つの物語 （2014年 河出書房新社）
* 小冊子『たいせつな風景』21号（2015年 [[神奈川県立近代美術館]]）

* ひんやりと、甘味 おいしい文藝（2015年7月 河出書房新社）

* ふれる（『なごみ』連載 2015年1月 - [[淡交社]]）
* きき（『ロフィシャルジャパン』連載 2015年10月 - セブン&アイ出版）
* きっとあなたは、あの本が好き。連想でつながる読書ガイド（2016年 [[立東舎]]）
* 30代作家が選ぶ太宰治（2016年 [[講談社文芸文庫]]）
* 将棋観戦記コレクション（後藤元気編 2016年 ちくま文庫）
*文豪の朗読（2018年 朝日選書）
*穏田のしっぽ（連載リレーコラム「Passage――街の気分と思考」[[多和田葉子]]・朝吹真理子 『新潮』2019年11月号）

==== 対談・鼎談 ====
* 早稲田文学フリーペーパーWB vol.21[[町田康]]+朝吹真理子（2010年）
* 和子の部屋 小説家のための人生相談（[[阿部和重]] 2011年 朝日新聞出版)
* 新潮「未来から聞こえる言葉 [[大江健三郎]]/朝吹真理子」（2012年1月号 新潮社）
* 新潮 「人間の理を越えて/朝吹真理子+[[羽生善治]]」（2011年4月号 新潮社）
* 西村賢太対話集（2012年 新潮社）
*[[文學界]]「三崎で、ひとが筒になる/いしいしんじ×朝吹真理子」（2013年12月号）
* 闘う頭脳（[[羽生善治]] 2016年 文春文庫）
* 戦後文学を読む（2016年 講談社文芸文庫）
* せいめいのはなし（[[福岡伸一]] 2014年 新潮社）
* 穂村弘の、こんなところで。（[[穂村弘]] 2016年 KADOKAWA）
*[[すばる (雑誌)|すばる]]「社会的な死を〝幽霊化〟する」（[[岡田利規]] 2020年 集英社）

== 演劇 ==
* いりくちでくち（『新潮』2013年6月号）飴屋法水と共同創作）
** 国東半島アートプロジェクト2012 アートツアー<ref>[https://www.amazon.co.jp/dp/B00J1WZ92C/ DVD]</ref>

== その他 ==
=== TV出演 ===
* [[日曜美術館]]「マティス 幸せの色彩」（2023年6月18日、[[NHK教育テレビジョン|NHK Eテレ]]）<ref>{{Cite web2 |url=https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP/episode/te/5GV51JZ8ZJ/ |title=マティス 幸せの色彩 |date=2023-06-18 |publisher=NHK |archiveurl=https://archive.md/20cyy |df=ja |url-status=live |archivedate=2023-06-17 |accessdate=2023-06-17}}</ref>
* [[日曜美術館]]「終わらない記憶の冒険 田名網敬一」（2024年9月1日、[[NHK教育テレビジョン|NHK Eテレ]]）<ref>{{Cite web2 |url=https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP/episode/te/L3W9NR3R34/ |title=終わらない記憶の冒険 田名網敬一 |date=2024-09-01 |publisher=NHK |accessdate=2024-09-02}}</ref>

=== 映画 ===
* 春の画 SHUNGA（2023年11月24日）<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/540722|title=「春の画」公開日が決定、予告編に森山未來・吉田羊が参加したアニメパートも|newspaper=映画ナタリー|publisher=ナターシャ|date=2023-09-12|accessdate=2023-09-12}}</ref>

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 出典 ===
{{Reflist|30em}}

== 関連項目 ==

* [[日本の小説家一覧]]

== 外部リンク ==
* [https://www.shinchosha.co.jp/writer/4168/ 朝吹真理子｜新潮社] - 朝吹を紹介する新潮社の公式[[ウェブサイト|サイト]]
*[https://www.1101.com/tokyo/shinsan_asabuki/index.html ほぼ日刊イトイ新聞 東京の子。辛酸なめ子さんと朝吹真理子さんからみた「東京」]

{{芥川賞|第144回}}
{{Authority control}}
{{DEFAULTSORT:あさふき まりこ}}
[[Category:21世紀日本の女性著作家]]
[[Category:21世紀日本の小説家]]
[[Category:日本の女性小説家]]
[[Category:芥川賞受賞者]]
[[Category:修士（文学）取得者]]
[[Category:朝吹家|まりこ]]
[[Category:慶應義塾大学出身の人物]]
[[Category:慶應義塾女子高等学校出身の人物]]
[[Category:慶應義塾幼稚舎出身の人物]]
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[[Category:1984年生]]
[[Category:存命人物]]