メセニー・メルドー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メセニー・メルドー
パット・メセニー/ブラッド・メルドースタジオ・アルバム
リリース
録音 2005年12月 ニューヨーク ライト・トラック・レコーディング[1]
ジャンル ジャズ
時間
レーベル ノンサッチ・レコード
プロデュース パット・メセニー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 10位(イタリア[2]
  • 44位(日本[3]
  • 60位(フランス[4]
  • 85位(ベルギー・ワロン地域[5]
  • 88位(ベルギー・フランデレン地域[6]
  • 96位(オランダ[7]
  • 98位(ドイツ[8]
  • パット・メセニー アルバム 年表
    ザ・ウェイ・アップパット・メセニー・グループ名義)
    (2005年)
    メセニー・メルドー
    (2006年)
    カルテット
    (2007年)
    ブラッド・メルドー 年表
    ラヴ・サブライム
    (2006年)
    メセニー・メルドー
    (2006年)
    カルテット
    (2007年)
    テンプレートを表示

    メセニー・メルドー』(Metheny Mehldau)は、アメリカ合衆国ジャズ・ミュージシャン、パット・メセニーブラッド・メルドー2006年に連名で発表したスタジオ・アルバム。両名の所属レーベルであるノンサッチ・レコードから発売された。

    背景[編集]

    メルドーは13歳の頃にパット・メセニー・グループのライヴ・アルバム『トラヴェルズ』(1983年)からの曲「Are You Going with Me?」を聴き、人生が変わるほどの衝撃を受けた[1]。一方、メセニーはジョシュア・レッドマンのアルバム『Moodswing』(1994年)からの曲「Chill」を聴き、サイドマンとして参加していたメルドーに注目するようになった[1]。両名は本作の制作前にも、知人の娘の誕生日に非公式なセッションをしたこともあるが、公式な共演は本作収録曲「サマー・デイ」が初めてである[9]

    「報われぬ思い」はメルドーのリーダー・アルバム『Songs: The Art of the Trio Volume Three』(1998年)からの曲[10]、「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム」はメセニーとジョン・スコフィールドのコラボレーション・アルバム『I Can See Your House from Here』(1994年)からの曲で[11]、残りの8曲は本作のために書き下ろされた新曲である[9]

    大部分の曲はデュオによる演奏だが、「リング・オブ・ライフ」と「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム」はブラッド・メルドー・トリオのラリー・グレナディアとジェフ・バラードを迎えたカルテット編成で録音された[9][11]。なお、2007年に発売されたメセニー&メルドーの共演アルバム第2弾『Quartet』には、本作と同時進行で行われた2005年12月のセッションのうち、グレナディアとバラードも参加した11曲が収録されている[12]

    反響[編集]

    両名の母国アメリカでは、総合アルバム・チャートのBillboard 200入りは果たせなかったが、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで3位を記録[13]。イタリアでは2006年9月28日付のアルバム・チャートで初登場10位を記録するヒット作となった[2]

    日本では9週オリコンチャート入りし、最高44位を記録した[3]。また、日本のタワーレコード全店が集計したCDJournal.comのジャズ・チャートでは1位を獲得している[14]

    評価[編集]

    Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「両名の作曲スタイルは、冒頭からはっきり表れている」と評している[15]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中4点を付け「霧が立ち込めるような"Find Me in Your Dreams"は特にビル・エヴァンスジム・ホールのコラボレーションの感覚に近く、和音的な即興曲"Bachelors III"はウェス・モンゴメリーパット・マルティーノが"It Ain't Necessarily So"をジャム・セッションしているかのようだ」と評している[16]

    トラック・リスト[編集]

    1. 5. 9.はブラッド・メルドー作曲、その他の楽曲はパット・メセニー作曲。

    #タイトル作詞作曲・編曲時間
    1.「報われぬ思い - Unrequited」  
    2.「アーミッド・6 - Ahmid-6」  
    3.「サマー・デイ - Summer Day」  
    4.「リング・オブ・ライフ - Ring of Life」  
    5.「レジェンド - Legend」  
    6.「ファインド・ミー・イン・ユア・ドリームス - Find Me in Your Dreams」  
    7.「セイ・ザ・ブラザーズ・ネーム - Say the Brother's Name」  
    8.「バチェラーズ・スリー - Bachelors III」  
    9.「アニーズ・ビタースウィート・ケーキ - Annie's Bittersweet Cake」  
    10.「メイク・ピース - Make Peace」  

    パーソネル[編集]

    脚注・出典[編集]

    1. ^ a b c Metheny Mehldau”. Nonesuch Records. 2016年9月27日閲覧。
    2. ^ a b italiancharts.com - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
    3. ^ a b ORICON STYLE
    4. ^ lescharts.com - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
    5. ^ ultratop.be - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
    6. ^ ultratop.be - Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau
    7. ^ Pat Metheny / Brad Mehldau - Metheny Mehldau - dutchcharts.nl
    8. ^ Metheny, Pat/Mehldau, Brad |Longplay-Chartverfolgung - musicline.de
    9. ^ a b c 日本盤CD (WPCR-12454)ライナーノーツ(中川ヨウ、2006年8月)
    10. ^ The Art of the Trio, Vol. 3: Songs - Brad Mehldau”. AllMusic. 2016年9月27日閲覧。
    11. ^ a b Adler, David D (2006年11月). “Jazz Reviews: Metheny Mehldau Pat Metheny/Brad Mehldau”. JazzTimes. 2016年9月27日閲覧。
    12. ^ Quartet”. Nonesuch Records. 2016年9月27日閲覧。
    13. ^ Pat Metheny - Awards”. AllMusic. 2015年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月27日閲覧。
    14. ^ CDチャート【ジャズアルバム】 - CDJournalチャート (2006/09/25 - 2006/10/01)”. CDJournal.com. 音楽出版社. 2016年9月27日閲覧。
    15. ^ Jurek, Thom. “Metheny Mehldau - Pat Metheny/Brad Mehldau”. AllMusic. 2016年9月27日閲覧。
    16. ^ Fordham, John (2006年9月29日). “CD: Pat Metheny/Brad Mehldau, Metheny Mehldau”. The Guardian. 2016年9月27日閲覧。