ピラトゥス山の竜伝承
表示
ピラトゥス山の竜伝承(ピラトゥスさんのりゅうでんしょう、英: The Pilatus mountain dragon legends)はスイス中部にあるピラトゥス山の伝承群である。
解説
[編集]伝承のうち、主なものがふたつ存在する。
ひとつは、人間ほどの小さなドラゴンであるにもかかわらず、凶暴で火を吐きまくり、家々に火を放ち、家畜を虐殺したという伝承である[要出典]。そのドラゴンの血は猛毒で触れただけで死ぬという[1]。
もうひとつの伝承では、晩秋に雪山で穴から落ちた人がいた。人が落ちた場所は竜の巣であった。遭難者は竜を見て死を覚悟したといわれているが、竜は遭難者を丁寧に扱い、なんと竜が石をなめるとミルクが出るという「月のミルク」なるものを人にも与えて遭難者の命を凌ぎ、かつ自分の体を使って彼を暖めて越冬したという。春になって遭難者を背中(尻尾という話もある)に載せて崖から下山させ、村まで連れて行ったという[1]。
ピラトゥス山にはこうした竜伝承が多数あり、このためピラトゥス鉄道のシンボルマークは竜となっている。また、ピラトゥス山の竜伝承を元に吹奏楽曲も発表されている。
脚注
[編集]- ^ a b “Dragon Legends” (英語). PILATUS-BAHNEN AG. 2015年9月23日閲覧。
参考文献
[編集]- 「世界のドラゴン」を追究する会 著、ブレインナビ編 編『よくわかる「世界のドラゴン」事典 - サラマンダー、応竜から、ナーガ、八岐大蛇まで』廣済堂出版〈広済堂文庫 セ-6-1 ヒューマン文庫〉、2007年11月。ISBN 978-4-331-65421-7。
関連項目
[編集]- シャヴォンヌ湖の白い龍(同じスイスの竜伝承)
- ピラトゥス山
- ピラトゥス鉄道
- スティーヴン・ライニキー(「ピラトゥス~ドラゴンの山」を作曲)