阿佐ヶ谷住宅
阿佐ヶ谷住宅(あさがやじゅうたく)は、かつて東京都杉並区成田東に所在した全戸数350世帯の分譲型集合住宅地。日本住宅公団により造成された。解体され、跡地にはプラウドシティ阿佐ヶ谷が建設された。
概要
1958年(昭和33年)竣工。地上3-4階建て鉄筋コンクリート造の118戸と、地上2階建て補強コンクリートブロック造のテラスハウスタイプ232戸(陸屋根タイプと傾斜屋根タイプの2種がある)で構成される。
設計は、発足三年目の「日本住宅公団設計課」が行った中層集合住宅部分と、「前川國男建築設計事務所」が担当した低層傾斜屋根型テラスハウスの174戸とが共存する形式を採用した。
豊富な緑地を確保した配置計画は「個人のものでもない、かといってパブリックな場所でもない、得体の知れない緑地のようなもの(=コモン)を、市民たちがどのようなかたちで団地の中に共有することになるのか」(津端修一)をテーマに公団の設計課が整備した。
「南阿佐ケ谷駅」から徒歩5分、東京都立善福寺川緑地公園と東京都立杉並高等学校に隣接する立地に所在した。都内有数の緑地帯を形成する善福寺川緑地のグリーンベルトと集合住宅が連続した住環境を構成した。
建て替え計画と取り壊し
昭和期に二度の建て替え計画が議論されたが、集合住宅の8割を占める社宅の地権者である企業側と、2割の個人地権者との間で意見が合わず、建て替え計画は実現しなかった。平成期に入り、地権者同士の建て替え計画は進むも、建て替え後の周辺環境について近隣住民と意見が合わず、建て替えまでに長期間を要した。最終的に建て替え案を中層建集合住宅(地上2階から最大6階と地下1階)575戸とすることで合意し、2013年4月から取り壊し工事が行われ、新集合住宅は2016年に竣工予定。この再開発工事に伴い、当地を経由するコミュニティバスすぎ丸の経路も変更された。
関連項目
外部リンク
- 成田地域まちづくり協議会(阿佐ヶ谷住宅) - ウェイバックマシン(2009年11月19日アーカイブ分)
- 写真: The rise and fall and rise of Asagaya Housing danchi 阿佐ヶ谷住宅