真薯
真薯(しんじょ)とは日本料理の一つ。「糝薯」「真蒸」「真丈」といった表記もされ、「しんじょう」と呼ばれる場合もある(「しんじょう」は一般的な辞書には登録されていない)。
概要
エビ、カニ、魚の白身などをすりつぶしたものに、山芋や卵白、だし汁などを加えて味をつけ、蒸したり、ゆでたり、揚げたりして調理したもの。お吸い物やおでんの具にしたり、直接薬味をつけて食べるなどする。エビを使ったものをエビ真薯、カニを使ったものをカニ真薯という風に呼ぶ。
八百善の四代目当主、栗山善四郎によって著された江戸料理の献立集、『料理通』(1822年)によれば玉子(たまご)の白みだけを加えたものを蒲ぼこ[1]、薯蕷(やまのいも)と鶏卵(とりのこ)の白みを加えて練った[2]ものを真薯というとされている。似たものにはんぺんがあるが、これはすり下ろした白身魚に山芋を加えて練ったもので、主に関東で食されていたものである。
調理方法
家庭料理などでお吸い物の具としてエビ真薯を供する場合のレシピを一例としてあげる。
- 市販されているはんぺんを細かく切ってミキサーにかける。
- 剥きえび、卵白、山芋、昆布だし汁などを加えてよくすり潰す。
- それを適量取り分けてお手玉くらいの大きさに丸め、片栗粉をまぶす。
- 蒸し器で10分ほど蒸す。
注
- ^ 栗山善四郎 (1822年). “料理通 蒲ぼこ”. 早稲田大学図書館. 2014年9月17日閲覧。
- ^ 栗山善四郎 (1822年). “料理通 志んぢょ”. 早稲田大学図書館. 2014年9月17日閲覧。