女子会
女子会(じょしかい)は、主に女性だけで飲食店などで集会を開き、女性だけで話をする宴会のこと。
概要
男性がいると話しにくいことがあっても女性だけだとストレス発散やそのまま話ができる、という点がメリットとして広まり定着した。もともとの火付け役となったのは、モンテローザが展開する居酒屋チェーン「笑笑(わらわら)」の「わらわら女子会」[1]という女性専用プランメニュー。[要出典]飲食産業各社が参入し次々と広まっていった[2]。
『東京ウォーカー』は、関西で人気を博す読者モデルたちが女性達だけの会を開いたのが、流行の発端だと述べている。また、アメリカのテレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の影響も大きいと分析している。[要出典]テレビ番組や雑誌などのマスメディアで取り上げられるようになったのは2008年頃とみられており、2010年には新語・流行語大賞のトップテンを受賞した。受賞者はモンテローザ社長の大神輝博である[3]。
ジャーナリストの烏賀陽弘道は、女子会が流行った背景を働く女性の環境を挙げて説明している。雇用機会均等法施行により、中間管理職以下の「ポスト均等法世代」と社長や取締役など均等法を知らない「プレ均等法世代」が混在している日本企業の環境の中で、キャリア女性は成功したとしても、「女性という要素を除いたときの働き手としての自分の実力」という自己評価が定まらず悩まされ続けることになる。それは、「企業が女性差別をしていないと見せたいから、昇進させたいのか」「女性管理職が必要だから昇進させたいのか」といった「女性だから○○だ」という雑音が自己評価に絶えず混入するためであるという。その簡単な解決法が、「同性だらけの集団に入る」つまり「女性だけの職業グループ」に参加してみることだったのではないかと分析した[4]。
その他
脚注
- ^ 「女子」といえば以前は「少女」を指した。21世紀には大人の女性も「女子」と呼ばれ、みずから名乗りもするが、この現象を米澤泉の『「女子」の誕生』(勁草書房)によると、女性たちはそう名乗ることによって、良妻賢母という規範を「軽妙に脱ぎ捨てようとしている」という。
- ^ “「女子会」取り込みへ外食各社サービス強化、2月に日本酒イベントも/神奈川” (日本語). カナロコ. 神奈川県: 神奈川新聞社. (2011年1月21日) 2020年12月9日閲覧。
- ^ “第27回 新語・流行語大賞” (日本語). ユーキャン (2010年). 2011年2月7日閲覧。
- ^ 烏賀陽弘道「World Watch 女子会はなぜ流行る」『Numéro TOKYO』第5巻第2号、扶桑社、東京都、2011年3月、pp.30、2011年2月7日閲覧。
- ^ (サザエさんをさがして)女子会 全員が「主役」のパーティー、朝日新聞デジタル、2017年12月16日03時30分。