小野二郎 (寿司職人)
おの じろう 小野 二郎 | |
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2015年3月31日 | |
生誕 |
1925年10月27日(99歳) 日本 静岡県天竜市 (現:浜松市天竜区) |
別名 | 寿司の神様 |
職業 | 鮨職人 |
著名な実績 | ミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフ |
影響を受けたもの | 吉野末吉 |
影響を与えたもの |
小野禎一 小野隆士 水谷八郎 増田励 中澤大祐 |
活動拠点 |
日本 東京都中央区 |
肩書き | すきやばし次郎創業者 |
子供 |
小野禎一(長男) 小野隆士(次男) |
小野 二郎(おの じろう、1925年10月27日 - )は、日本の鮨職人。すきやばし次郎の創業者である。「寿司の神様」の異名を取る[1]。
静岡県天竜市(現・浜松市天竜区)生まれ。2022年現在、ミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフであり、2019年にギネス世界記録に認定されている。
経歴
7歳で地元静岡県の料理店に奉公に出る[2]。その後、東京で修業。
1951年に鮨職人となる。
1965年に独立して、銀座の現在地にすきやばし次郎を開店[2]。
人物
70歳で心筋梗塞を患って以降、禁煙している。手の保護のため、外出時は必ず手袋をはめている。
すきやばし次郎
客席は10席ほど[3]。
1994年にヘラルド・トリビューン・インターナショナル誌で世界のレストラン第6位に選出[4]。2005年に厚生労働省の現代の名工として表彰される[2][4]。表彰事由は江戸時代以来のにぎり鮨の伝統を踏まえながら、常に新しい工夫を怠らず、江戸前の握り鮨の型と魂を継承していることである[4]。
2007年に日本で初めて出版されたミシュランガイド東京で三つ星を獲得し、以後2019年版まで毎年三つ星を獲得し続けていたが、2020年版より「一般客の予約ができなくなったこと」を理由に掲載されなくなった[5]。2022年11月現在、HP掲載通り、一般客も電話予約可能となったが、ミシュランには非掲載のままである。
2014年4月、アメリカ合衆国のバラク・オバマ大統領訪日の際、安倍晋三首相がすきやばし次郎でオバマ大統領と会食を行った[6][7]。通常は閉店している20時00分以降の開始のため、会食が実現した[6]。同年、秋の叙勲で黄綬褒章を受章[2]。
2018年1月、同学年のポール・ボキューズの逝去により、単独で世界最高年長の3つ星料理人となった。2019年3月「ミシュラン三ツ星レストランの最高齢料理長(Oldest head chef of a three Michelin star restaurant)」(93歳128日)としてギネス世界記録に認定された[8]。同月、「第1回 Men's Beautyアワード/Beautyライフスタイル部門」を受賞した[注 1]。
家族
二人の息子も鮨職人である。長男の小野禎一はすきやばし次郎本店の店主として、父をサポートしながら店を切り盛りしている[6]。次男の小野隆士は2003年に独立し、六本木ヒルズにすきやばし次郎六本木店を開いてミシュラン二つ星を獲得している[2]。
師匠・弟子
- 東京都京橋鮨店「与志乃」吉野末吉が師匠である。
- 兄弟弟子に、閉店した三ツ星店でもあった「鮨水谷」水谷八郎。
- 弟子は100人以上いるが、すきやばし次郎史上最高の弟子(自称)と言われた岡崎亮が、2020年6月に「鮨あお」をオープン。[1]
- ほかにも独立した弟子は、2014年2月にオープンしミシュラン二つ星の「鮨ます田」増田励、現在ニューヨークで活動している中澤大祐等がいる。
- 2018年3月にオープンした「鮨みずかみ」の水上行宣は、孫弟子にあたる。
著書
- 小野二郎『すきやばし次郎 生涯一鮨職人』プレジデント社。ISBN 978-4-8334-1771-6。
- 早瀬圭一『鮨に生きる男たち』新潮社〈新潮文庫〉、2007年。ISBN 978-4-10-139005-5。
- 小野二郎、山本益博(監修)、管洋志(写真撮影)『鮨 すきやばし次郎 美・職・技』プレジデント社、2009年。ISBN 978-4-7661-2064-6。
- 中国語版『Sushi』赵怡凡(翻訳)、2015年。ISBN 978-7512206991。
- 早乙女哲哉、小野二郎、金本兼次郎、小松正之(監修)『巨匠の技と心 江戸前の流儀』KADOKAWA(中経出版)、2009年。ISBN 978-4-8061-3273-8。
出演
DVD
- プロフェッショナル 仕事の流儀 修行は、一生終わらない 鮨(すし)職人 小野二郎の仕事
映画
イベント
- 第1回Men's Beauty アワード『Beautyライフスタイル』受賞(2019年)
参考文献
- 里見真三『すきやばし次郎 旬を握る』文藝春秋〈文春文庫〉、2001年。ISBN 978-4167656164。
- 山本益博『至福のすし−「すきやばし次郎」の職人芸術』新潮社〈新潮新書〉、2003年。ISBN 978-4106100468。
- 宇佐美伸『すきやばし次郎 鮨を語る』文藝春秋〈文春新書〉、2009年。ISBN 978-4166607228。
脚注
注釈
- ^ 「Men's Beautyアワード」とは、JAPANドラッグストア協会が主催するアワードである。「Beauty ライフスタイル部門」は、健康長寿という言葉がふさわしい、日本を代表し元気に活躍中の著名な長寿の方に贈られる賞である。
出典
- ^ 寿司の神様と呼ばれた昭和の名職人〜加藤博章〜 SUSHI TIMES ORIGINALS SUSHI TIMES 2020/12/09 (2023年6月19日閲覧)
- ^ a b c d e “名店「すきやばし次郎」を築き上げた小野二郎と息子・禎一の職人論”. newsweek. (2019年11月8日) 2020年8月2日閲覧。
- ^ Reuters Staff (2019年11月27日). "「すきやばし次郎」、ミシュランから外れる 予約困難で評価対象外". ロイター. ロイター. 2022年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月27日閲覧。
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に無意味な名前が入力されています。 (説明) - ^ a b c “平成17年度卓越した技能者の表彰被表彰者名簿”. 厚生労働省. 2020年8月2日閲覧。
- ^ “すきやばし次郎、ミシュランから消える 東京最新版発表”. 朝日新聞. 2019年11月26日閲覧。
- ^ a b c “「オバマ大統領は18貫を完食」「すきやばし次郎」、特派員協会で明かす”. J-CASTニュース. (2014年11月4日) 2020年8月2日閲覧。
- ^ “写真で見るオバマ米大統領来日 すし店で会食”. 日本経済新聞. (2014年4月23日) 2020年8月2日閲覧。
- ^ “Oldest head chef of a three Michelin star restaurant” (英語). Guinness World Records. 2019年5月19日閲覧。
外部リンク
- すきやばし次郎公式サイト
- すきやばし次郎【公式】 (@sukiyabashi.jiro) - Instagram