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札幌信金OL殺人事件

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札幌信金OL殺人事件(さっぽろしんきんオーエルさつじんじけん)は1990年平成2年)12月に北海道札幌市西区西野で発生した殺人事件。

概要

1990年12月19日、札幌市西区西野で札幌信用金庫(現北海道信用金庫)職員の24歳女性が行方不明になり、3日後の12月22日に自宅近くの民家軒下で刺殺体で発見された。

警察は被害女性の出身高校の2年後輩で現場近くに住んでいた無職の男N(1968年生まれ、事件当時22歳)を殺人容疑で指名手配した。現場付近に落ちていた被害女性のボストンバッグにあった預金通帳にNの指紋があったことや、N宅に「捕まらないため逃げる」との内容のメモがあったことが決め手になった。

しかし、Nの行方をつかめず、2005年12月に公訴時効が成立した。奇しくもこの年、公訴時効は25年に延長されたが、遡及処罰事項が盛り込まれなかったため、2015年公訴時効→2010年公訴時効撤廃とはならず、このまま公訴時効が成立、N逮捕に至らない結果に終わってしまった[1]

その後、遺族は指名手配だったNに対し、逸失利益慰謝料など約1億340万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こす。裁判原告側は地検から入手した捜査資料のコピーなどを証拠として提出し、被告のNが出廷しないまま裁判は結審した。2008年3月31日札幌地裁(竹田光広裁判長)は犯行を認めた上で約7497万円の支払いを命じた。だが、Nの所在が分からないため、実際に損害回復はなされず、消滅時効が近くなるたびに延長の訴訟を提起、裁判で認められるという繰り返しとなっている。

脚注・出典

  1. ^ 最高裁「殺人の時効撤廃、さかのぼって適用できる」なぜ「合憲」と判断したのか? - 弁護士ドットコム(参考文章は、「2010年の改正前であれば、罪に問えないケース」全文。2023年1月20日閲覧)

関連項目