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馬致遠

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馬致遠
出身地: 大都
各種表記
繁体字 馬致遠
簡体字 马致远
拼音 Mǎ Zhìyuǎn
和名表記: ば ちえん
発音転記: マー・ジーユアン
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馬 致遠(ば ちえん)は、元曲の作者。代表作に『漢宮秋』などがある。

関漢卿鄭光祖白仁甫と並んで元曲の代表的な作家とされる[1]

朱権『太和正音譜』では馬致遠を筆頭にあげ、「宜しく群英の上に列すべし」といい、最高の元曲作家と評価している。

略歴

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『録鬼簿』巻上によると、馬致遠は大都の人で、東籬老と号した。王国維のいう第1期の元曲作家のひとりである[2]

作品

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現存する雑劇には『漢宮秋』など7種類が知られ、いずれも『元曲選』に収録されている。歴史劇と道教劇が多い。『録鬼簿』に加えられた賈仲明の挽詞(凌波仙)に馬致遠を「馬神仙」と呼んでいるのは神仙道化劇が多いためであるという[3]

  • 漢宮秋 - 王昭君元帝を扱った劇。
  • 青衫涙 - 白居易『琵琶行』に題材をとった劇。
  • 薦福碑 - 貧しい書生が欧陽詢の碑の拓本で生計を立てようとしたが、碑が雷で砕ける話。宋代の逸話に基く。
  • 陳摶高臥 - 陳摶宋の太祖との関係を扱った劇。
  • 任風子 - 屠殺人である任屠の出家を扱った道教劇。
  • 岳陽楼 - 呂洞賓岳陽楼で柳と梅の精を出家させる道教劇。
  • 黄粱夢(合作) - 『枕中記』にもとづき、鍾離権呂洞賓を出家させる道教劇。馬致遠は第1折のみを書いている。

散曲中華民国時代に任中敏によって『東籬楽府』としてまとめられている。

脚注

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  1. ^ 周徳清『中原音韻』序に「関・鄭・白・馬」の語が見える
  2. ^ 王国維(1915)『宋元戯曲史』9.元劇之時地
  3. ^ 横手裕『道教の歴史』山川出版社、2015年、211頁。ISBN 9784634431362 ただし、ここであげられている『馬丹陽』は『任風子』の別名