コンテンツにスキップ

1,2-ジメトキシエタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1,2-ジメトキシエタン
Skeletal formula of dimethoxyethane
Ball-and-stick model of the dimethoxyethane molecule{{{画像alt1}}}
識別情報
略称 DME
CAS登録番号 110-71-4 チェック
PubChem 8071
ChemSpider 13854808 チェック
UNII GXS24JF5IW チェック
EC番号 203-794-9
ChEBI
RTECS番号 KI1451000
バイルシュタイン 1209237
Gmelin参照 1801
特性
化学式 C4H10O2
モル質量 90.12 g mol−1
外観 無色の液体
密度 0.8683 g/cm3
融点

-58℃

沸点

85℃

への溶解度 混和
危険性
GHSピクトグラム 可燃性急性毒性(低毒性)経口・吸飲による有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H225, H332, H360FD
Pフレーズ P201, P202, P210, P233, P240, P241, P242, P243, P261, P271, P280, P281, P303+361+353, P304+312
NFPA 704
2
2
0
引火点 −2 °C (28 °F; 271 K)
関連する物質
関連するエーテル ジメトキシメタン
関連物質 エチレングリコール
1,4-ジオキサン
ジグリム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

1,2-ジメトキシエタン(1,2-Dimethoxyethane)は化学式C4H10O2で表されるエーテルの一種である。グリムモノグリムジメチルグリコールエチレングリコールジメチルエーテルジメチルセロソルブといった別名を持ち、DMEと略される。無色透明の液体であり、溶媒として用いられる。水に可溶である。消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[2]

ジエチルエーテルTHFより沸点の高いエーテル系溶媒としてよく用いられる。二座配位子として、カチオンと複合体を形成する。このためグリニャール反応ヒドリド還元パラジウムを用いる触媒反応(鈴木・宮浦カップリング反応や右田・小杉・スティルカップリングなど)といった有機金属を用いた化学反応でしばしば用いられる。オリゴ糖多糖の良溶媒でもある。

製造

[編集]

様々な方法を用いて製造されている:[3]


利用

[編集]

有機化学分野では化学反応における溶媒として用いられる。また粘度の低い溶媒として、誘電率の高い化合物と組み合わせてリチウム電池電解液として用いられる。

参考文献

[編集]
  1. ^ a b Nomenclature of Organic Chemistry: IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 704. doi:10.1039/9781849733069-00648. ISBN 978-0-85404-182-4 
  2. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  3. ^ Dimethoxyethane (ChemIndstry.ru)

関連項目

[編集]