静岡県コンベンションアーツセンター

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静岡県コンベンションアーツセンター[1]
(グランシップ)[1]
静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)
南西側のファサード
静岡県コンベンションアーツセンターの位置(静岡県内)
静岡県コンベンションアーツセンター
情報
用途 多目的ホール
設計者 磯崎新[2]
建築主 静岡県
管理運営 公益財団法人静岡県文化財団[1]
竣工 1999年(平成11年)3月13日
改築 外壁改修工(2014年)
所在地 422-8019
静岡県静岡市駿河区東静岡二丁目3番1号
座標 北緯34度59分8.4秒 東経138度25分1.6秒 / 北緯34.985667度 東経138.417111度 / 34.985667; 138.417111座標: 北緯34度59分8.4秒 東経138度25分1.6秒 / 北緯34.985667度 東経138.417111度 / 34.985667; 138.417111
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東側から
静岡貨物駅と長沼大橋ごしに北東から見る。
大ホール・海。南西側のファサードの裏側にあたる。(グランシップ トレインフェスタ2016。2016年5月撮影。)
大ホール・海を別角度から。

静岡県コンベンションアーツセンター(しずおかけんコンベンションアーツセンター)は、静岡市駿河区東静岡二丁目のJR東静岡駅南口にある、静岡県立のコンベンションセンター劇場建築家磯崎新によって設計された[2]

概要[編集]

外観は船をイメージしており、形にちなんだ「グランシップ」という愛称が付けられている。 地下2階・地上12階建てで延べ床面積は60,360m2あり[3]、全長は200mを越え、高さは約60mと巨大な建造物である。 すぐ脇を通過する東海道本線および東海道新幹線の車窓からもよく目立つ。 この建物の土地と建物を合わせた総事業費は約700億円にのぼる[1]

大ホール(天井高58m)、中ホール、静岡芸術劇場、会議室や県立図書館グランシップコーナーなどがある。

大ホールは、数千人規模の大規模な会議やイベント会場としての使用が可能となっている。中ホールはコンサートホールとして設計されている。静岡芸術劇場は舞台芸術の上演を目的として設計されており、宮城聰が芸術総監督を務める公益財団法人静岡県舞台芸術センター(SPAC)の活動の本拠地となっている。最寄駅は東静岡駅。イベント開催時は混雑が見られるが、駅から目と鼻の先ということもあり、利便性は高い。

運営は公益財団法人静岡県文化財団が受託している[1]。財団が行う自主事業の公演の水準は高く評価されている[1]。また、子ども向けの情操教育の一環としての活用にも取り組んでおり、学生向けの鑑賞料の割引や学校単位での鑑賞への交通費の支援なども行っている[1]。しかし、一方では利用者の一部を抽出して調査した結果で約70%が静岡市内在住者となるなど利用者の地域的な広がりに欠けており、県による公費での負担が生じる施設としては受益者が施設近隣に偏っていることを問題視する意見もある[1]

2011年(平成23年)度は県受託事業収益として約9億円を計上している一方、自主事業収益が約8100万円、貸館事業収益は約2億2000万円となっている[4]

外壁の落下事故[編集]

完成から5年後の2004年(平成16年)にスレート製の外壁が落下してから、5年間に合計40回の剥落落下が相次ぎ[5]、その点を含めて2010年9月8日付で静岡県が磯崎新へ公開質問状を送った[2][6]

落下対策は3案が提案され、8億 - 14億円を要すると試算された[7][8][9]。 実際の改修の内容は、外壁面積8700m2の改修工事で、工事費は8.18億円である[10]。改修はメッシュ張り構法(三角形状パネルを使用した浮かし張り構法)を採用した。2014年11月の完成を目指している[11]

利用状況[編集]

グランシップの稼働率は全国や地域(関東甲信越静)の施設と比べても高く、施設別の稼働率では中ホール、展示ギャラリー、大ホールの順で稼働率が高い[12]

施設別稼働率
年度 2007 2008 2009 2010 2011
グランシップ 83.2 81.2 81.3 82.3 81.8
全国平均 58.2 58.5 58.2 57.9 -
関東甲信越静地区 63.8 63.8 63.5 62.1 -
施設別稼働率と入館者数(2011年度)
項目 大ホール 中ホール 会議ホール 展示ギャラリー 交流ホール その他 全体
稼働率(%) 80.6 85.3 76.9 84.2 78.8 81.9 81.8
入館者数(人) 199,236 109,252 50,475 45,812 49,021 180,293 634,089

全館構成[編集]

:大ホール・海、:中ホール・大地、:会議室、会議ホール・風、:その他ホール、文化施設、:練習室、リハーサル室、:静岡県文化財団事務室、電気室機械室、□:その他

施設
12階 (大ホール・海 吹き抜け) 会議ホール・風 2階席
会議室 1201・1202
特別室
 
11階 会議ホール・風 1階席
会議室 1101
10階 会議室 1001 - 1004[注釈 1]
展望ロビー
9階 会議室 901 - 910
8階 機械室
7階 電気室、機械室
6階 展示ギャラリー1 - 3
集合ホール
5階 大ホール・海 5階席
(M - Q[注釈 2]
機械室
中5階  
4階 大ホール・海 4階席
(K・L・R・S)
電気室
3階 大ホール・海 3階席
(F - H・J・T)
エントランスホール
ロビー 中ホール・大地 2階席  
静岡県文化財団事務室
2階 大ホール・海 2階席
(F - I・U)
控室1 - 3
映像ホール 中ホール・大地 1階席後列
楽屋6 - 9、控室
県立図書館コーナー
「えほんのひろば」
1階 大ホール・海 1階席
(A - E)
控室1・2
メインエントランス
中央通用口
中ホール・大地 1階席前列
楽屋1 - 5、控室
レストラン・カフェ
「GRAN TERRACE」
SPAC静岡芸術劇場
託児室
ふじのくに文化情報センター
地下1階 大ホール・海
楽屋1 - 18
リハーサル室
練習室1 - 4
 
地下2階   電気室、機械室

沿革[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 1001は東西で分割されている。東側を1001-1、西側を1001-2とする。
  2. ^ Oの一部は4階席に位置する。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h 唐沢裕亮 (2013年3月31日). “グランシップ 利用者に“偏り” 7割が静岡市民、広域化課題”. 中日新聞 (中日新聞社)
  2. ^ a b c 平林由梨(2010年9月14日). “グランシップ:設計の磯崎新氏に知事が質問状 「剥落事故の原因探るため」”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  3. ^ “グランシップ改修に合わせ設備更新へ―静岡県”. 建通新聞(建通新聞社). (2012年2月27日)
  4. ^ 財団法人静岡県文化財団 (2012-3-31). 平成23年度決算報告書 (Report). http://www.shizuoka-cf.org/publicinfo/pdf/h23_kessan_20120730.pdf. 
  5. ^ “外装剥落の責任:管理者が設計者に求償することも”. 日経アーキテクチャ (日経BP社). (2011年2月4日). http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20110201/545482/ 
  6. ^ 設計・磯崎氏が文書で陳謝 グランシップの外壁はく落問題”. 中日新聞 (2010年9月30日). 2010年10月2日07:19:20時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月7日閲覧。
  7. ^ a b “グランシップ、年度内に改修構法選定””. 静岡新聞 (静岡新聞社). (2010年12月1日) 
  8. ^ “スレート落下対策に8億~14億円、磯崎氏設計の施設で”. 日経アーキテクチャ (日経BP社). (2010年11月22日). http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20101119/544349/ 
  9. ^ [1] 静岡県コンベンションアーツセンター外壁化粧石材剥落抜本対策検討委員会 報告書 2010年12月
  10. ^ [2] 平成25年度 グランシップスレート安全対策改修工事、ケンプラッツ、2013年7月24日
  11. ^ [3] (PDF) グランシップのスレート安全対策改修工事の概要、静岡県
  12. ^ グランシップ利用状況について

関連項目[編集]

  • なら100年会館 - グランシップと同じく、1999年にオープンした磯崎新の建築物。

外部リンク[編集]