静岡県立中央図書館

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Japanese Map symbol (Library) w.svg 静岡県立中央図書館
Shizuoka Prefectural Central Library
Shizuoka Pref Chuo Library.jpg
静岡県立中央図書館
施設情報
前身 静岡県立葵文庫
専門分野 総合
事業主体 静岡県
延床面積 8,816.64[1] m2
開館 1925年大正14年)
所在地 422-8002
静岡県静岡市駿河区谷田53-1
位置 北緯34度59分34.3秒 東経138度26分46秒 / 北緯34.992861度 東経138.44611度 / 34.992861; 138.44611
ISIL JP-1001816
統計情報
蔵書数 801,679冊 (2015年[2]時点)
貸出数 135,631冊 (2015年[3]
来館者数 207,482人 (2015年[3]
公式サイト http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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静岡県立中央図書館(しずおかけんりつちゅうおうとしょかん)は、静岡県静岡市駿河区にある公共図書館。静岡県が図書館法に基づき設置している。

県内128館の図書館のネットワークづくり、資料の永年保存、地域資料の情報収集などを行い、県内図書館の中核として市町立図書館を支援している[4]

沿革[編集]

前史[編集]

静岡県における近代的図書館の計画は、1886年(明治19年)の第3代静岡県県令関口隆吉による自己の蔵書を中心にした公開図書館であったが、関口の急逝により実現しなかった[5][† 1]

1907年(明治40年)、柴田普門、松岡友吉、三浦元利の尽力で、最初の公開通俗図書館・私立丁未図書館が瑞光寺内に開設されたが、1910年(明治43年)に静岡市教育会が通俗図書館を開設するにともない、蔵書を寄贈して閉館となった[5]。さらに、同年9月、静岡市城内に設立された静岡県教育会附設図書館に合併されたが、同館は1924年(大正13年)に静岡県立葵文庫設立により閉館し、蔵書はそのまま葵文庫に引き継がれた[5]

県立葵文庫[編集]

大正期

徳川家の記念事業として、静岡県知事関屋貞三郎の相談を受けた渋沢栄一が斡旋を行って集めた寄附により、県立図書館の設立提案が県会に議決される[5][6]。設立費17万円で、1924年(大正12年)12月起工、1925年(大正13年)10月竣工し、1925年(大正14年)4月1日に静岡県立葵文庫として開館した[5]。名称は、徳川家の家紋にちなんでつけられた[5]

昭和初期

葵文庫は、「館内閲覧」「貸出」「巡回文庫」「講座」を事業の4本柱として活動を開始し、公衆に図書を閲覧させることを使命としていた[7]。1930年(昭和5年)には、昭和天皇が葵文庫に行幸、これは、地方の公私立の図書館で初めてのことであった[7]。   1935年(昭和8年)の図書館令改正により、葵文庫が静岡県の中央図書館に指定される[6]。これにより県内の図書館を指導する権限が付与され、運営や蔵書整理、講習会の開催などで町村図書館の指導育成を行った[7]

戦時下

1937年(昭和12年)日中戦争の勃発以来、図書と図書館の機能が国論の統一と国策の徹底に利用されることになった[7]。1941年(昭和16年)太平洋戦争に拡大すると、戦時体制が一層強化され、国民思想指導に基づく読書指導が図書館最大の任務となり、葵文庫においても戦時読書指導者協議会が行われる[7]。展覧会や講演も、国体、時局、軍事に関するもののみ開催された[7]。 戦局が悪化する1945年(昭和20年)3月に、貴重図書を市外7か所に疎開、6月には、空襲を受けて講堂その他を焼失したが、書庫が無事だったため基本図書は守られた[8]

戦後

1946年(昭和21年)、疎開してあった貴重図書を回収、活動を再開する[8]。1948年(昭和23年)には占領軍総司令部民間情報局が静岡CIE図書館(のちにアメリカ文化センターと改称)を設立したが、1953年(昭和28年)、葵文庫に分館として併置された[8][6]

1956年(昭和31年)には図書館法に従って静岡県立中央図書館葵文庫に名称変更している[6]

県立中央図書館[編集]

1970年(昭和45年)4月に静岡県立美術館に隣接する現在地に移転し、静岡県立中央図書館に改称された[6]

2015年(平成27年)、創立90周年をむかえ、記念事業を実施した[9]

蔵書の特色[編集]

一般図書のほか、静岡県や県内市町村の資料が充実している。また、明治維新後に徳川慶喜徳川氏が静岡に移り住んだことから、江戸幕府由来の書籍が「葵文庫」として所蔵されている。

施設概要[編集]

利用案内[編集]

  • 開館時間
    • 土・日・月・火曜日、休日    ・・・午前9時から午後5時
    • 水・木・金曜日(休日を除く)  ・・・午前9時から午後7時
※休日…国民の祝日、振替休日、国民の祝日に挟まれた日
  • 休館日
    • 毎月第1、第3、第5月曜日(月の末日に当たる場合を除く。休日に当たる場合は、翌日以降の休日でない最初の日)
    • 毎月月末(土、日、休日に当たる場合は、その前の最も近い土、日、休日でない日)
    • 年末年始 、特別整理期間等
※視聴覚ライブラリーの休館日は上記のほか土・日曜日
  • 県立中央図書館の資料は県内の公立図書館に請求することで借りることができる。また、県立中央図書館で借りた資料は県内の公立図書館で返却することができる(静岡市立図書館は除く。ただし、例外的に静岡市立蒲原図書館には返却できる。)。
  • 葵文庫に所蔵の書籍の一部はホームページのデジタルライブラリーで閲覧可能。

関連施設[編集]

グランシップ県立図書館コーナー[編集]

静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)にある分館で、絵本などの児童書は県立中央図書館ではなく、こちらに所蔵されている。

歴史文化情報センター[編集]

県の資料などが所蔵されている。

立地[編集]

近隣施設[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 関口の蔵書2,058冊はのちに特殊コレクション「久能文庫」となった[5]

出典[編集]

  1. ^ a b 図書館報 2016, p. 132.
  2. ^ 図書館報 2016, p. 76.
  3. ^ a b 図書館報 2016, p. 73.
  4. ^ 清水麻子 2014, p. 136.
  5. ^ a b c d e f g 図書館報 2016, p. 21.
  6. ^ a b c d e 図書館報 2016, p. 61.
  7. ^ a b c d e f 図書館報 2016, p. 22.
  8. ^ a b c 図書館報 2016, p. 23.
  9. ^ 図書館報 2016, p. 27.

参考文献[編集]

外部リンク[編集]