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蒸眼一方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

蒸眼一方(じょうがんいっぽう)は漢方処方の一つ。麦粒腫など、眼の炎症に効果がある。『校正方輿輗』を出典とする[1]

効果・効能[編集]

麦粒腫(ものもらい)、霰粒腫(目のイボ)、眼瞼縁炎(ただれ目)、流行性結膜炎(はやり目)などの消炎に有効である[2]。生薬を混合し水300mlを加えて煎じ、200mlにしたのち洗眼温湿布に用いる[3]。薬局製剤として許可されている[4]

成分の一つのミョウバン硫酸アルミニウムカリウム水和物)は収れん作用や殺菌効果がある[2]

組成[編集]

白礬(明礬)甘草黄連黄柏紅花 各2.0グラム[3]

脚注[編集]

  1. ^ 蒸眼一方富山大学和漢医薬学総合研究所 伝統医薬データベース)
  2. ^ a b (田中 2020, p. 247)
  3. ^ a b 一般用漢方製剤製造販売承認基準について” (PDF). 厚生労働省医薬・生活衛生局長 (2017年3月28日). 2024年6月21日閲覧。
  4. ^ 薬局製剤指針” (PDF). 厚生労働省医薬・生活衛生局審査管理課. p. 963 (2016年3月28日). 2024年7月2日閲覧。

参考文献[編集]

  • 田中耕一郎『生薬と漢方薬の事典』日本文芸社、2020年、247頁。ISBN 978-4-537-21780-3