移行上皮
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移行上皮(いこうじょうひ、英:transitional epithelium)【別名:重層円柱上皮】(じゅうそうえんちゅうじょうひ)
とは表在層、中間層、基底層の3層から構成される偽重層上皮の1種。光学顕微鏡では重層上皮様に観察されるが、全ての細胞は細胞突起を出して基底板に接している。最表層の細胞は被蓋細胞と呼ばれる。腎盤、尿管、膀胱、尿道の上皮であり、器官の拡張および収縮でその形態を著しく変化させる。収縮時の上皮層は厚いが、拡張時はそれぞれの細胞が扁平となり上皮層は薄くなる。移行上皮は尿路系の炎症、膀胱炎の際に尿沈渣中に出現することがある。
また、上気道にある、重層扁平上皮と多列繊毛上皮の中間的な性質をもつ細胞も「移行上皮」と呼ばれることがあり、これと区別する場合に前述した狭義の移行上皮は尿路上皮(urothelium)とも呼ばれる。
参考文献
[編集]- 日本獣医解剖学会編集 『獣医組織学 改訂第二版』 学窓社 2003年 ISBN 4873621135