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秋尾敏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

秋尾 敏(あきお びん、1950年4月29日 - )は、埼玉県吉川市出身の俳人、俳論家。本名は河合章男[1][2][3]全国俳誌協会会長(5代目)、現代俳句協会副会長。父は俳句結社」を主宰した河合凱夫[3]

来歴

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1950年、埼玉県吉川町(現・吉川市)に生まれ、千葉県野田市に育つ。埼玉県立春日部高等学校埼玉大学教育学部国語国文学科卒業、図書館情報大学大学院博士前期課程 、筑波大学大学院博士後期課程修了、修士(図書館情報学)、博士(情報学)

1971年、「軸」に入会して俳論を連載する[3]。1991年、第11回現代俳句評論賞受賞[3]。1992年「」同人。1999年、凱夫の死去に伴い「」主宰を継承[3]。元・大妻女子大学社会情報学部非常勤講師、日本女子大学人間社会学部・家政学部非常勤講師、メディア教育開発センター客員助教授。

2018年、『俳句の底力』で第5回俳句四季特別賞を受賞[3][4]。2020年、『ふりみだす』で第75回現代俳句協会賞を受賞[5]

現代俳句協会副会長[3]全国俳誌協会会長[3]、千葉県俳句作家協会副会長[3]、野田俳句連盟会長を務めるほか[3]俳文学会[3]日本ペンクラブ[3]日本文藝家協会会員[3]。「西日本新聞」「俳句四季」(東京四季出版)等の選者を務める。現在は千葉県野田市在住、同市の俳句図書館鳴弦文庫館長[3]でもある。

句集に『私の行方』『納まらぬ』『ア・ラ・カルト』『悪の種』『ふりみだす』、評論に『子規の近代』『虚子と「ホトトギス」』『俳句の底力-下総俳壇に見る俳句の実相』がある。

句集

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  • 『私の行方』沖積舎、2000年
  • 『納まらぬ』本阿弥書店、2005年
  • 『ア・ラ・カルト』本阿弥書店、2008年
  • 『悪の種』本阿弥書店、2012年
  • 『ふりみだす』本阿弥書店、2019年

評論

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  • 『子規の近代-滑稽・メディア・日本語』新曜社、1999年
  • 『虚子と「ホトトギス」-近代俳句のメディア』本阿弥書店、2006年
  • 『俳句の底力 下総俳壇に見る俳句の実相』東京四季出版、2017年
  • 『高濱虚子 並に周囲の作者達』講談社文芸文庫、2019年
  • 共著『名歌名句辞典』三省堂、2005年
  • 共著『展望 現代の詩歌10俳句Ⅱ』明治書院、2007年
  • 共著『戦争と文化』桂書房、2012年
  • 共著『校注俳諧田ごとの日』俳句図書館鳴弦文庫。2020年

参考文献

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  • 松尾正光『続・戦後俳句を支えた一〇〇人 上』東京四季出版、2009年
  • 宇多喜代子『戦後生まれの俳人たち』 毎日新聞社、2012年
  • 秋尾敏『子規の近代』新曜社、1999年
  • 秋尾敏『句集 ふりみだす』本阿弥書店、2019年

脚注

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外部リンク

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