社会的インパクト投資

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社会的インパクト投資とは、その市場がまだ成長途上であり、グローバルでも定義は曖昧かつ統一されていない部分がある。社会的インパクト投資に関する世界的なネットワークであるGIIN(Global Impact Investing Network)による定義は、「財務的リターンと並行して社会的および(もしくは)環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資である。」とされており、投資対象の選定にあたり、「財務的評価」のみによるのではなく、「社会的評価」を加えて判断することにより、投資における社会性と経済性を両立させようとするものである。例えば、スイス大手の銀行UBSは、がん治療の新薬開発研究のためのファンドを組成し、投資を募っている[1]

日本における社会的インパクト投資の現状[編集]

日本における社会的インパクト投資の現状については、2016年9月、G8社会的インパクト投資タスクフォース国内諮問委員会が「日本における社会的インパクト投資の現状2016[2]」を公開した。これによると、社会的インパクト投資の市場規模は、2014年に約169億円、2016年に約337億円とされ、2年間で99%の成長となっている。また、社会的インパクト投資の拡大に向けた7つの提言として、以下の7つのテーマがあげられており、その推進状況が示されている。

日本における社会的インパクト投資の拡大に向けた提言[編集]

  1. 休眠預金の活用
  2. ソーシャルインパクトボンド、ディベロップメントインパクトボンドの導入
  3. 社会的事業の実施を容易にする法人制度や認証のあり方
  4. 社会的投資減税制度の立ち上げ
  5. 社会的インパクト評価の浸透
  6. 受託者責任の明確化
  7. 個人投資家層の充実

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 富裕層の悩みを知り尽くす「プライベートバンク」とは”. Forbes Japan. 2017年1月14日閲覧。
  2. ^ G8社会的インパクト投資タスクフォース国内諮問委員会による発行された「日本における社会的インパクト投資の現状(2014年7月)」および「社会的インパクト投資の拡大に向けた提言書(2015年5月)」に続き、日本の社会的インパクト投資の現状を報告するものである。 執筆は、ケイスリー株式会社の幸地正樹氏、慶應義塾大学大学院の落合千華氏。