真野ダム

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真野ダム
左岸所在地 福島県相馬郡飯舘村大字大倉字松ヶ平
位置
真野ダムの位置(日本内)
真野ダム
北緯37度43分06秒 東経140度49分58秒 / 北緯37.71833度 東経140.83278度 / 37.71833; 140.83278
河川 真野川水系真野川
ダム湖 はやま湖
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム
堤高 69 m
堤頂長 239 m
堤体積 219,000
流域面積 72.8 km²
湛水面積 175 ha
総貯水容量 36,200,000 m³
有効貯水容量 34,800,000 m³
利用目的 洪水調節不特定利水上水道
工業用水道発電
事業主体 福島県
電気事業者 東北自然エネルギー
発電所名
(認可出力)
真野発電所 (1,100kW)
施工業者 西松建設三井建設
着手年/竣工年 1971年/1991年
出典 [1]
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真野ダム(まのダム)は、福島県相馬郡飯舘村二級河川真野川水系真野川に建設されたダム。高さ69メートル重力式コンクリートダムで、洪水調節不特定利水上水道工業用水道発電を目的とする、福島県営多目的ダムである。ダム人造湖)の名ははやま湖(はやまこ)という[2]

概要[編集]

真野川総合開発事業の一環として福島県相双建設事務所が建設し管理する県営ダムであり、真野川流域の治水に資している。また、相馬市、相馬郡新地町南相馬市鹿島区(旧相馬郡鹿島町)の生活用水として1日23,300立方メートルを供給しており、沿岸部の相馬中核工業団地の工業用水として1日59,700立方メートルを供給している。ダム工事には補助ダムとしては初めてRCD工法が採用され、建設作業時の大幅な省力化が図られた。

福島県企業局によりダム直下の真野発電所にて水力発電事業も開始され、後に東北電力傘下の東開興業に事業譲渡された後、企業再編により現在は東北自然エネルギーが運営している。[3]

ダム湖名は左岸に聳える葉山の峰から取られ「はやま湖」と一般公募により名付けられた[2]。県内でも屈指のバスフィッシングのメッカとして知られている。

2011年3月の福島第一原子力発電所事故の発生に伴い、地域を復旧する支援の一環として文部科学省復興庁、原子力被災者生活支援チーム、原子力災害現地対策本部、環境省等が定期的に水質、底質における放射性物質等の濃度測定を行った[4]

2019年10月12日令和元年東日本台風(台風19号)の接近に伴い、同日午後11時30分より緊急放流を行うことが発表されたが、発表後に水位は低下し放流は行われなかった[5]

脚注[編集]

  1. ^ 利用目的は相馬地方広域水道企業団「真野ダムについて」、電気事業者・発電所名は東北自然エネルギー「事業所と発電所」、その他は「ダム便覧」による(2017年4月20日閲覧)。
  2. ^ a b ダム便覧 真野ダム”. 日本ダム協会. 2017年4月20日閲覧。
  3. ^ 事業所と発電所”. 東北自然エネルギー. 2017年4月20日閲覧。
  4. ^ (お知らせ)旧緊急時避難準備区域及び避難指示解除準備区域を対象とした放射線モニタリングの測定結果について(河川・水源地)”. 環境省 (2011年10月11日). 2022年8月5日閲覧。
  5. ^ 台風19号に伴うダムの放流について”. 南相馬市ホームページ (2019年10月13日). 2019年10月12日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]