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'''宋 晃''' (そう こう、生没年不詳) は、[[五胡十六国時代]][[前燕]]の人物<ref name="Kotobank">{{Kotobank|冬寿|2=世界大百科事典}}</ref>。[[字]]は不明。[[本貫]]は[[西河郡]][[界休県|介休県]]。[[鮮卑]][[慕容部]]の大人[[慕容廆]]の長史[[宋セキ|宋奭]]の子。
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== 生涯 ==
== 生涯 ==
337年9月、[[鮮卑]][[慕容部]]の大人[[慕容皝]]は文武諸官の編成を行い、[[平熙]]、[[張泓 (前燕)|張泓]]とともに将軍に任じられた<ref>『晋書』巻109 慕容皝では、裴開、陽騖、王寓、李洪、杜群、宋該、劉瞻、石琮、皇甫真、陽協、平熙、張泓らと列卿将帥に任じられたと記されている。 </ref>。
[[337年]]9月、鮮卑慕容部の大人[[慕容皝]]は文武諸官の編成を行い、[[平熙]]・[[張泓 (前燕)|張泓]]とともに将軍に任じられた<ref>『晋書』巻109 慕容皝では、裴開・陽騖・王寓・李洪・杜群・宋該・劉瞻・石琮・皇甫真・陽協・平熙・張泓らと列卿将帥に任じられたと記されている。 </ref>。


東夷護軍<ref>『十六国春秋』巻24 慕容皝では、護軍将軍に任じられたと記されている。 </ref>に任じられた。
護軍将軍に任じられた。


338年5月、後趙の天王石虎は、前燕国内に使者を放ち、誘降を促した。宋晃、成周内史[[崔燾]]、武原令[[常霸]]、居就令[[游泓]]、東夷校尉[[封抽]]らが応じ、後趙は36城を手に入れた。
[[338年]]5月、後趙の天王石虎は、前燕国内に使者を放ち、誘降を促した。東夷校尉[[封抽]]・護軍将軍宋晃・成周内史[[崔燾]]・武原県令[[常覇]]・居就県令[[游泓]]らが応じ、後趙は36城を手に入れた。


燕王慕容皝は軍を遣わし、後趙に応じた諸城を攻めて、全て攻略した。敗れた宋晃は游泓、封抽とともに高句麗へ逃走した。[[高句麗]]の[[4世紀]]以降の国家発展に無視できない役割を果たした[[中国人]]の高句麗流入者の一人<ref name="李成市">{{Cite book|和書|author=[[李成市]]|authorlink=|date=1998-03-25|title=古代東アジアの民族と国家|series=|publisher=[[岩波書店]]|isbn=978-4000029032|page=24}}</ref>であり、高句麗に新文化をもたらし、国政の整備と軍備拡張と積極的な外交政策を進めた<ref name="Kotobank"/>。
燕王慕容皝は軍を遣わし、後趙に応じた諸城を攻めて、全て攻略した。敗れた宋晃は游泓・封抽とともに高句麗へ逃走した。[[高句麗]]の[[4世紀]]以降の国家発展に無視できない役割を果たした[[中国人]]の高句麗流入者の一人<ref name="李成市">{{Cite book|和書|author=[[李成市]]|authorlink=|date=1998-03-25|title=古代東アジアの民族と国家|series=|publisher=[[岩波書店]]|isbn=978-4000029032|page=24}}</ref>であり、高句麗に新文化をもたらし、国政の整備と軍備拡張と積極的な外交政策を進めた<ref name="Kotobank"/>。


349年、高句麗王・釗は宋晃を前燕に送った。燕王[[慕容儁]]は宋晃を許し、名を『宋活』と改めさせ、中尉に任じた。
[[349年]]、高句麗の[[故国原王]]は宋晃を前燕に送った。燕王[[慕容儁]]は宋晃を許し、名を「宋活」と改めさせ、中尉に任じた。


352年11月、慕容儁は[[皇帝]]に即位、文武百官の組織を整え、宋活は中書監に任じられた。
[[352年]]11月、慕容儁は[[皇帝]]に即位、文武百官の組織を整え、宋活は中書監に任じられた。


これ以後の事績は、史書に記されていない。
これ以後の事績は、史書に記されていない。


==家系==
== 家系 ==
⚫
=== 父 ===
*[[宋セキ|宋奭]]


===父===
=== 子 ===
*[[宋恭]]（[[宋隠]]の父）
宋奭

⚫
===子===
*[[宋恭]]
*[[宋畿]]
*[[宋畿]]
*[[宋洽]]
*[[宋洽]]
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==参考文献==
== 参考文献 ==
*『[[晋書]]』巻109 - 巻110
*『[[晋書]]』巻109、巻110
*『[[新唐書]]』巻75
*『[[新唐書]]』巻75
*『[[資治通鑑]]』巻95 - 巻96、巻98
*『[[資治通鑑]]』巻95、巻96、巻98
*『[[十六国春秋]]』巻15、巻24、巻26
*『[[十六国春秋]]』巻15、巻24、巻26

==関連事項==
[[五胡十六国時代の人物一覧]]


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2020年11月27日 (金) 08:24時点における版

宋 晃（そう こう、生没年不詳）は、五胡十六国時代の前燕の人物[1]。本貫は西河郡介休県。鮮卑慕容部の大人慕容廆の長史宋奭の子。

生涯

337年9月、鮮卑慕容部の大人慕容皝は文武諸官の編成を行い、平熙・張泓とともに将軍に任じられた[2]。

護軍将軍に任じられた。

338年5月、後趙の天王石虎は、前燕国内に使者を放ち、誘降を促した。東夷校尉封抽・護軍将軍宋晃・成周内史崔燾・武原県令常覇・居就県令游泓らが応じ、後趙は36城を手に入れた。

燕王慕容皝は軍を遣わし、後趙に応じた諸城を攻めて、全て攻略した。敗れた宋晃は游泓・封抽とともに高句麗へ逃走した。高句麗の4世紀以降の国家発展に無視できない役割を果たした中国人の高句麗流入者の一人[3]であり、高句麗に新文化をもたらし、国政の整備と軍備拡張と積極的な外交政策を進めた[1]。

349年、高句麗の故国原王は宋晃を前燕に送った。燕王慕容儁は宋晃を許し、名を「宋活」と改めさせ、中尉に任じた。

352年11月、慕容儁は皇帝に即位、文武百官の組織を整え、宋活は中書監に任じられた。

これ以後の事績は、史書に記されていない。

家系

父

子

脚注

  1. ^ a b 世界大百科事典『冬寿』 - コトバンク
  2. ^ 『晋書』巻109 慕容皝では、裴開・陽騖・王寓・李洪・杜群・宋該・劉瞻・石琮・皇甫真・陽協・平熙・張泓らと列卿将帥に任じられたと記されている。
  3. ^ 李成市『古代東アジアの民族と国家』岩波書店、1998年3月25日、24頁。ISBN 978-4000029032。 

参考文献

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