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'''オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク''' (Orchestral Manoeuvres in the Dark) は、[[イギリス]]の[[シンセポップ]]・デュオである。略称は'''OMD'''。
'''オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク'''('''Orchestral Manoeuvres in the Dark''')は、[[イギリス]]の[[シンセポップ]]・デュオである。略称は'''OMD'''。


== 略歴 ==
==バイオグラフィー==
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[[File:Orchestral_Manoeuvres_In_The_Dark_2011.jpg|thumb|280px|ライブで演奏するバンド(2011年)]]
1975年にイギリス・[[リヴァプール]]で、学生時代から友人だった[[アンディ・マクラスキー]]と[[ポール・ハンフリー]]の2人が、ドイツの[[クラフトワーク]]に強い影響を受けて、デュオを結成。当時3台のラジオとテレビから録音したノイズ、ベースやギター、エコーユニットなどを使い、最初の曲を録音する。この時につくった曲のタイトルが'''"Orchestral Manoeuvres in the Dark"'''(「暗闇で演奏するオーケストラ団」という名)だったことからこの名を気に入り、当時隆盛を極めていたニューウェーのシンセポップ・ユニットとして、当時新興レコード会社だった[[ヴァージン・レコード]]から1979年にデビューする<ref>{{Cite web|title=Discography – Orchestral Manoeuvres In The Dark|url=http://www.omd.uk.com/discography/|accessdate=2020-10-28|language=en-GB}}</ref>。
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1980年にイギリスで"Enola Gay"(日本語題、エノラ・ゲイの悲劇がヒットする<ref>{{Cite web|title=The top 25 greatest 1980s synthpop songs ever, ranked|url=https://www.smoothradio.com/features/best-electronic-synthpop-songs/|website=Smooth|accessdate=2020-10-28|language=en}}</ref>。この曲は日本[[テレビ朝日]]で放送されていた[[CNNデイウォッチ]]のテーマ曲として使われたことでも知られた。また同年"Maid Of Orleans"(日本語題、オルレアンの少女)もヒットし、イギリスで着実にヒットを飛ばし続ける。1985年には[[MTV]]を通じて、その旋風がアメリカにも飛び火し、"SECRET"(日本語題、シークレット<ref>日本では、当時[[ヤマハ発動機|YAMAHA]]から発売されていた[[スクーター]]、box'n(ボクスン)のCMソングに使われた。</ref>が全米シングルチャートのTOP100にチャートインすると、同年"So In Love"(日本語題、ソー・イン・ラヴで全米シングルチャートのTOP40入りを果たす。翌1986年には"If You Leave"(日本語題、イフ・ユー・リーブ)<ref>当時公開中の映画『[[プリティ・イン・ピンク]]』のサウンドトラック盤にも収録された。</ref>が全米シングルチャートのTOP10ヒットとなり、この他にも"Forever(Live and Die)"(日本語題、・アンド・ダイも全米TOP40ヒットとなり、これらの曲を収録したアルバム『CRUSH』と『THE PACFIC AGE』の2枚はプラチナムに輝いた<ref>{{Cite web|title=WebCite query result|url=https://www.webcitation.org/5QPq7dtdc?url=http://www.everyhit.com/|website=www.webcitation.org|accessdate=2020-10-28}}</ref>。またこの間にワールド・ツアーを敢行し、1984年と1987年には日本で来日公演もおこなっている。
1980年にイギリスでシングル「エノラ・ゲイの悲劇 (Enola Gay)」がヒットする<ref>{{Cite web|title=The top 25 greatest 1980s synthpop songs ever, ranked|url=https://www.smoothradio.com/features/best-electronic-synthpop-songs/|website=Smooth|accessdate=2020-10-28|language=en}}</ref>。この曲は日本[[テレビ朝日]]で放送されていた[[CNNデイウォッチ]]のテーマ曲として使われたことでも知られた。また同年のシングル「Maid Of Orleansもヒットし、イギリスで着実にヒットを飛ばし続ける。1985年には[[MTV]]を通じて、その旋風がアメリカにも飛び火し、シングル「シークレット<ref>日本では、当時[[ヤマハ発動機|YAMAHA]]から発売されていた[[スクーター]]、box'n(ボクスン)のCMソングに使われた。</ref>が全米シングルチャートのトップ100にチャートインすると、同年ソー・イン・ラヴで全米シングルチャートのトップ40入りを果たす。翌1986年にはイフ・ユー・リーヴ」<ref>当時公開中の映画『[[プリティ・イン・ピンク]]』のサウンドトラック盤にも収録された。</ref>が全米シングルチャートのトップ10ヒットとなり、この他にも・アンド・ダイも全米トップ40ヒットとなり、これらの曲を収録したアルバム『クラッシュ』と『ザ・パシフィック・エイジ』の2枚はプラチナムに輝いた<ref>{{Cite web|title=WebCite query result|url=https://www.webcitation.org/5QPq7dtdc?url=http://www.everyhit.com/|website=www.webcitation.org|accessdate=2020-10-28}}</ref>。またこの間にワールド・ツアーを敢行し、1984年と1987年には来日公演もおこなっている。


1988年にはベスト盤『THE BEST OF O.M.D』リリースに際し、新曲"Dreaming"(日本語題、ドリーミングをシングルカット。これも全米シングルチャートのTOP20に入るヒットとなるも、ここで活動は一旦小休止状態に<ref>{{Cite web|url=https://www.billboard.com/music/Orchestral-Manoeuvres-In-The-Dark/chart-history/HSI|title=Orchestral Manoeuvres In The Dark Chart History (Hot 100)|accessdate=2020/10/28|publisher=}}</ref>。これを境にアメリカでの人気は衰えたが、1993年には[[バリー・ホワイト]]の「[[愛のテーマ (バリー・ホワイトの曲)|愛のテーマ]]」をサンプリングした"Dream Of Me"を本国でヒットさせている。1996年にはアルバム『Universal』を発表し復活するも、その後再び長い活動休止期間に入っている(なおその間の2008年にLIVE盤『Architecture & Morality and More』をリリースしている)。
1988年にはベスト盤『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』リリースに際し、新曲ドリーミングをシングルカット。これも全米シングルチャートのトップ20に入るヒットとなるも、ここで活動は一旦小休止状態に<ref>{{Cite web|url=https://www.billboard.com/music/Orchestral-Manoeuvres-In-The-Dark/chart-history/HSI|title=Orchestral Manoeuvres In The Dark Chart History (Hot 100)|accessdate=2020/10/28|publisher=}}</ref>。これを境にアメリカでの人気は衰えたが、1993年には[[バリー・ホワイト]]の「[[愛のテーマ (バリー・ホワイトの曲)|愛のテーマ]]」をサンプリングしたDream Of Meを本国でヒットさせている。1996年にはアルバム『ユニヴァーサル』を発表し復活するも、その後再び長い活動休止期間に入っている(なおその間の2008年にライブ盤『Architecture & Morality and More』をリリースしている)。


2010年に[[アンディ・マクラスキー]][[ポール・ハンフリース]]の2人による14年ぶりの復活作『History of Modern』がリリースされた<ref>{{Cite web|title=OMD NEWS : DECEMBER 2009|url=https://web.archive.org/web/20091209072424/http://www.omd.uk.com/html/news.html#100216|website=web.archive.org|date=2009-12-09|accessdate=2020-10-28}}</ref>。
2010年にアンディ・マクラスキーとポール・ハンフリーの2人による14年ぶりの復活作『ヒストリー・オブ・モダーン』がリリースされた<ref>{{Cite web|title=OMD NEWS : DECEMBER 2009|url=https://web.archive.org/web/20091209072424/http://www.omd.uk.com/html/news.html#100216|website=web.archive.org|date=2009-12-09|accessdate=2020-10-28}}</ref>。


==影響・その他==
== 影響・その他 ==
前出の通り、クラフトワークに強い影響を受けており、LIVEでは"Neon Lights"(クラフトワークが1978年にリリースしたアルバム『人間解体』に収録)をカヴァーするなどその影響は大きい。 一般受けするポップフォーマットの音楽も発表しているが、1982年にリリースされたアルバム『Dazzle Ships』等には実験的な色合いも強く残されている<ref>{{Citation|title=The Best of OMD - Orchestral Manoeuvres in the Dark {{!}} Songs, Reviews, Credits {{!}} AllMusic|url=https://www.allmusic.com/album/the-best-of-omd-mw0000539734|accessdate=2020-10-28|language=en-us}}</ref>。
前出の通り、[[クラフトワーク]]に強い影響を受けており、ライブではNeon Lights(クラフトワークが1978年にリリースしたアルバム『[[人間解体]]』に収録)をカヴァーして。一般受けするポップフォーマットの音楽も発表しているが、1982年にリリースされたアルバム『ダズル・シップス』等には実験的な色合いも強く残されている<ref>{{Citation|title=The Best of OMD - Orchestral Manoeuvres in the Dark {{!}} Songs, Reviews, Credits {{!}} AllMusic|url=https://www.allmusic.com/album/the-best-of-omd-mw0000539734|accessdate=2020-10-28|language=en-us}}</ref>。


2008年発表のLIVE盤『Architecture&Morality』に収録の"Joan of Arc (Maid of Orleans)"は、[[ドイツ]]のバンド「グレゴリアン([[:en:Gregorian_%28band%29|Gregorian]])」によってグレゴリア聖歌風にアレンジを施されたものが、テレビ朝日で2005年から2009年3月まで月曜深夜に放送されていた[[国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉]]で、エンディングテーマとして使用されていた。このアルバムは2007年にリリースされたMasters Of Chant:Chapter 6」の日本国内盤ボーナストラックとして、同番組のオープニングテーマ曲である[[ヤズー]]の[[:en:Only_You_%28Yazoo_song%29|Only You]]と共に収録されている。
2008年発表のライブ盤『Live: Architecture & Morality & More』に収録のJoan of Arc (Maid of Orleans)は、[[ドイツ]]のバンド「グレゴリアン([[:en:Gregorian_%28band%29|Gregorian]])」によってグレゴリア聖歌風にアレンジを施されたものが、テレビ朝日で2005年から2009年3月まで月曜深夜に放送されていた[[国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉]]で、エンディングテーマとして使用されていた。こは2007年にリリースされたアルバム『Masters Of Chant Chapter VI』の日本国内盤ボーナストラックとして、同番組のオープニングテーマ曲である[[ヤズー]]の[[:en:Only_You_%28Yazoo_song%29|Only You]]と共に収録されている。


==ディスコグラフィ==
== ディスコグラフィ ==
{{Main2|詳細は英語版「[[:en:Orchestral Manoeuvres in the Dark discography]]」を}}
{{Main2|詳細は英語版「[[:en:Orchestral Manoeuvres in the Dark discography]]」を}}
スタジオアルバムちなみにアルバムのジャケットの大半は網目模様である
=== スタジオアルバム<ref>ちなみにアルバムのジャケットの大半は網目模様である</ref> ===
*Orchestral Manoeuvres in the Dark 1980年(日本語題:エレクトロニック・ファンタジー)
*エレクトロニック・ファンタジー』 - ''Orchestral Manoeuvres in the Dark'' (1980年)
*Organisation 1980年(日本語題:エノラ・ゲイの悲劇)
*エノラ・ゲイの悲劇』 - ''Organisation'' (1980年)
*『安息の館』 - ''Architecture & Morality'' (1981年)
*Architecture&Morality 1981年(日本語題:安息の館)
*Dazzle Ships 1983年
*『ダズル・シップス』 - ''Dazzle Ships'' (1983年)
*Junk Culture 1984年
*『ジャンク・カルチャー』 - ''Junk Culture'' (1984年)
*Crush 1985年
*『クラッシュ』 - ''Crush'' (1985年)
*The Pacific Age 1986年
*『ザ・パシフィック・エイジ』 - ''The Pacific Age'' (1986年)
*Sugar Tax 1991年
*『シュガー・タックス』 - ''Sugar Tax'' (1991年)
*Liberator 1993年
*『リベレイター』 - ''Liberator'' (1993年)
*Universal 1996年
*『ユニヴァーサル』 - ''Universal'' (1996年)
*History of Modern 2010年※再結成後の最初のオリジナルアルバム
*『ヒストリー・オブ・モダーン』 - ''History of Modern'' (2010年) ※再結成後の最初のオリジナルアルバム
*English Electric 2013年(日本語題:[[電気仕掛けの英吉利人]])
*[[電気仕掛けの英吉利人]]』 - ''English Electric'' (2013年)
*The Punishment of Luxury 2017年
* ''The Punishment of Luxury'' (2017年)


ライブアルバム
=== ライブアルバム ===
*Peel Sessions 1979–1983 2000年
* ''Peel Sessions 1979–1983'' (2000年)
* ''Live: Architecture & Morality & More'' (2008年)
*Architecture&Morality 2008年
*The History of Modern Tour - Live in Berlin 2011年
* ''The History of Modern Tour Live in Berlin'' (2011年)
* ''Dazzle Ships Live at the Museum of Liverpool'' (2015年)
* ''Access All Areas'' (2015年) ※1980年録音
* ''Architecture & Morality/Dazzle Ships Live at the Royal Albert Hall'' (2016年)

=== コンピレーション・アルバム ===
*『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』 - ''The Best of OMD'' (1988年)
*『ニュー・ベスト・オブ・OMD』 - ''The OMD Singles'' (1998年)
* ''Navigation: The OMD B-Sides'' (2001年)
* ''Messages: Greatest Hits'' (2008年)
* ''So80s (Soeighties) Present OMD – Curated by Blank & Jones'' (2011年)
* ''Souvenir – The Singles 1979–2019'' (2019年)
* ''Souvenir'' (2019年) ※5CD+2DVDボックスセット


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*[http://www.omd.uk.com Official OMD Website]
* [http://www.omd.uk.com 公式ウェブサイト]
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2020年11月4日 (水) 14:29時点における版

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク
Orchestral Manoeuvres in the Dark
基本情報
別名 OMD
Orchestral Manoeuvres
OMITD
出身地 イングランドの旗 イングランド リヴァプール
ジャンル シンセポップ
ニュー・ウェイヴ
ポスト・パンク
活動期間 1978年 - 1996年
2006年 -
レーベル ヴァージン・レコード
Dindisc
ファクトリー・レコード
Bright Antenna
共同作業者 VCL XI、The Id、Dalek I Love You、Godot、Games、The Listening Pool、アトミック・キトゥン、Onetwo
公式サイト www.omd.uk.com
メンバー アンディ・マクラスキー
ポール・ハンフリーズ
マーティン・クーパー
スチュワート・カーショウ
旧メンバー デイヴ・ヒューズ
マイケル・ダグラス
ニール・ウェア
グラハム・ウェア
エイブ・ジュークス
ロイド・マセット
ナイジェル・アイピンソン
フィル・コクソン
マシュー・ヴォーン
ジミー・テイラー
チャック・サボ
マルコム・ホルムズ
著名使用楽器
メロトロン
フェアライトCMI
E-muエミュレーター
プロフェット-5
コルグ マイクロ・プリセット

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークOrchestral Manoeuvres in the Dark)は、イギリスシンセポップ・デュオである。略称はOMD

略歴

ライブで演奏するバンド(2011年)

1975年にイギリス・リヴァプールで、学生時代から友人だったアンディ・マクラスキーポール・ハンフリーズの2人が、ドイツのクラフトワークに強い影響を受けて、デュオを結成。当時3台のラジオとテレビから録音したノイズ、ベースやギター、エコーユニットなどを使い、最初の曲を録音する。この時につくった曲のタイトルが「Orchestral Manoeuvres in the Dark(暗闇で演奏するオーケストラ団)」だったことからこの名を気に入り、当時隆盛を極めていたニュー・ウェイヴシンセポップ・ユニットとして、当時新興レコード会社だったヴァージン・レコードから1979年にデビューする[1]

1980年にイギリスでシングル「エノラ・ゲイの悲劇 (Enola Gay)」がヒットする[2]。この曲は日本のテレビ朝日で放送されていた『CNNデイウォッチ』のテーマ曲として使われたことでも知られた。また同年のシングル「Maid Of Orleans」もヒットし、イギリスで着実にヒットを飛ばし続ける。1985年にはMTVを通じて、その旋風がアメリカにも飛び火し、シングル「シークレット」[3]が全米シングルチャートのトップ100にチャートインすると、同年「ソー・イン・ラヴ」で全米シングルチャートのトップ40入りを果たす。翌1986年には「イフ・ユー・リーヴ」[4]が全米シングルチャートのトップ10ヒットとなり、この他にも「リヴ・アンド・ダイ」も全米トップ40ヒットとなり、これらの曲を収録したアルバム『クラッシュ』と『ザ・パシフィック・エイジ』の2枚はプラチナムに輝いた[5]。またこの間にワールド・ツアーを敢行し、1984年と1987年には来日公演もおこなっている。

1988年にはベスト盤『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』リリースに際し、新曲「ドリーミング」をシングルカット。これも全米シングルチャートのトップ20に入るヒットとなるも、ここで活動は一旦小休止状態に[6]。これを境にアメリカでの人気は衰えたが、1993年にはバリー・ホワイトの「愛のテーマ」をサンプリングした「Dream Of Me」を本国でヒットさせている。1996年にはアルバム『ユニヴァーサル』を発表し復活するも、その後再び長い活動休止期間に入っている(なおその間の2008年にライブ盤『Architecture & Morality and More』をリリースしている)。

2010年にアンディ・マクラスキーとポール・ハンフリーズの2人による14年ぶりの復活作『ヒストリー・オブ・モダーン』がリリースされた[7]

影響・その他

前出の通り、クラフトワークに強い影響を受けており、ライブでは「Neon Lights」(クラフトワークが1978年にリリースしたアルバム『人間解体』に収録)をカヴァーしている。一般受けするポップ・フォーマットの音楽も発表しているが、1982年にリリースされたアルバム『ダズル・シップス』等には実験的な色合いも強く残されている[8]

2008年発表のライブ盤『Live: Architecture & Morality & More』に収録の「Joan of Arc (Maid of Orleans)」は、ドイツのバンド「グレゴリアン(Gregorian)」によってグレゴリア聖歌風にアレンジを施されたものが、テレビ朝日で2005年から2009年3月まで月曜深夜に放送されていた『国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉』で、エンディングテーマとして使用されていた。これは2007年にリリースされたアルバム『Masters Of Chant Chapter VI』の日本国内盤ボーナストラックとして、同番組のオープニングテーマ曲であるヤズーの「Only You」と共に収録されている。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム[9]

  • 『エレクトロニック・ファンタジー』 - Orchestral Manoeuvres in the Dark (1980年)
  • 『エノラ・ゲイの悲劇』 - Organisation (1980年)
  • 『安息の館』 - Architecture & Morality (1981年)
  • 『ダズル・シップス』 - Dazzle Ships (1983年)
  • 『ジャンク・カルチャー』 - Junk Culture (1984年)
  • 『クラッシュ』 - Crush (1985年)
  • 『ザ・パシフィック・エイジ』 - The Pacific Age (1986年)
  • 『シュガー・タックス』 - Sugar Tax (1991年)
  • 『リベレイター』 - Liberator (1993年)
  • 『ユニヴァーサル』 - Universal (1996年)
  • 『ヒストリー・オブ・モダーン』 - History of Modern (2010年) ※再結成後の最初のオリジナル・アルバム
  • 電気仕掛けの英吉利人』 - English Electric (2013年)
  • The Punishment of Luxury (2017年)

ライブ・アルバム

  • Peel Sessions 1979–1983 (2000年)
  • Live: Architecture & Morality & More (2008年)
  • The History of Modern Tour – Live in Berlin (2011年)
  • Dazzle Ships Live at the Museum of Liverpool (2015年)
  • Access All Areas (2015年) ※1980年録音
  • Architecture & Morality/Dazzle Ships Live at the Royal Albert Hall (2016年)

コンピレーション・アルバム

  • 『ドリーミング (ザ・ベスト・オブ・O.M.D)』 - The Best of OMD (1988年)
  • 『ニュー・ベスト・オブ・OMD』 - The OMD Singles (1998年)
  • Navigation: The OMD B-Sides (2001年)
  • Messages: Greatest Hits (2008年)
  • So80s (Soeighties) Present OMD – Curated by Blank & Jones (2011年)
  • Souvenir – The Singles 1979–2019 (2019年)
  • Souvenir (2019年) ※5CD+2DVDボックスセット

脚注

  1. ^ Discography – Orchestral Manoeuvres In The Dark” (英語). 2020年10月28日閲覧。
  2. ^ The top 25 greatest 1980s synthpop songs ever, ranked” (英語). Smooth. 2020年10月28日閲覧。
  3. ^ 日本では、当時YAMAHAから発売されていたスクーター、box'n(ボクスン)のCMソングに使われた。
  4. ^ 当時公開中の映画『プリティ・イン・ピンク』のサウンドトラック盤にも収録された。
  5. ^ WebCite query result”. www.webcitation.org. 2020年10月28日閲覧。
  6. ^ Orchestral Manoeuvres In The Dark Chart History (Hot 100)”. 2020年10月28日閲覧。
  7. ^ OMD NEWS : DECEMBER 2009”. web.archive.org (2009年12月9日). 2020年10月28日閲覧。
  8. ^ (英語) The Best of OMD - Orchestral Manoeuvres in the Dark | Songs, Reviews, Credits | AllMusic, https://www.allmusic.com/album/the-best-of-omd-mw0000539734 2020年10月28日閲覧。 
  9. ^ ちなみにアルバムのジャケットの大半は網目模様である

外部リンク