洗杯

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洗杯(サイブイ)は、香港広東飲茶や食事の前に客が自分の使う箸や食器を洗うこと[1][2][3]

かつて、衛生状態が悪かったころに食器茶葉を洗う意味で、行われていた[1][2][3]。衛生状態が改善された現在でも洗杯の習慣は残っている[1][2][3]

以下に、洗杯の手順例を記す[1][2][3]

  1. 急須に茶葉を入れ、熱湯を注ぐ。
  2. 茶碗に散り蓮華を入れ、の先端を茶碗に入れるように立てて持ち、箸の中ほどから箸に沿って茶を注ぐ。散り蓮華と箸をゆすいで横によけておく。
  3. 茶碗に溜まった茶を湯飲みに入れ、回すように洗う。
  4. 茶碗のお茶を回して茶碗をゆすぎ、専用のボウルに茶を捨てる。
  • 同席した人の箸や散り蓮華をまとめて洗ってもよい[1]
  • 女性と同席した場合はレディーファーストの観点から男性が行う[1]
  • 底に残った茶が気になる場合はティッシュなどで拭いてもよい[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g 池上千恵「洗杯してみる?」『香港無問題モゥマンタイ 香港ローカルなりきり旅』JTBパブリッシング、2013年、29頁。ISBN 978-4533089725 
  2. ^ a b c d 大田垣晴子「海鮮市場・屋台で食べよう」『イラスト会話ブック香港』JTBパブリッシング、2006年、51頁。ISBN 978-4533064999 
  3. ^ a b c d 宇田川理絵 (2013年8月17日). “食事の前には「自分で器を洗う」のが香港人の常識”. Excite コネタ. 2024年4月9日閲覧。