日本晴

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日本晴(にっぽんばれ)は、イネの一品種である。

概説[編集]

植物品種としての日本晴(にっぽんばれ、学名Oryza sativa L. cv. Nipponbare)は、イネ栽培品種の一つ。ジャポニカ種分類される一種で、粳米(うるちまい)の一種。日本栽培種の一つ[1]。暖地向き水稲品種[2]昭和後期の日本で最も多く栽培された品種であり、日本における有名銘柄米の一つ。幸風(中新110号)とヤマビコ(東海7号)の交配によって誕生したこの品種は[3]、日本の愛知県安城市池浦町に所在する愛知県総合農業試験場 (cf.) で1963年(昭和38年)に開発・育成された[3]

1970年(昭和45年)から1978年(昭和53年)までの間、日本全国の作付面積の第1位を占めたが、コシヒカリの誕生を機に作付けは減少の一途をたどっている。21世紀以降の主要産地は、滋賀県2009年度近江米総作付面積の13.0パーセント[4])を筆頭として鳥取県和歌山県などである。粘りが弱く程よい硬さのため、寿司米としては好適。また、酒造好適米には分類されないものの、広義の酒米として酒造用にもよく用いられる。日本穀物検定協会では基準米として滋賀県野洲市の日本晴を採用している[5]。 また、日本におけるイネゲノムプロジェクトでイネのゲノム解読に使われた品種としても知られる[6]

名称[編集]

その名は、熟色が極めて鮮麗である特性と、世代促進による育成種第1号であることを記念しての命名であるが、これは、早生には「晴」、中生には「風」という共通名を付ける考え方があった開発当時の通例に沿ったものであった[3]

品種特性[編集]

平地部での栽培に向く。早晩性は晩生に属する。耐倒伏性が強く、多収性であるため、栽培が容易な部類に入る。食味は良であり、中の上に区分される。

脚注[編集]

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  1. ^ 寒冷地で湛水土中に播種された水稲の初期生育に関連した品種特性の評価 (PDF)”. (公式ウェブサイト). 中央農業総合研究センター、ほか (2012年10月17日). 2012年12月9日閲覧。
  2. ^ (PDF)”. 農林水産省 品種登録ホームページ(公式ウェブサイト). 農林水産省 (2012年4月). 2012年12月9日閲覧。
  3. ^ a b c 日本晴(早植栽培・早生)”. (公式ウェブサイト). 一般財団法人 日本穀物検定協会. 2012年12月8日閲覧。
  4. ^ 「近江米」の紹介”. (公式ウェブサイト). 滋賀県. 2012年12月8日閲覧。
  5. ^ 基準米としての事例 : 長崎県における水稲良食味品種の選定経過とその特性 - 長崎県総合農林試験場研究報告(農林部門)第25号 (PDF)”. (公式ウェブサイト). 長崎県総合農林試験場 (1999年). 2012年12月9日閲覧。
  6. ^ 「コシヒカリ」の全ゲノム塩基配列解読”. (公式ウェブサイト). 独立行政法人 農業生物資源研究所 (2010年). 2012年12月9日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]