日本国憲法第38条

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日本国憲法 第38条(にほんこくけんぽう だい38じょう)は、日本国憲法第3章にある条文で、黙秘権等について規定している。

条文[編集]

第三十八条
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

解説[編集]

1項は黙秘権(自己負罪拒否特権)を規定したもので、2項は自白法則、3項は補強法則を規定している。

黙秘権の告知は憲法上要求されていない。

3項でいう自白には、憲法上、裁判所における公判廷で行った被告人の自白を含まないという最高裁判所判例(最高裁第二小法廷 昭和22年11月29日)がある。

沿革[編集]

大日本帝国憲法[編集]

なし

GHQ草案[編集]

「GHQ草案」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。

日本語[編集]

第三十八条
何人モ自己ニ不利益ナル証言ヲ為スコトヲ強要セラレサルヘシ
自白ハ強制、拷問若ハ脅迫ノ下ニ為サレ又ハ長期ニ亘ル逮捕若ハ拘留ノ後ニ為サレタルトキハ証拠トシテ許容セラレサルヘシ
何人モ其ノ為ニ不利益ナル唯一ノ証拠カ其ノ自白ナル場合ニハ有罪ト決定又ハ処罰セラレサルヘシ

英語[編集]

Article XXXVIII.
No person shall be compelled to testify against himself.
No confession shall be admitted in evidence if made under compulsion, torture or threat, or after prolonged arrest or detention.
No person shall be convicted or punished in cases where the only proof against him is his own confession.

憲法改正草案要綱[編集]

「憲法改正草案要綱」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。

第三十四
何人ト雖モ自己ニ不利益ナル証言ヲ強要セラレザルコト
強制、拷問若ハ脅迫ノ下ニ又ハ長期ノ逮捕若ハ拘禁ノ後ニ為シタル自白ハ之ヲ証拠ト為スヲ得ザルコト
何人ト雖モ自己ニ不利益ナル唯一ノ証拠ガ本人ノ自白ナル場合ニ於テハ有罪トセラレ又ハ処罰セラルベキコトナカルベキコト

憲法改正草案[編集]

「憲法改正草案」、国立国会図書館「日本国憲法の誕生」。

第三十五条
何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
強制、拷問若しくは脅迫の下での自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

関連判例[編集]

関連項目[編集]