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数理電子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数理電子(数学的電子モデル、英語: mathematical electron[1])は、シミュレーション仮説(宇宙は、コンピュータシミュレーションに類似しているという仮説)プログラミングに適用される。このモデルは、数学的オブジェクト(無次元電子式fe)から物理構造(プランク単位)をシミュレートするために使用される。

このモデルの文脈において、全てのイベントは数学的な世界であるプランクレベルにおいて発生しているものとして見られる。プランクレベルでは離散したイベントをプランク単位系において使用しているのに対し、量子領域では時間次元を含んでいる[2]

数理電子feは、2つの無次元物理定数、微細構造定数 α およびオメガΩ の幾何学体系から派生しており、feはいかなる単位系からも独立した自然(無次元)物理定数である。

単位 = 1

幾何学的オブジェクト

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fe(プランク)から、質量、長さ、時間、およびアンペアは、α、Ω の観点から、無次元の幾何学的オブジェクトとして構築される。これらの無次元の幾何学的オブジェクトは地球上で使用されている記数法や単位システムから完全に独立しているため、上記のMLTA単位は「自然単位系」と見なされる。

数学的関係性

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(A)
(L)
(M)
(P)
(V)
(T)

機能

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(A) アンペア
(L) 長さ
(M) 質量
(P) 運動量の平方根
(V) 速度
(T) 時間

スカラー

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無次元の幾何学的な物体から、私達が使用している国際単位系などの数値システムに変換するには、数値を割り当てることができるスカラー (ktpvpa) が必要である

幾何学的単位
単位 幾何学的オブジェクト スカラー
質量
時間
運動量の平方根
速度
長さ
アンペア

スカラー関係

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次のunグループはお互いに相殺し合うため、以下の比率を計算すると結果は1(無単位)になる。例えば、次の例のようにalを知っていればktの値を計算することができる。アンペアメーターとしてのALは磁気モノポールの単位である。

MTからLPVAへ

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この例では、LPVAはMTから派生している。MTの公式;

ktpvlaに置き換えられる。

PVからMTLAへ

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この例では、MLTAはPVから派生している。PVの公式;

pvkltaに置き換えられる。

物理定数

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整数冪乗を維持するprに関して定義される。

無次元の幾何学的オブジェクトから数値として物理定数を導くために、固定値であるαΩの他に2スカラーが必要である。プランク単位は低精度で知られているが、反対にCODATA 2014の2つの物理定数には正確な数値 cと磁気定数μ0が割り当てられている。したがってスカラーrvの2つを選ぶことによって、V = cμ0から直接、物理定数を導き出すことができる。

物理定数; 幾何学的オブジェクト vs 実験的 (CODATA)
定数 プランク単位系 幾何学的オブジェクト 計算値 (r, v, Ω, α*) CODATA 2014 [3]
光速 V c* = 299 792 458, 単位 = u17 c = 299 792 458 (定数)
微細構造定数 α* = 137.035 999 139 α = 137.035 999 139(31)
リュードベリ定数 R* = 10 973 731.568 508, 単位 = u13 R = 10 973 731.568 508(65)
磁気定数 μ0* = 4π/10^7, 単位t = u56 μ0 = 4π/10^7 (定数)
プランク定数 h* = 6.626 069 134 e-34, 単位 = u19 h = 6.626 070 040(81) e-34
万有引力定数 G* = 6.672 497 192 29 e11, 単位 = u6 G = 6.674 08(31) e-11
電気素量 e* = 1.602 176 511 30 e-19, 単位 = u-19 e = 1.602 176 620 8(98) e-19
ボルツマン定数 kB* = 1.379 510 147 52 e-23, 単位 = u29 kB = 1.380 648 52(79) e-23
電子の静止質量 me* = 9.109 382 312 56 e-31, 単位 = u15 me = 9.109 383 56(11) e-31
古典電子半径 λe* = 2.426 310 2366 e-12, 単位 = u-13 λe = 2.426 310 236 7(11) e-12
プランク温度 Tp* = 1.418 145 219 e32, 単位 = u20 Tp = 1.416 784(16) e32
プランク質量 M mP* = .217 672 817 580 e-7, 単位 = u15 mP = .217 647 0(51) e-7
プランク長 L lp* = .161 603 660 096 e-34, 単位 = u-13 lp = .161 622 9(38) e-34
プランク時間 T tp* = 5.390 517 866 e-44, 単位 = u-30 tp = 5.391 247(60) e-44
量子ホール効果 RK* = 25812.807 455 59, 単位 = u73 RK = 25812.807 455 5(59)
磁気回転比 γe/2π* = 28024.953 55, 単位 = u-42 γe/2π = 28024.951 64(17)

注意:r, v, Ω, αは無次元数である。これは、unを国際単位系やそれと等価の単位 (u15 → kg, u-13 → m, u-30 → s, ...) に置き換えた場合に、幾何学的オブジェクト(すなわち、c* = 2πΩ2v = 299792458, 単位 = u17)が物理定数(c = 299792458,単位 = m/s)と区別することができなくなることを意味している。

SIプランク単位スカラ

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例えば MLT;

例えば ALT;

例えば PV;

幾何学図形「Ω15」 は、無単位比になる。

電子式

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プランクの単位MLTAは電子式fe内に含まれており、電子式で表すことができるが、この式は無単位であり、どのように計算しても結果が1になるため、計測不可能である。k0t0v0r0a0u0 = 1。 したがって、無次元の物理定数σeは磁気モノポールへの単位を持っており、σtpは 温度モノポールの単位を持っている。

微細構造定数

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微細構造定数アルファは無次元の物理定数である。α = 137.03599...

スカラー

単位

オメガ

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実験的に測定された定数のうち最も正確なものは、リュードベリ定数R = 10973731.568508(65) 1/mである。 ここで、c, μ0, Rは組み合わされて無単位比になる。

単位

(c*, μ0*, R*) の幾何学的形状を使ってΩを定義し、(c*, μ0*, R*) を数値 (c, μ0, R) CODATA 2014の値に置き換えることで解くことができる。

単位 = 1
単位 = 1

この方法で計算をするとΩの自然数に近い値を得ることができ、この値は正または負の解を持つことができる平方根であることを意味している。

このオメガを使うと磁気定数が変わる。 μ0 = .125 663 698 804 ... 10-5 (CODATA 2014 μ0 = .125 663 706 143 10-5).

G, h, e, me, kB

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幾何学的オブジェクトとして、物理定数( G, h, e, me, kB)は幾何学的数式 (c*, μ0*, R*) を使用することで定義可能であり、CODATA 2014の数値(c, μ0, R, α)を使用して解くことができる。

物理定数; 幾何学的オブジェクト vs 実験的 (CODATA)
定数 幾何学的オブジェクトt 計算値 (r, v, Ω, α*) CODATA 2014
光速 c* = 299 792 458, 単位 = u17
微細構造定数 α* = 137.035 999 139
リュードベリ定数 R* = 10 973 731.568 508, 単位 = u13
磁気定数 μ0* = 4π/10^7, 単位 = u56
プランク定数 h* = 6.626 069 134 e-34, 単位 = u19 h = 6.626 070 040(81) e-34
万有引力定数 G* = 6.672 497 192 29 e11, 単位 = u6 G = 6.674 08(31) e-11
電気素量 e* = 1.602 176 511 30 e-19, 単位 = u-19 e = 1.602 176 620 8(98) e-19
ボルツマン定数 kB* = 1.379 510 147 52 e-23, 単位 = u29 kB = 1.380 648 52(79) e-23
電子の静止質量 me* = 9.109 382 312 56 e-31, 単位 = u15 me = 9.109 383 56(11) e-31
プランク質量 mP* = .217 672 817 580 e-7, 単位 = u15 mP = .217 647 0(51) e-7
プランク長 lp* = .161 603 660 096 e-34, 単位 = u-13 lp = .161 622 9(38) e-34
磁気回転比 γe/2π* = 28024.953 55, 単位 = u-42 γe/2π = 28024.951 64(17)

SI基本単位の再定義 (2019年)

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第26回国際度量衡総会(SI基本単位の再定義 (2019年))において、4つの物理定数 (h、c、e、kB) の数値が改訂された。しかし、この数理電子モデルを使用すると割り当てられた2つの基本単位によって、残りの基本単位を導出することができる(即ち、電子自体を通して導出される)。しかし、国際度量衡総会によるこの改訂は、どの機器(測定手段)が使用されているかによって、実験的に測定された値が意図しない結果となる可能性がある。

物理定数
定数 CODATA 2018 [4]
光速 c = 299 792 458 (定数)
プランク定数 h = 6.626 070 15 e-34 (定数)
電気素量 e = 1.602 176 634 e-19 (定数)
ボルツマン定数 kB = 1.380 649 e-23 (定数)
微細構造定数 α = 137.035 999 084(21)
リュードベリ定数 R = 10973 731.568 160(21)
電子の静止質量 me = 9.109 383 7015(28) e-31
磁気定数 μ0 = 1.256 637 062 12(19) e-6

例えば;

u as √{長さ/質量.時間}

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結果;

(アンペア)

β (単位 = u), i (xから), j (yから);

単位 = u
単位 = 1

例えば; (r, v) に関して解かれた定数

j のSIの数値は、SI定数が持つことのできる値の限界(境界)を示している。

単位 =1

SI用語では、単位「β」はこの値を持つ。

単位 = u

無単位比;

数理宇宙

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数学的宇宙仮説(mathematical universe hypothesis、MUH)とは、マックス・テグマークによって提唱された、物理学および宇宙論における思弁的な万物の理論(TOE)である[5]究極集合(Ultimate Ensemble)とも呼ばれる。

テグマークの唯一の仮定は、数学的に存在する全ての構造は物理的にもまた存在するというものである。すなわち、「自己認識する下部構造(人間のような知的生命体)を含むだけ複雑なこれらの[宇宙]においては、[彼ら]は自身を物理的に'現実の'世界に存在するものとして主観的に知覚する」ことを意味する[6][7]。その仮説は、異なる初期条件物理定数、または全く異なる方程式に対応する世界もまた現実であるとみなされるべきであることを示唆する。

テグマークは、その仮説は自由パラメータを持たず、観測論的にも排除されていないと主張する。そして、オッカムの剃刀の基準からすると他の万物理論よりもこの仮説は好ましいと論じる。彼は、意識的な経験は物理的な"'現実の'"世界に存在する数学的な"自己認識する下部構造"の形態を取るであろうと示唆する。

その仮説は人間原理およびテグマークによる多元宇宙理論のカテゴリー化(レベルⅠ〜Ⅳ)に関連している[8]

シミュレーション仮説

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シミュレーション仮説(シミュレーションかせつ)とは、人類が生活しているこの世界は、すべてシミュレーテッドリアリティであるとする仮説のこと。シミュレーション理論と呼ぶ場合もある。

哲学者ニック・ボストロムは、我々がシミュレーションの中に生きているという可能性を追求した[9]。彼の主張を簡単にまとめると次のようになる。

  1. 何らかの文明により、人工意識を備えた個体群を含むコンピュータシミュレーションが構築されている可能性がある。
  2. そのような文明は、そのようなシミュレーションを(娯楽、研究、その他の目的で)多数、例えば数十億個実行することもあるだろう。
  3. シミュレーション内のシミュレートされた個体は、彼らがシミュレーションの中にいると気づかないだろう。彼らは単に彼らが「実世界」であると思っている世界で日常生活を送っている。

脚注

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  1. ^ Macleod, M.J. “Programming Planck units from a mathematical electron; a Simulation Hypothesis”. Eur. Phys. J. Plus 113: 278. (22 March 2018). doi:10.1140/epjp/i2018-12094-x. 
  2. ^ Macleod, M.J. 2003-2019, "the Source Code of God, a programmimg approach", online edition
  3. ^ CODATA, The Committee on Data for Science and Technology (2014)
  4. ^ CODATA, The Committee on Data for Science and Technology (2018)
  5. ^ Tegmark, Max (November 1998). “Is "the Theory of Everything" Merely the Ultimate Ensemble Theory?”. Annals of Physics 270 (1): 1-51. doi:10.1006/aphy.1998.5855. https://arxiv.org/abs/gr-qc/9704009. 
  6. ^ Tegmark, Max (February 2008). “The Mathematical Universe”. Foundations of Physics 38 (2): 101-150. doi:10.1007/s10701-007-9186-9. https://arxiv.org/abs/0704.0646. 
  7. ^ Tegmark (1998), p. 1.
  8. ^ Tegmark, Max (2003). “Parallel Universes”. In Barrow, J.D.; Davies, P.C.W.' & Harper, C.L.. “Science and Ultimate Reality: From Quantum to Cosmos” honoring John Wheeler's 90th birthday. Cambridge University Press. https://arxiv.org/abs/astro-ph/0302131v1 
  9. ^ Are You Living in a Computer Simulation? by Nick Bostrom. 2002年7月. Accessed 2006年12月21日

関連項目

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外部リンク

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