小池一歩

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小池 一歩(こいけ かずと)は、日本の電気電子工学者大阪工業大学工学部電子情報システム教授、ナノ材料マイクロデバイス研究センター研究担当幹事。工学博士。大阪産業技術研究所・大阪商工会議所との共同推進機関OIT-P(Osaka Industrial Technology Platform; 地域産業技術プラットフォーム)のメンバー[1]

専門は、生体電子工学バイオセンサーナノマテリアル薄膜、新機能デバイス(電子デバイス半導体デバイス含む)・IoTセンシング技術 [2][3]

来歴[編集]

1995年に大阪工業大学工学部電子工学科を卒業後[4]、同大学大学院に進み、1997年に工学研究科電気電子工学専攻修士課程を修了した。

三洋電機(現在のパナソニック)に入社して、ソフトエナジー事業部でニッケル水素二次電池の研究開発に従事する[5]

2001年大阪工業大学工学研究科電気電子工学専攻博士後期課程を修了し、工学博士号を取得した[6]

大阪工業大学バイオベンチャーセンター博士研究員などを経て[5]、2003年に同大学工学部電子情報通信工学科講師となる。准教授(2007年)を経て、2016年電子情報システム学科教授に就任した[7]。2021年には学科長となる[8]。また、ナノ材料マイクロデバイス研究センター研究担当幹事も務める[9]

2020年度日本材料学会論文賞を受賞[10]

主な研究[編集]

  • 小池一歩, 矢野満明「IoT社会の発展を支える半導体技術の新展開 : 1.電界効果トランジスターを用いたバイオセンサー」『材料』第69巻第9号、2020年、692-697頁、doi:10.2472/jsms.69.692 
  • グラフェンを用いた環境汚染ガスを対象としたガスセンサーの開発
  • 糖尿病をはじめとする疾患の早期発見に役立つ長時間モニタリング可能なバイオセンサー[11]
  • 腎機能低下の早期発見に役立つ「絹フィブロインを用いたバイオセンサー」の開発
  • 集積型ヘルスケアチップ実現に向けた溶液ゲートタイプのグルコースセンサーの開発
  • ナノスケール多孔質モスアイ構造をもつ赤外線スマートウィンドウ - イノベーション・ジャパン2020大学見本市に共同出展[12]
  • 酸化モリブデン薄膜の結晶成長とスマートウィンドウへの応用
  • 酸化物半導体薄膜を作製し、新機能デバイスへ応用する研究
  • 小池一歩, 池広大, 大西勇輔, 佐々木太鳳, 広藤裕一, 矢野満明「電界効果トランジスター型バイオセンサー応用に向けたスピンコート法によるフィブロイン薄膜の作製と特性評価」『材料』第68巻第10号、日本材料学会、2019年10月、751-756頁、doi:10.2472/jsms.68.751ISSN 0514-5163 

脚注[編集]

  1. ^ OIT-P 地域産業支援プラットフォーム 研究・メンバー紹介 - 大阪工業大学
  2. ^ 電子情報システム工学科ナノマテリアル研究室 - 大阪工業大学(OIT研究室ナビ)
  3. ^ 小池一歩「IoT社会を支える新機能材料の創成とセンシングデバイスの開発」 - 大阪工業大学(「研究室VOICE!」、2018年2月21日)
  4. ^ 2011年度役員名簿 - 大阪工業大学電子クラブ
  5. ^ a b 大阪工業大学工学部電子情報通信工学科新機能デバイス研究室 (PDF) - 『大学ジャーナル』vol.112(2014年10月31日)
  6. ^ 分子線エピタキシーによる化合物半導体ヘテロ接合の構造制御に関する研究 : As系化合物半導体量子ドットの作製とデバイス応用、ならびにTe系化合物半導体ヘテロ接合の作製と特性評価 - 国立国会図書館サーチ(小池の博士論文の書誌情報)
  7. ^ 小池一歩 - KAKEN
  8. ^ 新入生の保護者の皆様へ - 大阪工業大学(2022年3月24日)
  9. ^ センター概要 - 大阪工業大学ナノ材料マイクロデバイス研究センター研究担当幹事(2022年7月22日閲覧)
  10. ^ センター構成員が日本材料学会 論文賞を受賞しました - 大阪工業大学(2021年5月29日)
  11. ^ 糖尿病をはじめとする疾患の早期発見に役立つ長時間モニタリング可能なバイオセンサー - 大阪工業大学
  12. ^ ナノスケール多孔質モスアイ構造をもつ赤外線スマートウィンドウ - イノベーションジャパン2020大学見本市