家訓
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家訓(かくん、英語:Family precepts)は、公家や武家、さらに時代が下って江戸時代になってからは商家でも、その家を守り立て存続させていくために、子孫の戒めとしてその家の当主が書き残して与えたもの。
歴史[編集]
もともと平安時代に、学識のある公家の家から始まったといわれるが、手本となるものはすでに中国にある。顔氏家訓など、中国の家族道徳を反映したものが、日本に移植されたともいわれる。
武家の家訓[編集]
家訓には大事な一言だけの座右の銘のようなものも少なくない。
- 北条重時家訓 - 北条重時
- 寄合衆内談の事 - 菊池武重
- 竹馬抄 - 斯波義将
- 三本の矢 - 毛利元就
- 十五か条の家訓 - 保科正之
- 上杉謙信公家訓 - 上杉謙信
- 家康公之家訓、東照宮御消息 - 徳川家康
- 蒙養訓 - 上杉鷹山
- 女家訓 - 保井恕庵
- 貝原篤信家訓 - 貝原益軒
- 柳生家家訓
- 多胡家家訓
- たはれぐさ - 雨森芳洲
商家の家訓[編集]
学者・文人の家訓[編集]
社訓[編集]
今日では、創業者、もしくはそのグループ一代で会社の礎を立ち上げたような企業、あるいは家族経営でその社風を作ってきた会社などには、社訓というかたちでこれがある。家憲、社是という言い方もある。
参考文献[編集]
- 桑田忠親『武士の家訓』講談社学術文庫、2003年12月。ISBN 978-4061596306。
- 山本眞功『商家の家訓―商いの知恵と掟』青春新書、2005年12月。ISBN 978-4413041331。
関連書[編集]
- 『江戸商家の家訓に学ぶ商いの原点』荒田弘司、すばる舎, 2006