佐々涼子

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佐々 涼子(ささ りょうこ、1968年 - )は、日本ノンフィクション作家[1][2]

経歴[編集]

神奈川県出身[1]早稲田大学法学部を卒業と同時に結婚し、専業主婦として2児を育て、夫の転勤に合わせて各地で暮らした[3]。日本語教師を経て39歳でライターズスクールで学び[3]フリーライターになる[1]。2012年、『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』(集英社)で第10回開高健ノンフィクション賞を受賞した[1]

東日本大震災(2011年)で被災した日本製紙石巻工場の復旧を追った『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』(早川書房、2014年)[4]は、紀伊國屋書店キノベス第1位[5]、ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR第1位[6]、新風賞特別賞[7]などに選ばれた。

2020年、『エンド・オブ・ライフ』(集英社インターナショナル)で第3回Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞を受賞した[8]

2022年3月、Amazon Prime Video Japanの記者発表会PRIME VIDEO PRESENTS JAPANで『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』を原作としたAmazon Originalドラマ「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」の製作が発表された。

日本語教師時代に触れた在日外国人の苦境への関心が、大学同窓生で在留資格がない外国人の支援に取り組む弁護士の児玉晃一と2019年に再会したことを機に甦り、日本の入国管理問題を取材した『ボーダー 移民と難民』(集英社インターナショナル)を2022年に刊行した[3]

同年11月下旬、持病の頭痛が耐え難くなり診療を受けたところ脳腫瘍が見つかって摘出手術を受け、12月13日にTwitterで公表[9]し、闘病を続けながら日記などを執筆している[3]

2023年1月、Amazon Originalドラマ「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」の主演米倉涼子ほかキャストならびに同年3月17日世界同時配信であることが発表された。

著書[編集]

  • 『ミケと寝損とスパゲティ童貞 サクラの国の日本語学校』万来舎、2009年11月
  • 『駆け込み寺の玄さん ~たった一人のあなたを救う~ 』 ロングセラーズ、2011年12月
    • 『駆け込み寺の男 -玄秀盛-』早川書房<ハヤカワ文庫NF>、2016年8月
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士』集英社、2012年11月
    • 『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』集英社<集英社文庫>、2014年11月
  • 「海外で亡くなった人を運ぶ仕事」『特別授業 “死"について話そう (14歳の世渡り術)』河出書房新社、2013年9月
  • 『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』早川書房、2014年6月
    • 『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』早川書房<ハヤカワ文庫NF>、2017年2月
  • バリー・カーズィンインタビュー「チベット仏教と死と医療」『医療と仏教 仏教が補完する医療の未来 (サンガジャパンVol.28)』サンガ、2017年12月
  • バリー・カーズィンインタビュー「チベット仏教と死と医療」『死と輪廻 仏教から死を見つめ直す (別冊サンガジャパンVol.4)』サンガ、2018年4月
  • 「オウム以外の人々」『慈悲が世界を変える。(サンガジャパンVol.30)』サンガ、2018年8月
  • 島田啓介対談「オウム真理教 死刑執行にあたって「宗教」の中の人と、外の人の対話」『倫理 理性と信仰 (サンガジャパンVol.31)』サンガ、2018年12月
  • 『エンド・オブ・ライフ』集英社インターナショナル、2020年2月
  • 「ノンフィクションの醍醐味と自由な精神」『読書人カレッジ2021 大学生のための本の講座』読書人、2022年4月
  • 『ボーダー 移民と難民』集英社インターナショナル、2022年11月
  • 『夜明けを待つ』集英社インターナショナル、2023年11月

脚注[編集]

外部リンク[編集]