交響三章 (芥川也寸志)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

芥川也寸志交響三章(こうきょうさんしょう)は1948年に作曲された管弦楽曲。別名『トリニタ・シンフォニカ』(:Trinita Sinfonica)。演奏時間は約23分。

作曲の経緯等[編集]

作曲者が東京音楽学校研究科在学中に作曲した作品で、1948年8月30日に完成した。管弦楽曲としては1947年の『交響管絃楽のための前奏曲』(東京音楽学校本科卒業作品)に続く2作目。1950年作曲の『交響管弦楽のための音楽』とともに作曲者の出世作とされる。曲想や全体の構成などの類似点から『交響管弦楽のための音楽』、『弦楽のための三楽章』とは姉妹関係に当たるとみなされている。

初演[編集]

1949年9月16日に作曲者指揮東京フィルハーモニー交響楽団によりNHKラジオで放送初演された[1]。舞台初演は1950年10月26日尾高尚忠指揮日本交響楽団により日比谷公会堂で行われた。

編成[編集]

フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2
ホルン4、トランペット2、トロンボーン2
ティンパニバスドラムスネアドラム
弦五部

構成[編集]

急 - 緩 - 急の構成。各楽章はそれぞれ副題を持つ。

第1楽章 カプリッチョ(Capriccio) Allegro(Music.a.4up.PNG = 138)

ファゴットの規則正しい伴奏の上に軽妙な主題がクラリネットで現れる。この主題は楽器を変えながら展開を重ねていく。シンコペーションを用いた別主題も登場するが、低音のリズムはずっと反復されたままである。最後はさりげなく終わる。

第2楽章 ニンネレッラ(子守歌 Ninnerella) Andante(Music.a.4up.PNG = 76)

三部形式。ファゴットで情感豊かなメロディが奏される。師の伊福部昭の影響を受けた中間部のメロディはオーボエで奏される。

第3楽章 フィナーレ(Finale) Allegro vivace(Music.a.4up.PNG = 160)

全合奏による導入の後、ABACABAというロンド形式に近い展開を見せ、最後は熱狂的に終わる。

脚注[編集]

  1. ^ 放送初演日は完成直後の1948年9月26日とする資料もある(CD Naxos8.555975J解説 片山杜秀 執筆)。

参考文献[編集]