ルジャンドル予想

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ルジャンドル予想: Legendre's conjecture)とは、任意の自然数 n について、n2(n + 1)2 の間には必ず素数が存在するという予想である。フランス数学者アドリアン=マリ・ルジャンドルにより提起された。2016年現在、未解決問題となっている。

概要[編集]

ルジャンドル予想は素数の間隔英語版に関連した予想の一つである。もし予想が正しいとすれば、素数 p と次に大きい素数までの間隔は、高々 pオーダーになる。スウェーデンの数学者ハラルド・クラメールは、素数の間隔がより小さく (log p)2 のオーダーになると予想した。これが正しいとすれば、十分大きな n に関してルジャンドル予想が成り立つことになる。

素数定理より、n2(n + 1)2 の間に含まれる素数の個数(オンライン整数列大辞典の数列 A014085)は、 に漸近する。これは n が大きくなるに従い増加するから、ルジャンドル予想に信憑性を与えている。

進展[編集]

1975年陳景潤が、任意の自然数 n に対し n2(n + 1)2 の間には必ず素数か半素数が存在することを示した[1]

また予想と類似の結果として、イギリスの数学者Albert Inghamは、n が十分大きければ n3(n + 1)3 の間には必ず素数が存在することを示している[2]

他にも、十分大きな x について、区間 は必ず素数を含むことということが証明されている[3]。ここで O(x)ランダウのO-記法である。

計算により、4 × 1018 までの自然数に対し予想の正しさが確かめられている[4]。もし 4 × 1018 の付近に反例があるとすれば、通常の5000万倍近い大きさの素数ギャップが存在することになる。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ http://mathworld.wolfram.com/LegendresConjecture.html
  2. ^ Ingham, A. E. (1937). “On the difference between consecutive primes”. Quarterly Journal of Mathematics Oxford 8 (1): 255–266. doi:10.1093/qmath/os-8.1.255. 
  3. ^ Baker, R. C.; Harman, G.; Pintz, G.; Pintz, J. (2001). “The difference between consecutive primes, II”. Proceedings of the London Mathematical Society 83 (3): 532–562. doi:10.1112/plms/83.3.532. 
  4. ^ Jens Kruse Andersen, Maximal Prime Gaps