ライトムア・ジャンクション

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ライトムア・ジャンクション、2009年撮影。
地図
地図

ライトムア・ジャンクション (Lightmoor Junction) は、イングランドシュロップシャーで、ビルドウォズ英語版にあるアイアンブリッジ発電所英語版駅とメイドリー・ジャンクション駅英語版の間に位置する、かつての鉄道のジャンクション

沿革[編集]

1854年グレート・ウェスタン鉄道は、東方のメイドリー・ジャンクション駅英語版方面へ向かう線路と、ドウズリー (Doseley)、ホースヘイ英語版を経て北方のウェリントン駅英語版へと向かうの線路の分岐点にライトムア・ジャンクションを開設した[1][2]。当時、このジャンクションの南西方向のコールブルックデール英語版では、製鉄業の集積が形成されており[2]、周辺のアイアンブリッジ峡谷一帯は工業地帯を形成していた[3]。ジャンクションの北側には煉瓦タイルの製造工場や、粘土の採掘地があり、ジャンクションはそれらへの引き込み線との接続点にもなっていた[2]

ウェリントン駅方面へ向かう路線は、1981年に完全に廃止されたが[4]、その後も、複線化されているアイアンブリッジ発電所方面の区間と、メイドリー・ジャンクション駅方面の単線区間を接続する地点として、信号扱所は維持された。しかし、2006年12月23日には、イアンブリッジ発電所方面の区間が単線化されたため信号扱所も廃止されて、以降はメイドリー・ジャンクションの信号扱所が管制する新しい信号保安の仕組みが導入された[5]。さらに2011年以降は、ウェスト・ミッドランズ信号センター (West Midlands Signalling Centre) に管制が移管された。

テルフォード蒸気鉄道英語版 (TSR) は、かつてのウエリントンへ向かう路線の一部を使用しており[6]保存鉄道の一部としてかつての信号扱所を使用したいという意向をもっていた。その後、ライトムア・ジャンクションの信号扱所の賃貸借をめぐる交渉がまとまり、ネットワーク・レールから TSR に施設の鍵が引き渡されたのは2008年8月8日であった[7]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ Christiansen 1988, p. 54.
  2. ^ a b c 山田晴通「英国テルフォード・ニュータウン地域における「第二のボーンヴィル」、ライトムア・ヴィレッジ (Lightmoor Village) の建設」『東京経済大学人文自然科学論集』第136号、東京経済大学人文自然科学研究会、2015年、41頁“ライトムア・ジャンクションは、ウォルヴァーハンプトン=スリューズベリー線 (Wolverhampton to Shrewsbury Line) の支線のひとつとして位置づけられているコールブルックデール線上の接続駅で、グレート・ウェスタン鉄道が1854年に開設し、OS 地図が作成された1902年当時も運営にあたっていた。このジャンクションは、製鉄業の集積が形成されていた南西方向のコールブルックデールの手前 2km ほどの位置で,東方のメイドリー・ジャンクション (Madeley Junction) 方面へ向かう線路と、北方のウェリントン方面へ向かう線路の分岐点となっており、さらに、ジャンクションの北側に散在する煉瓦やタイルの製造工場や、粘土の採掘地への引き込み線網との接続点にもなっていた。”  NAID 120005574468
  3. ^ 並川宏彦「共同研究:世界産業遺産候補の予備調査研究 世界遺産 アイアンブリッジ峡谷」『桃山学院大学総合研究所紀要』第30巻第1号、桃山学院大学総合研究所、2004年、101-131頁。  NAID 110000952662
  4. ^ Christiansen 1988, p. 172.
  5. ^ “Rail line to close for nine days”. BBC News. (2006年3月14日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/england/shropshire/4806558.stm 2016年6月22日閲覧。 
  6. ^ Cryer 2014, p. 137.
  7. ^ Jackson 2015, fig. 280.

参考文献[編集]

  • Christiansen, Rex (1988). Severn Valley and the Welsh Border. Newton Abbot, Devon: David & Charles. ISBN 0-946537-43-7 
  • Cryer, Geoff (2014). Shropshire Railways. Marlborough, Wiltshire: Crowood Press. ISBN 978-1-84797-691-8 
  • Jackson, Allen (2015). A Contemporary Perspective on GWR Signalling: Semaphore Swansong. Marlborough, Wiltshire: The Crowood Press. ISBN 978-1-84797-950-6 

座標: 北緯52度38分35秒 西経2度28分14秒 / 北緯52.6431度 西経2.4706度 / 52.6431; -2.4706