ヨゼフ・チャペック

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ヨゼフ・チャペック
Josef Čapek
誕生 (1887-03-23) 1887年3月23日
オーストリア=ハンガリー帝国の旗 オーストリア=ハンガリー帝国フラデツ・クラーロヴェー州フロノフ
死没 (1945-04-12) 1945年4月12日(58歳没)
ナチス・ドイツの旗 ドイツ国ベルゲン・ベルゼン強制収容所
職業 画家作家
国籍 チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア
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ヨゼフ・チャペックチェコ語: Josef Čapek1887年3月23日 - 1945年4月12日)は、チェコの画家、著作家、園芸家ホロコースト犠牲者。

プラハにあるチャペック兄弟の碑(ヨゼフ側)

経歴[編集]

1887年、オーストリア=ハンガリー帝国ボヘミア地方(後にチェコスロバキアを経てチェコ共和国)・フロノフに生まれる。チェコの国民的作家であるカレル・チャペックの実兄として知られるが、13歳で学業のため家族のもとを離れる。

20歳でカレルと再会。1916年、チャペック兄弟として正式にデビュー。1921年、カレルと共にプラハの「Lidové Noviny 紙」に入社して紙面の風刺漫画を担当。ナチズムアドルフ・ヒトラーに対する際どい批判により、ドイツがチェコスロバキアに侵攻した1939年に逮捕・収監され、収容所が解放される3日前の1945年4月12日、ベルゲン・ベルゼン強制収容所で処刑されて亡くなったとされる。

創作活動・作品[編集]

  • 画家としての活動に留まらず、カレルとの共著で多くの舞台劇や短篇の物語(主に児童書)、批評文を執筆した。
  • カレルの著作を含めた多くの書籍の装丁や挿絵を手がけた。1929年には弟カレルが出版した『園芸家12カ月』に挿絵を提供している。
  • 兄弟は園芸家としても知られている。
  • カレルの代表作でもある戯曲『R.U.R.』における「ロボット」という用語を考案したという話でも知られている。また、自身がイラストも担当した『こいぬとこねこは愉快な仲間』(Povídání o pejskovi a kočičce)はチェコの児童文学における古典として知られる。

主な日本語訳された作品[編集]

  • 『人造人間 ヨゼフ・チャペックエッセイ集』飯島周編訳、平凡社、2000年
  • 『こいぬとこねこのおかしな話』木村有子訳、岩波少年文庫、2017年
  • 『独裁者のブーツ イラストは抵抗する』増田幸弘・増田集編訳、共和国、2019年

絵画作品[編集]

脚注[編集]