モータートゥーン・グランプリ
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モータートゥーン・グランプリとはソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたプレイステーション用フルポリゴンのレースゲーム。後に『グランツーリスモ』で有名となる山内一典が初期に手がけたことで知られている。
1994年に第一作目が発売され、シリーズは3作品が発売された。
シリーズ一覧
- シリーズ第一弾。PSならではの処理精度の高さを活かし、フルポリゴン・伸縮するマシン・戦略的なバトルなどといった鳴り物入りの前触れでデビューを飾った。しかし同時期に発売された『リッジレーサー』の後塵を拝し、かつ壁当たりや敵車当たりの際の不可解な挙動やネジコンでプレイした際のゲームバランスの悪さも手伝って、グラフィックだけが一丁前であったことから「見せゲー」の汚名がついた。だが皮肉なことに、そのゲームバランスの悪さを逆手に取った裏ワザや神業プレイが一時期ブレイクした。山内の話によると開発の終わりの間近で十分な出来が無かった状態でソニー関連者にリリースされることになったが山内は納得が行けなかったという。
- シリーズ第二弾。前作の不評を受けてスタッフが「何としてもこのゲームを化けさせる」と発奮して作り上げた意欲作。新キャラ3人が追加され、リメイクを含む新コース5つにリニューアルされた。
ゲームの特徴
一般のレースゲームとの大いなる差異は、まずそのレーシングカーに見られる。本作では、クルマ自体がキャラクターとして松下進デザインのカートゥーン調に表現されている。またクルマが旋回するときに伸び縮みするようなコミカルなパフォーマンスも取り入れられている。また、フルポリゴンで構築されたファンタスティックな世界には、いたるところに仕掛けがほどこされており、コースアウトをしながら近道を探す楽しみや、無意味に街中を散策する、箱庭としての楽しみも重視されている。
システムは、アイテムを駆使してレースが展開されるゲーム性を重視したレーシングゲームになっている。また本作においては、クリア状況に応じてミニゲームや新コースが追加される仕組みになっており、ゲームへのモチベーションを高めている。また、そのミニゲームのひとつであるモータートゥーンRは、後に同社から発売されるグランツーリスモへの布石となっている。
『モータートゥーン・グランプリ2』と『モータートゥーン・グランプリUSAエディション』では、テレビ2台、プレイステーション2台を接続することでソフトに付属している対戦ディスクを使うことで通信対戦が可能である。