ペゾシーレン

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ペゾシーレン
ペゾシーレン
ペゾシーレン骨格
地質時代
始新世前期 - 中期境界頃
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ジュゴン目(海牛目) Sirenia
: プロラストムス科 Prorastomidae
: ペゾシーレン属 Pezosiren
学名
Pezosiren
Domning, 2001
  • P. portelli

ペゾシーレン (Pezosiren) は、新生代始新世前期 - 中期に生息していた、最初期のジュゴン目の生物である。ジュゴン目(海牛目)- プロラストムス科に属する。

分布[編集]

ジャマイカより化石が産出[1][2]。現在のカリブ海及びその浜辺に生活していたと推定される[3]

特徴[編集]

全長約2m[3]。既知で最古の海牛類であり、と化してはいない四肢を持つ。この四肢及び仙腸関節[2]は体重を支えることが出来、地上を歩くことができたとされる。しかし水中適応の度合いも高い事から、多くの時間を水中で過ごす、半水生の生活をしていたとされる[3]。泳ぎ方としては、脊椎周囲の筋肉を収縮させて脊柱を波打たせ、骨盤や下肢、尾をの様に使用し、泳いでいたと推定される。これは、初期のクジラ類にも見られる泳ぎ方である[3]

脚注[編集]

  1. ^ 『絶滅哺乳類図鑑』 144, 148頁
  2. ^ a b 『哺乳類の進化』 177頁
  3. ^ a b c d 『絶滅哺乳類図鑑』 148頁

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 富田幸光『新版 絶滅哺乳類図鑑』伊藤丙雄、岡本泰子、丸善、2011年、144-145,146,148頁。ISBN 978-4-621-08290-4 
  • 遠藤秀紀『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、117頁。ISBN 978-4-13-060182-5