ビジネスマン

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ビジネスマン: Businessman)とは、英語の原義では実業家経営者だが[1][2]日本では特に営業を主とする交渉ごとに関わる会社員を指してもこう呼ぶ。古くは同じ立場にある人を指して営業マン(えいぎょうマン)・また商社に勤めている人は商社マン(しょうしゃマン)とも呼んだ。

なお注意すべきは、同じ立場にある女性の場合に“Businesswoman”(ビジネスウーマン)という呼称が用いられるが、海外では米語スラングで街頭の娼婦をこう呼ぶケースがある他、性別を強調している事から性差別と取られかねないとされる。

性差を含まない呼称としては、英語では“Business person”や“Business people”というものがあり、日本でも性差に捉われず、また雇用機会均等法の改訂や、女性の社会進出などで社会の意識変化が起こりビジネスパーソンが使われる(ポリティカル・コレクトネス)。

概要[編集]

日本における同語の扱いは、ホワイトカラー労働者のうち、海外貿易の場で活躍する人を指すという用語法もあるが、1970年代以降、日本の純債権国化、金融自由化に伴い、シンジケートローンを嚆矢として、証券・外国為替取引を経て、M&Aなど会社そのものを取引対象とする投資銀行業務など、金融業に従事する者に対してより使用されることとなった。そもそも貿易業務は歴史的に見て金融業の発達を受けて発展してきたものであり、(貿易金融におけるコルレス契約を元として、為替業務、証券業務などは遠隔地における決済のリスクを軽減させるために発展してきた。損害保険についてもリスクヘッジ目的である。先物などデリバティブについてもリスクヘッジのために考案された。)貿易業務のあるところには必ず、金融業が介在する。また1980年代頃までは、いわゆる「総合商社」におけるホワイトカラーは高収入の代名詞であったが、バブル崩壊以後、総合商社の再編、リストラ(兼松の実質的なダウンサイジング、専門商社化。日商岩井、ニチメンの統合による双日の発足など)を経て彼らの給与は伸び悩んだ一方、MBAを取得し金融工学を駆使して世界各国のマーケットで巨大なディールを行う、外資系を中心とした金融業に携わる者が巨額の給与を得たことで、「ビジネスマン」像も変わっていった。

なお労働の対価が他の労働者と比較して大きな格差の見られない訪問販売の営業マンや小売店の店頭販売員は、自らリーダーシップを発揮し利益を上げる「ビジネスマン」と呼ばれることは少ない。

経緯[編集]

特に太平洋戦争後(戦争前は必ずしもそうではない)、日本はいわゆる加工貿易立国の産業構造を形成し、かかる対外貿易に商社が関与していた一方、非産業目的の日本人海外渡航は制限され、また外貨持ち出しが厳しく制限されていたこともあり、海外渡航、駐在が業務上多い、商社マンは大学生の就職希望先として非常な人気を集めており、「サラリーマン」ではなく「ビジネスマン」という呼称が用いられだしたのではないかと考えられている。また次第に、企業間の大口契約を取りまとめる営業職にある人もビジネスマンと呼ぶ(または自称する)ようになった。

今日では更に広く、ビジネスに全体的に関わる人員を指してこう呼ぶが、「ビジネス」という語自体が日本語の語彙にはない曖昧な概念を含んでいるところもあり、しばしば拡張・転用された用法もみられる。一部には大金を扱っている事を指してビジネスマンと呼称(または自称)するケースも見られ、詐欺師が在る種の誇張表現としてこのように自称する場合もあると云われている。

登場する作品[編集]

広く羨望を集める花形職業であるため、これを扱った娯楽作品は多い。

映画[編集]

小説[編集]

著者多数。清水一行高杉良広瀬仁紀銀行や上場を控えた社を舞台にした作品で有名)、桧山良昭深田祐介、他。

漫画[編集]

関連項目[編集]

高い能力が要求される・しばしば仕事に打ち込み過ぎる事から、健康を害して命を落とす事もあるとされる。
大衆化された旅客機に設けられた、快適な機内などの付加価値サービス。
寝食を削って働くビジネスマンやサラリーマン向け・または滋養強壮にと、様々な製品が発売されている。
間違いが許されない局面にも立ち向かうため、ビジネスマンは様々な場所で記録を残す。
1980年代中頃までは、携帯電話や自動車電話を利用するのは、政治家とビジネスマン位しか居なかった。

出典[編集]

  1. ^ DUO 3.0、P556、鈴木陽一ISBN 978-4900790056
  2. ^ en:Businessperson